制作ノウハウ

KDP画像サイズの正解とは?表紙・本文の最適ピクセルを徹底解説

Kindle出版のコミュニティ運営&サポート歴5年。
のべ600名以上・累計5,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。

Kindle出版を始めるとき、多くの人が最初に悩むのが「画像サイズってどれくらいが正解なの?」という点です。

特に、表紙画像はKDP(Kindle Direct Publishing)の審査にも関わるため、サイズを間違えると「白枠が出る」「ぼやける」「却下された」などのトラブルが起こりやすい部分です。

この記事では、Amazon.co.jp向けの電子書籍を前提に、**KDPで推奨されている画像サイズ・比率・解像度の考え方を初心者でも理解できるよう整理**します。

公式ガイドラインの内容を踏まえつつ、実際の現場でよくある「公式には書かれていない注意点」も交えて、わかりやすく解説していきます。

 

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KDPの画像サイズの結論と全体像(Amazon.co.jp向け・電子書籍前提)

目次

 

KDPの画像サイズは、公式ヘルプにも明記されていますが、初心者が混乱しやすいのは「ピクセル数・比率・解像度(DPIやPPI)」の違いです。

結論から言えば、**表紙は縦2560×横1600ピクセル(比率1.6:1)**で作成しておけば、審査・表示ともに安定します。

このサイズはAmazon.co.jpを含む主要Kindle端末で最適化されており、縮小・拡大時にも画像が崩れにくい仕様です。

ここからは、まず最も重要な「一行結論」と、次にその背景となる基本用語を整理していきましょう。

 

一行結論:表紙は縦2560×横1600px推奨(公式ヘルプ要確認)

 

KDPの公式ガイドラインでは、**推奨表紙サイズは2560×1600ピクセル(比率1.6:1)**とされています。

この比率を守ることで、Kindle端末やアプリの表示で上下左右に白枠が出るリスクを防げます。

「もっと大きい方がきれいに見えるのでは?」と考える人もいますが、実際はピクセル数を上げすぎるとファイル容量が増えますが、表紙画像の上限は概ね50MBです。

容量は適切に圧縮しつつ、画質を保ってください。(公式ヘルプ要確認)

逆に小さすぎる画像を使うと、Amazonのプレビュー画面でぼやけて見えたり、審査で“画質不十分”と判定されることもあります。

経験的には、2560×1600pxを基準に、必要に応じて縦横比を維持したままサイズを微調整するのが最も安全です。

もし不安な場合は、KDP公式ヘルプで「表紙画像サイズのガイドライン」を確認しておくと確実です。

 

表紙の比率や端末表示が不安な場合は、『Kindle出版の表紙サイズと作り方とは?初心者が失敗しない完全ガイド』も併せて確認しておくと安心です。

 

用語整理:px・PPI・DPIとアスペクト比1.6:1の基本

 

ここで、よく混同される用語を整理しておきましょう。

まず、**px(ピクセル)**は画面上の画像の“点の数”を指します。つまり「2560×1600px」とは、縦2560個・横1600個の点で構成されているという意味です。

一方、**PPI(Pixels Per Inch)**や**DPI(Dots Per Inch)**は“密度”の単位で、印刷や高精細ディスプレイでの表示品質を示す目安です。

電子書籍では、PPIは直接的な審査基準ではなく、**ピクセル数そのもの(=解像度)を満たすことが最優先**です。

ただし、本文内に画像を挿入する場合は、表示サイズに応じてPPI300前後を目安にしておくと、タブレットでも鮮明に見えます。

また、KDPで求められる表紙の**アスペクト比(縦横比)は1.6:1**。

たとえば、1600pxの横幅なら縦は2560pxがちょうどよい比率です。

この比率を守っていないと、Kindleの端末によって自動トリミングが起こり、タイトル文字が切れたり、余白が不均一に見える原因になります。

「ピクセル数=画像サイズの基本単位」「比率1.6:1を守る=安全に表示される」と覚えておくとよいでしょう。

実際にデザインを作成するときは、テンプレート段階でこの比率を固定しておくと、後でトリミングし直す手間が省けます。

 

表紙画像サイズと仕様のベストプラクティス(KDP 表紙 画像サイズ 推奨)

 

KDPの出版で最も目に留まりやすいのが「表紙」です。

しかし、ここでつまずく人が非常に多く、サイズが合わないことで「白い余白が出る」「文字が切れる」「ぼやけて見える」といったトラブルが起こりがちです。

表紙の見え方は審査の合否だけでなく、読者が作品をクリックするかどうかにも直結します。

ここでは、公式ガイドラインをベースに、**Amazon.co.jp向けに最も安全で見栄えが良い表紙サイズ・形式・デザイン上の注意点**を整理します。

 

推奨サイズと最小要件:ピクセル数・最小辺・比率(公式ヘルプ要確認)

 

KDPの公式ヘルプでは、表紙の推奨サイズとして「縦2560ピクセル × 横1600ピクセル」が明記されています。

この数値は、Kindle端末やアプリで表示したときに最も安定する比率(1.6:1)に基づいており、電子書籍の標準比率と考えて問題ありません。

たとえば横幅が1600pxなら、縦は2560px。これを保てば端末ごとの表示ズレをほぼ防げます。

 

また、最小要件は“長辺1000px以上”が目安です。

短辺は比率1.6:1に基づき625px以上を目安にすると安全です。(公式ヘルプ要確認)

それより小さい画像を使用すると、Amazonの審査で「低解像度」と判定される場合があります。

特に背景がグラデーションや写真の場合、拡大時にノイズが目立つので、最初から高解像度で作成しておくのが安全です。

 

一方で、ピクセル数をむやみに増やしすぎるのも考えものです。

容量が大きくなり、KDPのアップロード上限(5MB)を超えてしまうことがあります。

経験上、2560×1600pxであれば高品質を保ちながらも容量を抑えやすく、審査にも通りやすいバランスです。

 

つまり「比率1.6:1」「短辺1000px以上」「推奨2560×1600px」を守ることが、見栄えと通過率の両方を高める基本です。

公式ヘルプにも細かい規定がありますので、最新情報は常に参照するようにしてください。

 

ファイル形式・容量・カラー設定:JPEG/PNG・容量目安・sRGB

 

KDPでは、表紙画像のファイル形式としてJPEG(.jpg)またはPNG(.png)がサポートされています。

写真やイラストを使う場合は、一般的にJPEGで十分です。

文字主体のデザインや図版を含む場合は、PNGのほうがエッジ(線)がシャープに保たれます。

ただしPNGは容量が大きくなりやすいので、5MBの上限を超えないよう注意しましょう。

 

カラー設定は「sRGB(標準RGB)」を選ぶのが必須です。

印刷向けのCMYKで作成すると、Kindle端末上で色味がくすむことがあります。

sRGBに設定しておけば、端末やアプリ間での発色差が少なく、プレビュー通りの色合いに近づきます。

 

もう一点、見落としがちなのが「解像度(DPI)」です。

電子書籍では印刷物のように300DPI固定ではなく、ピクセル数が重視されます。

とはいえ、画像作成時の基準を300DPIにしておくと、拡大時でも劣化が起きにくく安心です。

容量と品質のバランスを取りたい場合は、JPEG品質を「80〜90%」程度に設定して書き出すのがおすすめです。

 

サムネイル表示の見え方:一覧で潰れない文字配置と余白設計

 

Amazonの検索一覧やKindleストアでは、表紙が縮小表示(サムネイル)されます。

そのため、「PCやCanva上では完璧だったのに、実際のストアでは文字が読めない」という悩みが起こりがちです。

ここで大事なのは“縮小しても読めるデザイン”を意識することです。

 

タイトル文字は画像全体の横幅の60〜70%程度に収めると、スマホでも視認性が保てます。

上下には20〜30px程度の余白を確保し、端ギリギリまで文字を入れないようにします。

また、背景色と文字色のコントラストを強めに設定しておくと、モノクロ端末でも可読性が落ちにくいです。

 

実務的には、一度KDPの「Kindle Previewer」やスマホアプリでプレビューし、一覧画面でどの程度読めるか確認するのがおすすめです。

たとえば、白背景に薄い文字を重ねたデザインは、縮小時に完全に消えてしまうこともあります。

それを避けるためには、影や縁取りをつけるなどの調整を加えると効果的です。

 

“美しい表紙”よりも、“一覧で読める表紙”を作ること。

これがKDPの画像設計で長く売れる本を作るための、最も実践的なポイントです。

 

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本文画像の最適化(リフロー型と固定レイアウトでの違い)

 

KDPの本文に使う画像は、表紙以上に「どのレイアウト形式で出版するか」によって最適サイズが変わります。

特に電子書籍では、**リフロー型と固定レイアウト型で画像の扱いがまったく異なる**ため、同じ設定を使うと画質が落ちたり、配置が崩れることがあります。

ここでは、それぞれの形式での推奨サイズと、品質を保つための圧縮・出力設定をまとめて解説します。

 

レイアウト形式で迷う場合は、『Kindle出版の固定レイアウトとは?リフローとの違いと判断基準を徹底解説』が判断の助けになります。

 

リフロー型の本文画像サイズとPPI目安:表示幅に合わせた解像度設計

 

リフロー型とは、読者が文字サイズを自由に変更できる形式のことです。

スマホやKindle端末の画面幅に合わせて文字が自動的に流れ(reflow)、本文の構成も変化します。

そのため、画像のサイズを大きく固定してしまうと、レイアウトが崩れたり、読者の端末で途切れて表示されることがあります。

 

基本的な目安としては、**横幅1000〜1200px程度、解像度はPPI300前後**を基準にすると安全です。

KDP公式ではピクセル数を重視しており、DPI(印刷解像度)の指定はありませんが、300PPIを基準にしておくと拡大時にも劣化しにくくなります。

縦横比は画像の内容に応じて構いませんが、幅を本文幅(画面幅の約90%)に収まるよう調整すると読みやすいです。

 

よくある失敗例として、「印刷用PDFのまま画像を貼る」ケースがあります。

印刷用データはDPIが高く、電子書籍ではそのままでは重すぎて読み込みが遅くなります。

また、過剰なサイズ(3000px以上)で配置すると、端末によっては強制的に縮小され、ぼやけて見えることがあります。

リフロー型では“高すぎず低すぎず”、1000〜1200px程度のバランスを保つことが大切です。

 

固定レイアウトの画像解像度方針:見開き・単ページの基準(公式ヘルプ要確認)

 

一方、固定レイアウト(Fixed Layout)は、ページ全体を画像として固定表示する形式です。

写真集、絵本、図解書など、レイアウトをそのまま見せたい書籍で採用されます。

この場合は、画面全体に画像を貼るため、リフロー型よりも高解像度が必要になります。

 

KDPの推奨基準では、単ページで**縦2560×横1600px程度**を目安に設計すると安全です。

見開き表示を想定する場合はその2倍、**横3200px前後**が標準です。

これを超えるサイズでも登録は可能ですが、容量制限(最大650MB)を考慮すると、あまり大きすぎると読み込みに時間がかかる場合があります。

 

固定レイアウトでは、文字が画像に含まれているため、「ぼやけ」や「にじみ」がそのまま視認性に影響します。

そのため、書き出し時はJPEGではなくPNG形式で保存するのが望ましいです。

また、sRGBカラープロファイルを埋め込んでおくことで、端末間の色味ズレを防げます。

 

固定レイアウト=高解像度前提ですが、無駄に大きくすると容量超過になる。

ここを意識して「見開き3200px以内」に収めるのが、経験上もっとも安定する設定です。

 

圧縮と劣化対策:書き出し品質・ファイルサイズ最適化のコツ

 

KDPで出版する際、画像の圧縮率やファイル形式によって画質が大きく変わります。

画質が落ちる主な原因は「書き出し時の圧縮設定」と「リサイズの自動処理」です。

特にCanvaやWordなどで書き出した画像は、自動で圧縮されていることが多く、気づかずに低解像度のまま入稿してしまうケースがあります。

 

基本の考え方は、**必要なピクセル数を確保したうえで、軽めの圧縮で仕上げる**ことです。

JPEGの場合は品質80〜90%、PNGの場合は24bitカラー(透過なし)を選ぶと、視認性を保ちながら容量を抑えられます。

また、画像は必要解像度を満たしつつ適切に圧縮しましょう。

表紙は約50MB上限、本文を含む原稿は数百MB規模まで許容範囲があります(固定レイアウトは最大650MB・公式ヘルプ要確認)。

 

画質チェックには「Kindle Previewer」を使うのがおすすめです。

端末別の表示で細部のにじみを確認し、必要に応じて再圧縮やリサイズを行うと良いでしょう。

筆者の経験では、Canvaで作成した画像を一度「TinyPNG」などの無料ツールで圧縮すると、見た目をほとんど落とさずに容量を半分以下にできました。

 

“軽くてきれい”を両立するには、300PPI前後+JPEG80%+sRGB固定。

この3点を守るだけで、KDPの本文画像は格段に安定します。

画像の粗さでリジェクトされる心配も減り、読者にとってもストレスのない読み心地になります。

 

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端末別の見え方と検証手順(Kindle端末・アプリ・Previewer)

 

KDPで出版する際に「自分の本が読者にどう見えるか」は、最後の確認で最も重要なステップです。

同じ画像サイズでも、スマホ・タブレット・Kindle端末では表示解像度や色の出方が異なるため、**実機やプレビューでの検証を行うことが品質維持の鍵**になります。

ここでは、端末別の見え方の特徴と、公式ツール「Kindle Previewer」を使った確認方法を紹介します。

 

スマホ・タブレット・Kindle端末の解像度傾向と注意点

 

KDPの電子書籍は、読者が使う端末によって見え方がかなり変わります。

まずスマホ(特にiPhoneやAndroidアプリ)は、ディスプレイ解像度が高く、明るい色がくっきり出る傾向があります。

このため、やや暗めの背景や淡い文字色でも読みやすいケースが多いです。

 

一方で、Kindle専用端末(Paperwhiteなど)は**モノクロ電子インク方式**で、カラー画像がグレースケール化されます。

そのため、彩度の低い画像やグレー背景の文字は非常に見えづらくなります。

ここで多い失敗が、カラー端末での見た目を基準にして本文図版や表紙をデザインしてしまうことです。

実際の読者の多くはKindle端末で読むため、**「白黒でも視認できるコントラスト設計」**を意識しましょう。

 

また、Fireタブレットのようなカラー液晶端末では、アプリ版とKindle端末の中間的な発色になります。

画像解像度は1080p程度が一般的で、2560×1600pxの表紙画像も問題なく表示されます。

ただし、画面比率が16:10のため、横長の画像は上下がカットされることがあるので、中心寄せデザインが安全です。

 

「最も厳しい条件=Kindle端末の白黒表示」で崩れないこと。

この基準で設計しておけば、他の端末でも自然に見えるケースが多いです。

 

Kindle Previewerでの確認手順:端末プロファイル切替とチェック観点

 

Amazonが提供する「Kindle Previewer」は、端末別の見え方をシミュレーションできる公式ツールです。

KDPにアップロードする前にここで確認しておくことで、**リジェクト防止や画質劣化の早期発見**につながります。

 

基本手順は以下の通りです。

1. KDP公式サイトから「Kindle Previewer」をダウンロードして起動
2. 作成したファイル(.kpfまたは.epub)をドラッグ&ドロップで読み込み
3. 右上の「Device」メニューから確認したい端末を選択
(例:Kindle Paperwhite、Fire HD、Kindle for iPhoneなど)
4. ページ送りをしながら、画像のにじみや切れ、余白の崩れを確認

 

チェックすべきポイントは3つあります。

1つ目は、**文字と画像のバランス**です。図や表の周囲に十分な余白があるか、本文と重なっていないかを確認します。

2つ目は、**コントラストの確保**。モノクロ表示で読みにくくなる部分がないかをチェックします。

3つ目は、**ページ遷移時のレイアウト崩れ**。特に固定レイアウトでは、端末によって上下が切れることがあります。

 

経験上、最終チェックをスマホアプリだけで済ませる人が多いのですが、それだとKindle端末での見え方を見逃すことが多いです。

実際の読者環境を想定して、**最低でも「スマホ+Kindle端末+Previewer」3通りの確認**を行うのが理想です。

 

「PreviewerでOK=実機でもOK」ではない。

あくまで目安として使い、最終的には実際のKindle端末やスマホで開いてチェックするのが確実です。

画面比率や表示速度の違いまで確認しておくと、読者体験を大きく損なわずに済みます。

 

よくあるエラーとリジェクト回避(KDP 画像サイズ トラブル対策)

 

KDPで最も多いトラブルのひとつが「画像サイズや配置の不備によるリジェクト」です。

特に表紙や本文に画像を使う場合、**ピクセル数・比率・文字可読性の3点を正しく押さえておくこと**が重要です。

ここでは、初心者がつまずきやすい画像関連のエラーと、その防止策を具体的に整理します。

 

ぼやけ・白枠・トリミング事故の対処:比率固定・塗り足し・安全余白

 

KDPに画像をアップロードした際、「ぼやけて見える」「上下が切れている」「白枠が出てしまった」というトラブルは非常に多いです。

これらの原因は、ほとんどがアスペクト比(縦横比)と塗り足し不足によるものです。

 

KDPの推奨比率は1.6:1(例:縦2560×横1600px)。

この比率が崩れると、KDPが自動調整を行い、余白を追加したり画像の一部を切り取ったりします。

特に表紙では、上下が切れてタイトルが欠けるケースもあります。

対策としては、画像の上下左右に**3〜5%程度の「安全余白」**を確保しておくことです。

 

また、背景が端で途切れるデザインの場合、塗り足し(Bleed)を少し広めに設定しておくと安心です。

これは印刷物に限らず、電子書籍でも端末による表示ズレを防ぐ効果があります。

PhotoshopやCanvaでデザインする場合、「キャンバスサイズを+100pxほど拡張」して書き出すと安定します。

 

KDPの自動調整に任せない=安全余白+固定比率で自分でコントロール。

これが画像トラブルを防ぐ最も確実な方法です。

 

文字入り画像の可読性基準:最小フォント・コントラスト・背景処理

 

文字を含む画像(特に表紙)は、見た目の印象だけでなく「読めるかどうか」が審査での重要ポイントになります。

Amazonのサムネイルは一覧表示でかなり小さくなるため、フォントサイズが小さすぎると潰れて判読できなくなります。

 

目安としては、**表紙のタイトル文字は画像高さの15〜20%程度**を確保すると読みやすいです。

たとえば縦2560pxの表紙なら、文字の高さはおおよそ350〜500px前後が理想です。

フォントは太め・シンプル・無装飾が基本。

手書き風や細字フォントは見栄えが良くても潰れやすい傾向があります。

 

背景とのコントラストも非常に重要です。

薄い色の背景に白文字を載せると、スマホではほとんど読めません。

強調したい文字は、背景を半透明の帯で覆うか、影をつけてコントラストを確保しましょう。

筆者の経験では、「Canvaでデザイン→スマホ縮小表示で読めるかチェック」を習慣にするとリジェクト率が大幅に下がります。

 

“読める文字サイズ”を優先することが、デザインより先に考えるべき基準。

可読性はKDPの審査で最も重視される要素のひとつです。

 

ガイドライン配慮:センシティブ表現は抽象化し品質を優先(公式ヘルプ要確認)

 

KDPでは、表紙や本文の画像に対して明確なガイドラインが設けられています。

特にセンシティブな表現や過度な刺激的表現は、抽象化やぼかし加工が求められる場合があります。

Amazon.co.jpのガイドラインでは、「一般の読者に不快感を与える画像」「暴力的・性的な内容を直接的に描写した画像」は審査でリジェクトの対象となります。

 

ただし、教育的・芸術的な文脈であれば、抽象的に表現されている限り認められるケースもあります。

この判断基準は明確に定義されていないため、不安な場合は**公式ヘルプで最新情報を確認するか、サポートへの事前相談**がおすすめです。

 

また、品質面でもリジェクトにつながる要因があります。

たとえば、低解像度の画像、ノイズや圧縮によるブロックノイズ、または著作権未確認の素材使用などです。

特にフリー素材を使う場合は、商用利用可・再配布可であることを必ず確認しましょう。

 

ガイドライン違反よりも“品質不足”でリジェクトされるケースの方が多い。

読者の目線で「信頼感のある仕上がり」を意識することが、最終的に審査を通過する近道です。

 

制作ツール別の実務ポイント(Canva・Photoshop・生成AI画像)

 

KDPの画像制作では、どんなツールを使うかによって仕上がりの安定度が変わります。

特にCanvaやPhotoshopなどは簡単に見えても、**出力設定を誤るとリジェクトや画質劣化の原因**になります。

また、最近は生成AI画像を利用するケースも増えており、著作権や品質の観点から正しい扱い方を理解しておくことが重要です。

ここでは主要ツールごとの実務的なポイントをまとめます。

 

Canvaでのテンプレ設定と書き出し:サイズ固定・解像度・色空間

 

Canvaで制作する場合は、『Kindle出版+Canvaで失敗しない表紙作成徹底解説』が手順確認に役立ちます。

 

Canvaは操作が簡単で、初心者でもKDP表紙や本文用画像を短時間で作れる便利なツールです。

ただし、CanvaはWebベースのため、**自動圧縮やカラープロファイルの省略**が起こりやすい点に注意が必要です。

 

まず、キャンバス作成時に「カスタムサイズ」を2560×1600pxに設定しておくことが基本です。

縦長比率(1.6:1)を維持することで、KDP表紙としてそのまま使えます。

本文画像に使う場合は、1000〜1200pxの幅で新規作成し、PPI相当300で設計しておくと十分です。

 

書き出し時は、「ファイル」→「ダウンロード」→「PNG(高画質)」を選択し、圧縮オプションはオフにします。

JPEGでも問題ありませんが、画質を90%以上に保つ設定を推奨します。

CanvaはsRGBプロファイルを明示的に設定できないため、色ズレが起きる場合はPhotoshopで再保存してsRGBを付与するのが安全です。

 

Canvaのまま入稿しない。最後に“確認用書き出し”を挟む。

これを徹底するだけで、色味のずれやピクセル圧縮によるリジェクトを避けられます。

 

Photoshop/Illustratorの書き出し設定:書き出し形式・品質・メタ情報

 

PhotoshopやIllustratorを使う場合は、解像度とメタ情報の扱いを正確に設定することがポイントです。

特にKDP用では印刷ではなく電子配信用のため、**解像度を300PPI・カラーモードをRGB(sRGB)**に設定してください。

 

書き出し形式は「ファイル」→「書き出し」→「Web用に保存(Legacy)」を選び、JPEGまたはPNG形式で出力します。

JPEGの場合は品質80〜90%、プログレッシブ設定を有効にしておくと読み込みがスムーズです。

Illustratorで作成した場合は、一度PSDまたはPNGに書き出し、メタデータ(ICCプロファイル)を維持したままPhotoshopで最終調整するのが安全です。

 

また、ファイル名に日本語を含めるとエラーになることがあります。

「book-cover_2560x1600.png」のように英数字とハイフン・アンダーバーのみを使用しましょう。

 

筆者の経験では、Photoshopで一度「表示サイズ100%」にして文字のにじみを確認するのが有効です。

画面上でくっきり見えない場合、Kindle端末ではさらに潰れてしまいます。

この事前チェックを習慣化するだけで、実際の見え方の差をかなり抑えられます。

 

最終保存は「sRGB/300PPI/英数字ファイル名」―これが鉄則。

これを守るだけで、ほぼすべての画像品質トラブルを防げます。

 

生成AI画像の扱い:アップスケール・ノイズ低減・権利確認

 

近年では、Stable DiffusionやDALL·EなどのAI生成画像をKDPの表紙に使うケースも増えています。

ただし、AI画像はそのままでは**解像度不足(1000〜1500px程度)やノイズ混入**が多く、KDPの推奨サイズを満たしていないことがあります。

 

そのため、生成後に「アップスケーラー(例:Let’s Enhance、Topaz Gigapixelなど)」を使って解像度を2〜3倍に拡大し、ノイズリダクション処理を行うのが安全です。

これにより、2560×1600pxクラスでも自然なディテールを維持できます。

 

もう1つ重要なのが著作権と利用規約の確認です。

AIモデルによっては、商用利用や再配布に制限があるものもあります。

KDPでは、著作権に関する責任はすべて著者側にあるため、**商用利用可・ライセンス明示済みの生成元を使う**ことが前提です。

また、AI生成物に実在の人物や企業ロゴが似ている場合も、審査でリジェクトされることがあります。

 

筆者のおすすめは、AIで構図を作り、その上にCanvaやPhotoshopでタイトル・テキストを再配置するハイブリッド方式です。

これにより、著作権・品質・比率すべてを自分でコントロールできます。

 

AI画像は“そのまま使わず、補正して使う”がKDPでの安全ルール。

品質を整えた上で、最終的に2560×1600px・sRGBに揃えておくと、どの端末でも安定して表示されます。

 

(補足)ペーパーバックは別管理:背幅とカバー計算の考え方のみ最小限に

 

電子書籍中心の著者でも、紙版(ペーパーバック)を出す場合は「表紙の考え方がまったく違う」ことを知っておく必要があります。

KDPでは、電子書籍の表紙が単一画像であるのに対し、ペーパーバックは「表1(表紙)+背表紙+表4(裏表紙)」の一枚画像としてアップロードします。

そのため、ページ数や用紙タイプによって背幅が変わり、表紙サイズも自動では合いません。

ここでは、最小限の理解で済むカバー設計の基本を整理します。

 

カバー計算ツールの概要:背幅・裁ち落とし・用紙設定(詳細は公式ヘルプ要確認)

 

KDP公式には、ペーパーバック専用の「カバー計算ツール(Cover Calculator and Template Generator)」があります。

このツールを使うと、ページ数や紙質を入力するだけで、**背幅や塗り足し込みの正確なカバーサイズ**を自動計算してくれます。

使い方はシンプルで、以下の3ステップです。

 

1. KDP公式サイトの「カバー計算ツール」にアクセス
2. 書籍サイズ(例:A5、6×9インチ)、ページ数、紙の色(白・クリームなど)を入力
3. 「テンプレートをダウンロード」からPSDまたはPDFファイルを取得

 

出力されたテンプレートには、背幅の中央線と裁ち落とし領域(トンボ)が明示されています。

この「塗り足し3.2mm」を忘れると、入稿時に「画像が小さすぎます」と警告が出ることが多いです。

また、背表紙に文字を入れる場合、ページ数が100ページ未満だと背幅が狭く、テキストが潰れることがあります。

背文字を入れるなら最低100ページ以上を目安にするのが安全です。

 

実際の制作では、PhotoshopやCanvaでテンプレートを重ねて作業し、ガイドライン内に収まっているかを確認します。

印刷では、端の0.125インチ(約3mm)が裁断されるため、ロゴや文字をぎりぎりに配置しないようにしましょう。

背景画像は必ず全体に塗り足しを広げ、境界線を避けることで、印刷ムラを防げます。

 

最後に注意したいのが、電子書籍とペーパーバックでISBNやカバー構成が別扱いになる点です。

つまり、電子書籍の表紙画像をそのまま流用しても、印刷では縦横比が異なるため再設計が必要です。

ペーパーバックを出す際は、KDP公式ツールでのサイズ確認を“最初の工程”に入れておくとスムーズです。

 

電子=単一画像、紙=カバー全体+背幅計算。ここを混同しない。

これだけ意識しておけば、ペーパーバックでも入稿トラブルを防げます。

 

 

事例で理解:NG→OKのビフォーアフター(KDP 画像サイズ 例)

 

ここでは、KDPでよくある「画像サイズの失敗例」と、その改善後の状態を実際のプロの視点で解説します。

表紙や本文の画像は、規約違反よりも“単純な設定ミス”でリジェクトや見た目崩れが起きることがほとんどです。

どれも数値を少し直すだけで解決できるため、ビフォーアフター形式で整理します。

 

比率違いで白枠→正しい1.6:1に調整した改善例

 

KDP表紙で最も多いのが、**画像の縦横比が1.6:1(2560×1600px)になっていないケース**です。

たとえば、デザインをA4サイズ(1.41:1)で作ったまま入稿すると、余白が自動で挿入され、左右に白枠が出てしまいます。

特にCanvaやPowerPointで制作した場合にこのズレが起こりやすく、プレビューでは気づきにくいのが厄介です。

 

改善方法はシンプルで、画像の縦横比を「1.6:1(例:2560×1600px)」に固定して再出力すること。

Photoshopなら「画像サイズ」→「縦横比を維持」にチェックを入れて調整します。

Canvaの場合はカスタムサイズ機能で指定可能です。

 

筆者の実感では、白枠を消すだけでサムネイルの完成度が一気に上がり、クリック率が上がった例もあります。

特にKindleストアの検索一覧では、比率の統一感が「プロ感」を演出します。

 

低解像度→適正ピクセルと圧縮最適化で鮮明化

 

次に多いのが「低解像度によるぼやけ」です。

これはスマホで作った画像をそのまま使ったり、Web画像を拡大して使ったりすることで起こります。

KDPでは最低1000px以上を推奨していますが、実際には2000〜2560px以上が安全ラインです。

低解像度のまま入稿すると、文字がにじんだり、端がジャギー(ギザギザ)になったりして見栄えが悪くなります。

 

解決策は、画像を適正ピクセル数で再出力し、圧縮時に画質を80〜90%に保つこと。

Photoshopなら「書き出し→Web用に保存(JPEG80〜90)」がベストです。

Canvaでも「高画質PNG」で保存し、必要に応じてTinyPNGなどの圧縮ツールで容量を軽減します。

 

重要なのは、「軽くする=荒くする」ではないということ。

高解像度のまま適切に圧縮することで、**KDPの容量上限(50MB)を守りつつ鮮明さを維持**できます。

画質が向上すれば、電子端末での文字の読みやすさも格段に良くなります。

 

色味崩れ→sRGB埋め込みとコントラスト調整で改善

 

意外と多いのが「モニターでは綺麗なのに、Kindleでくすむ」という色味崩れです。

これはカラープロファイルがsRGBで統一されていないことが主な原因です。

KDPでは、アップロード時に非sRGB画像を自動変換しますが、その際に彩度が落ちたり、背景が灰色がかることがあります。

 

改善方法は、書き出し時に「sRGBに変換」を必ずチェックすること。

Photoshopでは「カラープロファイルを埋め込む」にチェックを入れる、Canvaなら出力後にsRGB変換ツールを通すのが確実です。

また、電子書籍の画面は印刷よりもコントラストが弱めに見えるため、事前に10〜15%ほど明るくしておくと自然な仕上がりになります。

 

筆者の経験では、特に人物や風景のある表紙でこの調整を行うと、Amazonストア上での発色が安定し、クリック時の印象が良くなりました。

細かいようですが、**「sRGB+明度補正」だけで“プロ感”が数段アップ**します。

 

このように、画像比率・解像度・色空間という3点を整えるだけで、KDPの見栄えと審査通過率が大幅に向上します。

いずれも一度設定しておけば再利用できるため、テンプレート化しておくのがおすすめです。

 

まとめ:KDP画像サイズの要点を短く再確認

 

ここまで解説してきたように、KDPの画像サイズは単なる「数値合わせ」ではなく、**読者の第一印象と審査通過率を左右する重要項目**です。

サイズ・解像度・色空間を正しく設定するだけで、リジェクトリスクを避けながら高品質な電子書籍を作ることができます。

最後に、実務で役立つ要点を2つにまとめて振り返りましょう。

 

結論再掲:表紙2560×1600px・本文は表示幅基準で設計

 

KDP表紙の推奨サイズは縦2560×横1600px(比率1.6:1)です。

これを基準に設計しておけば、スマホ・タブレット・Kindle端末のどれでも綺麗に表示されます。

本文画像はリフロー型なら端末幅に合わせて1000〜1200pxを目安に、固定レイアウト型ならページサイズに合わせた実寸設計が理想です。

また、電子書籍ではPPI値は表示品質に直結しません。ピクセル数(例:2560×1600px)とsRGBの確保を優先してください。

 

筆者の経験上、KDPの「見た目トラブル」の9割はこの3点(比率・解像度・色空間)のどれかに原因があります。

入稿前に一度確認するだけで、リジェクトや品質低下をほぼ防ぐことができます。

 

初回チェックリスト:サイズ・形式・色空間・Previewer確認

 

初めて出版する人は、以下のチェックリストを活用してみてください。

1. 表紙サイズが2560×1600pxで比率1.6:1になっているか
2. 画像形式がJPEGまたはPNG(高品質)で保存されているか
3. sRGBカラープロファイルが埋め込まれているか
4. ファイル名が英数字のみで構成されているか
5. Kindle Previewerで端末別の見え方を確認したか

 

この5項目をクリアすれば、ほぼ確実にリジェクトや画質崩れを回避できます。

特にPreviewerでの最終確認は、実際の読者体験に近い状態を再現できるため必須です。

画面の明るさやフォント設定による見え方の違いも確認しておくと、完成度がぐっと上がります。

 

KDPは一度設定を整えれば、そのテンプレートを使って次の作品にも活かせます。

今回のガイドを基に、自分の“基準サイズ”をテンプレ化しておくと、制作スピードと品質がどちらも向上します。

 

画像サイズの安定=作品の信頼性。

基本を押さえた設計で、あなたのKindle本をより美しく、より安心して届けましょう。

 

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【著者:石黒秀樹のプロフィール】

Kindle出版サポート歴5年。
これまでに、のべ600名以上の出版をサポートし、
サポートメンバー全体で累計5,000冊以上の出版実績があります。(2025年時点)

フル外注とAI活用により、初心者でも安心して出版できる再現性の高いステップをお伝えしています。

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