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KDPで原稿をアップロードしようとしたとき、理由もわからないままエラーが出てしまうことがあります。
特に初めて出版する方は「何を直せばいいのかわからない」「どこを確認するべきなのか知りたい」と強く感じる場面です。
私も初期のころ、編集画面の前で何時間も原因を探した経験があります。
KDPの原稿エラーは、原因さえ特定できれば落ち着いて対処できます。
そして多くの場合、ファイルの形式・サイズ・内部構造、またはブラウザ環境のどこかにヒントがあります。
この記事では、まず最初のステップとなる「原因の特定」にフォーカスし、よくある症状や注意点を初心者でも理解しやすい形で整理します。
後半では、電子書籍とペーパーバックでの扱いの違いについてもシンプルに触れていきます。
KDPの公式ガイドラインを踏まえつつ、出版現場で実際に起こりやすいケースを交えて解説します。
これからアップロード作業に取り組む方は、まずここで全体像をつかんでください。
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KDPで原稿がアップロードできない原因をまず特定する
目次
KDPのアップロードエラーは、一見するとKDP側の不具合に思えるものも多いですが、実際には原稿ファイルや設定の問題が原因であることがほとんどです。
最初の段階で「どのタイプのエラーか」を切り分けることが、最短で解決するための最重要ポイントになります。
エラーの種類を整理しておけば、闇雲に作業を繰り返すことがなくなり、確認すべき項目を効率よく絞り込めます。
特に初心者の方は、症状ごとに原因の傾向を把握しておくと、対処が一気に楽になります。
ここでは、実際に多い症状と背景、そして電子書籍とペーパーバックで起こるエラーの違いを、わかりやすく分けて説明します。
KDPの仕様を理解しておくことが、無駄な修正作業を減らす近道です。
KDP「原稿をアップロードできない」時に起こりやすい症状一覧
KDPで原稿ファイルをアップロードする際に多い症状には、いくつか共通のパターンがあります。
まず代表的なのは「アップロードに失敗しました」という短いエラーメッセージだけが表示されるケースです。
これは、ファイル形式・サイズ・内部構造のいずれかがKDPの想定と合っていないときに起こりやすい症状です。
次に多いのが、アップロードが途中で止まる、または残り数%で進まなくなるケースです。
私の経験では、画像の解像度が高すぎるPDFやEPUB、または不要なデータが大量に含まれたWordファイルを使っているときに特に起こりがちでした。
一見問題なさそうなファイルでも、裏側に余分なスタイル情報が残っていることがあります。
また、プレビュー画面が読み込まれず、真っ白のまま止まる症状もよくあります。
この場合、原稿自体はアップロードできていても、KDPの内部処理でエラーが発生している可能性があります。
公式側で具体的な理由が提示されないこともあるため、原因が特定しにくいタイプのエラーです。
さらに、原稿の言語設定が実際の本文と一致していない場合も、意外と多くの人が見落とします。
特にEPUBで出力したファイルでは、制作ソフトの初期設定が英語のままになっているケースが散見されます。
こうした症状の多くは、原因を1つずつ切り分けることで必ず解決できます。
焦らず、どの症状が自分に当てはまるのかをまず把握することが大切です。
初心者がつまずきやすいポイントと検索意図の背景
KDPのアップロードでつまずく多くの初心者は、原因が1つではなく複数組み合わさっている点に気づけていません。
たとえば「ファイル形式は合っているのにエラーが出る」という場合でも、内部の画像サイズが過剰だったり、古い書式情報が混ざったままになっているなど、複合的な問題が起きていることがあります。
検索意図としても非常に特徴的で、多くの人は「エラーコード」ではなく「原稿 アップロードできない」と自然文で検索しています。
これは、原因の見当すらつかず、どこを確認すればいいのか手がかりを求めている状態といえます。
私のサポート経験では、Wordファイルをそのまま使っている人ほど、気づかないうちに非対応のスタイルや不要な改行が入り込んでいるケースが多い印象です。
また、KDP初心者は「KDP側の不具合だろう」と考えがちですが、実際にはファイル側の問題が圧倒的に多いです。
もちろん稀にKDP側で一時的な処理遅延が起きていることもありますが、公式ヘルプでも、原稿ファイルの形式や内容に関する注意点が詳しく説明されています(詳細は公式ヘルプ要確認)。
ただし、KDP内部処理の詳細までは公開されていないため、不確かな部分は必ず公式の最新ガイドラインを確認する必要があります。
初心者にとって重要なのは、原因を特定する順番を知ることです。
闇雲に修正を繰り返すより、症状→原因→対処の順に整理すると、余計な手戻りを減らせます。
電子書籍の原稿エラーとペーパーバックPDFの違い(補足)
電子書籍(Kindle本)の原稿エラーと、ペーパーバック用PDFのエラーは、同じ「アップロードできない」という結果でも理由が大きく異なります。
電子書籍の場合は、テキスト構造・EPUBの内部構成・画像設定など「データの作り方」が原因になることが多いです。
一方、ペーパーバックはPDFの規格・フォント埋め込み・トリムサイズなど、紙の印刷要件に関する不備が中心です。
特に初心者が混乱しがちなのは「PDFならどちらも同じ扱いだろう」という誤解です。
しかし実際は、電子書籍の本文PDFは推奨されておらず、細かな設定の違いでアップロードが失敗しやすくなります。
さらに、ファイルサイズが極端に大きい場合は紙の方がエラーが出やすい傾向があります。
EPUBの内部構造に原因があるケースも多いため、『 Kindle出版のEPUB形式とは?作り方と注意点を徹底解説 』も合わせて確認しておくと原因の切り分けがしやすくなります。
また、日本向けKDPではペーパーバックの基準が米国版と一部異なる点もあり、海外の記事を参考にすると混乱する場合があります。
公式ヘルプで必ず最新の日本向け情報を確認することをおすすめします。
電子書籍と紙の違いを理解しておくと、今後出版形式を増やす際にもスムーズに進められます。
補足として、電子書籍主体の記事である本稿では、ペーパーバックについては最低限にとどめていますが、原稿エラーの切り分けには知っておく価値があります。
どちらの場合も、基準に合わない箇所があるとアップロードは通らないため、形式ごとの仕様を理解することが大切です。
KDPで原稿がアップロードできない主な原因とチェック項目
KDPで原稿がアップロードできないときは、原因が必ずどこかにあります。
ただ、初心者ほど「どこを見ればいいのか」が分からず、同じ操作を何度も繰り返してしまいがちです。
ここでは、実務で特に多い原因を大きく5つに整理し、どの順番で確認すると効率がよいかをまとめました。
アップロードエラーは“順番のチェック”で解決スピードが大きく変わります。
最初は地味な確認作業に思えるかもしれませんが、私自身もこの手順にかえてから作業の手戻りがほぼゼロになりました。
公式ヘルプの基準を守りつつ、現場で実際に起こりやすいケースも踏まえて解説します。
対応ファイル形式と設定が合っていない(DOCX・EPUB・PDFの基本)
KDPで対応しているファイル形式は、主にDOCX・EPUB・PDFですが、ただ拡張子が合っていれば良いわけではありません。
特にWord原稿(DOCX)は、編集履歴や不要なスタイル情報が残っていると、内部で正しく処理されずエラーにつながります。
EPUBの場合はもっと注意が必要で、制作ソフトの設定しだいで内部構造が大きく変わります。
私のサポート経験では、EPUBの“言語設定が英語のまま”や“画像タグの扱いが不正確”など、小さなズレが積み重なってアップロード失敗になるケースが何度もありました。
PDFについては、電子書籍の本文としては非推奨であり、レイアウト固定が必要な場合のみ使う形式です。
多くの初心者が「PDFなら安全」と考えがちですが、実際にはフォント非埋め込みや余白設定の問題でエラーが出やすい形式です。
まずは自分がアップロードしているファイル形式が、KDPの推奨仕様に沿っているか確認してください。
不安がある場合は、一度“別名保存”して書式をクリーンにするだけでも改善することがあります。
ファイルサイズや画像データが大きすぎる(公式ヘルプ要確認)
アップロード中に進捗バーが止まる、あるいは途中でエラーが出るときは、ファイルサイズが原因であることがとても多いです。
画像が多い原稿ほどデータが重くなり、内部処理に時間がかかります。
特に注意したいのは「スマホで撮影した写真をそのまま使っている」ケースです。
高解像度のまま挿入すると、原稿ファイルが一気に肥大化し、アップロードが事実上困難になります。
私も過去に、画像を一度圧縮しただけでアップロードがすんなり通った経験があります。
また、PDFは画像としてページを丸ごと扱うため、ファイルが重くなりやすい傾向があります。
複数ページ分の高解像度画像が入っていると、KDPが処理できずエラーに発展することもあります。
具体的な数値は公式ヘルプ要確認ですが、画像を最適化するだけでも大幅に改善することがあります。
ファイルサイズが大きいと感じたら、画像の解像度・圧縮率・形式を見直すことが最初のステップになります。
原稿内部の構造エラー(目次・言語設定・リンク・埋め込み処理)
ファイル形式もサイズも問題ないのにアップロードできないときは、原稿内部の構造に原因が潜んでいることが多いです。
このタイプのエラーは、初心者がもっとも気づきにくい領域です。
代表例としては、EPUBの「言語設定の不一致」や、「目次(TOC)が正しく構造化されていない」などがあります。
Word原稿の場合でも、見出しスタイルを適切に設定していないと、KDP側で目次を作ろうとした際にエラーが発生することがあります。
また、リンクが壊れている、同じ画像が重複して埋め込まれている、意図しないフォントが混在している、といった細かな不備も原因になります。
公式ガイドラインでは詳しい内部仕様まで公開されていませんが、実感としては「ファイルをきれいに作り直した方が早い」場面が多いです。
私自身も、細かい不具合が見つからないときは“コピー&新規ファイルへ貼り付け”で解決することが何度もありました。
内部構造の問題は気づくのが難しいため、思い当たる点があれば一度ファイルをリセットするのも有効な手段です。
ガイドラインに反する記述が含まれているケース(抽象化した注意)
KDPでは、ガイドラインに反する内容が含まれている場合、アップロード後の審査段階で公開が保留・却下されることがあります(詳しい判断基準は公式ヘルプ要確認)。
ただし、内容の詳細が明確に表示されることは少なく、原因の特定が難しいタイプです。
特に、過度に刺激的な表現や、取り扱いに注意が必要なテーマを扱っている場合、抽象的な表現でもKDP側でチェックが入ることがあります。
初心者ほど「文章量が少ないから大丈夫」と誤解しがちですが、KDPは内容のセンシティブさを総合的に判断しています。
このようなケースでは、該当しそうな表現を一度削除・調整し、ガイドラインに合う形へ修正することが必要です。
公式の内容ガイドラインは必ず確認し、不確かな場合は慎重に表現を見直してください。
実務的には、抽象化した言い回しに置き換えるとアップロードが通りやすくなることもあります。
KDPの審査基準は細かい点まで公開されていないため、不確実な部分は必ず公式ヘルプを確認しましょう。
ブラウザ・キャッシュ・一時的な通信でエラーが出る場合
ファイルにも内容にも問題がないのにアップロードできないときは、環境側の要因も疑うべきです。
これは意外に多く、私がサポートしてきた中でも「ブラウザを変えたら一発で通った」という事例は非常に多いです。
KDPはWeb上で動作するため、キャッシュの破損や通信の不安定さでエラーが出ることがあります。
特に大きなファイルをアップロードしていると、ブラウザの処理待ち時間が長くなり、途中で止まってしまうことがあります。
このような場合は、以下の対処が効果的です。
・ブラウザをChrome → Edgeなどに切り替える
・キャッシュを一度クリアする
・時間帯を変える(アクセス集中時を避ける)
これらは単純ですが、実際に改善することが多いため、試す価値があります。
環境要因は見落としがちですが、最終的なチェックとして必ず押さえておくと安心です。
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タイプ別:KDP原稿アップロードエラーの対処方法
KDPのアップロードエラーは、症状ごとに原因が異なるため、最初に「どのタイプのエラーか」を切り分けることが大切です。
同じ“アップロードできない”でも、ファイル構造の問題とブラウザ環境の問題では対処がまったく変わります。
ここでは、現場で特に多い5つのエラータイプを取り上げ、実務で効果のあった対処方法をまとめました。 アップロードエラーに慣れていない人ほど、症状別のアプローチが最短ルートになります。
また、単に「もう一度アップしてみる」だけでは改善しないケースが多いため、KDP向けの原稿特性を踏まえて丁寧に修正していく必要があります。 公式ヘルプを参照しつつ、現場でよく起きる“見落としやすい原因”も交えて整理します。
原稿側の不備を総点検する流れとして、『 KDPの表紙エラーとは?原因と正しい直し方を徹底解説 』も問題切り分けに役立つ内容です。
ファイルがアップロード途中で止まるときの対処(再書き出し・圧縮)
アップロード中に進捗バーが途中で止まる場合、もっとも疑うべきはファイルサイズと画像データの重さです。
画像が多い原稿や、スマホ写真をそのまま貼った原稿は特に止まりやすい傾向があります。
まず試すべきは、原稿の再書き出しです。
Wordの場合は「別名で保存」または「PDFの最適化」、EPUBの場合は制作ソフトからの再出力が有効です。
内部の不要データが消えるだけで、アップロードがスムーズになることがあります。
次に、画像の圧縮を行います。
解像度は十分でも、圧縮率が低いとファイル全体が重くなります。
私がサポートしたケースでは、画像をWeb最適化しただけでファイルサイズが半分以下になり、アップロードが一発で通ることがよくありました。
PDFの場合は特に、ページごとが“画像の塊”となるため、圧縮前と後で処理速度が大きく変わります。
進捗バーが動かないときは、まず画像の最適化を優先して試してみてください。
「アップロードに失敗しました」とだけ表示される場合の対処
エラーメッセージが簡素すぎて原因が特定できないケースは、初心者がもっとも混乱しやすい場面です。
この場合、原因が複数重なっていることも多く、ひとつの修正だけでは改善しないことがあります。
まず行うべきは、ファイル形式と内部構造の見直しです。
DOCXなら編集履歴削除、EPUBなら言語設定・目次構造を点検します。
一度“まっさらな新規ファイル”にコピーして作り直すと改善することもあります。
また、文中のリンク切れや外部参照もエラー原因になります。
画像のパスが壊れている、不要なスタイルが残っている、意図しないフォントが混ざっているなど、小さなズレでもKDP側で拒否されることがあります。
さらに、ブラウザ要因も無視できません。
ファイルに問題がなくても、通信が途切れることで失敗する場合があります。
後述の「別ブラウザで通る理由」と合わせて確認しましょう。
DOCX→EPUB変換で失敗する場合のチェックと作り直し手順
Word原稿(DOCX)をEPUBに変換する際のエラーは、内部のスタイル設定が複雑なときに起きやすいです。
見出しの階層が不統一、段落スタイルが混在、テキストボックスが大量に残っている……こうした要素がEPUB変換を妨げます。
まずは、Word原稿の整理から始めます。
「見出し1・見出し2」のみを使い、段落スタイルを統一し、不要な空白や改行を削除します。
特に複雑な書式はEPUBで崩れやすいため、最小限にとどめるのが安全です。
次に、変換ソフト(Word標準の書き出し機能または他の制作ツール)の設定を確認します。
言語設定が英語のまま、表の構造が壊れている、画像のタグが適切でない──こうした要因はEPUB内部の整合性を乱します。
それでも改善しない場合は、新規のWordファイルを作成し、テキスト部分だけを“プレーンテキストとして貼り付ける”方法が有効です。
これにより、不要スタイルが完全にリセットされ、変換の成功率が上がります。
PDF原稿でエラーになる場合の対処(電子書籍/紙の違い)
PDF原稿のエラーは、電子書籍とペーパーバックで原因の性質が大きく異なります。
電子書籍ではPDFは推奨されておらず、内部構造がKDPと相性悪い場合、アップロード段階で止まることが多いです。
一方でペーパーバック用のPDFは、印刷用の厳しい要件があり、フォント埋め込み・トリムサイズ・余白設定などが不完全だとエラーになります。
「フォントが埋め込まれていないPDF」は特に落ちやすいので注意してください。
両方に共通する対処として有効なのは、PDFの最適化です。
Adobe Acrobatなどでは“サイズ圧縮”が簡単に行えるため、重たいPDFでも軽くできます。
また、EPUBやDOCXは内部データが構造化されているため、可能であればPDFではなくEPUBへ作り直す方が安定します。
なお、紙の出版特有の要件(裁ち落としやページ数基準)は国ごとに異なる部分があるため、日本向けの公式ヘルプを必ず確認してください。
別ブラウザ・別端末でアップロードすると通る理由
「ファイルは問題ないのにアップロードできない」という相談で、もっとも多く改善したのがブラウザ切り替えです。
Chromeで失敗したのにEdgeやFirefoxでは通る、という例は珍しくありません。
理由はシンプルで、KDPのアップロード処理はブラウザのキャッシュや通信環境に大きく左右されるためです。
キャッシュが壊れていたり、拡張機能が干渉していると、KDPの内部処理が正しく走らなくなります。
別端末で試すと通ることがあるのも、キャッシュやバックグラウンドの状態がリセットされるためです。
私がサポートした例では、同じファイルを同じWi-Fi環境で使っていても、ノートPCでは通らず、スマホのブラウザでは一発で通るということもありました。
アップロードが繰り返し失敗する場合は、環境要因を切り離すためにも、一度ブラウザ・端末を変える方法を試してみてください。
手軽にできる割に効果が高く、最後の一押しになることが多い対処法です。
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KDP原稿アップロードの成功率を上げるための作成ルール
KDPでは、単純に本文を書くだけでなく「どんな作り方で原稿を準備するか」がアップロード成功率に大きく影響します。
とくにWordやEPUBは自由度が高いため、少しの設定ミスや画像の扱い方の違いでエラーになることが珍しくありません。
ここでは、電子書籍の原稿を安定してアップロードするために押さえておきたい基本ルールを整理します。
事前に正しい形式で原稿を整えておくことで、アップロード時のトラブルを大きく減らせます。
私自身も、出版を重ねるほど「最初の作り方がすべてを決める」と痛感するようになりました。
初心者でも実践しやすい実務ベースのコツ を中心に紹介します。
Word原稿を電子書籍向けDOCXとして安定化させる設定
Word原稿は使いやすい反面、余分なスタイル情報が残りやすいのが弱点です。
そのままKDPにアップロードすると、見た目は整っているのに内部データが混在しており、エラーの原因になることがあります。
まず大前提として、見出しスタイルを「見出し1/見出し2」に統一します。
太字やサイズ変更だけで見出しを表現すると、KDP側が構造を正しく認識できません。
次に、段落の設定を最小限に整えます。
行間や余白を複数のスタイルで管理しているとEPUB変換時に崩れやすくなります。
特に「段落前後の余白」を重ねて設定しているケースは、初心者がよく見落とすポイントです。
また、編集履歴の削除も必ず行いましょう。
Wordの編集履歴が残ったままEPUBへ変換すると、余計なタグが残ることがあり、アップロード時に失敗することがあります。
EPUB書き出し時に避けるべき構造・装飾・データの癖
EPUBは電子書籍の標準形式ですが、制作方法によって内部構造が大きく変わる形式です。
私の経験上、Wordよりも「書き方の癖」が原因でアップロードエラーが起きやすい印象があります。
まず避けるべきは、複雑なレイアウトです。
文字の左右配置、段組み、テキストボックス、画像の重ね合わせ──これらはEPUB内で正しく展開されにくく、KDPの処理で止まることがあります。
また、装飾の多用もエラーのもとです。
影・枠線・独自フォントなどは、EPUB内部で思わぬタグを生成し、構造エラーの原因になります。
「できるだけシンプルなHTML構造になるように意識する」のが基本です。
さらに、言語設定が英語のままになっているEPUBは非常に多いです。
制作ソフトのデフォルトが英語のことがあり、そのまま書き出すとKDPが本文言語と一致しないと判断することがあります。
画像の扱いはアップロードエラーの主要因になりやすいため、『 Kindle出版の画像サイズとは?表紙と本文の最適解を徹底解説 』で最適化の基準を確認しておくと安心です。
画像の最適化(解像度・圧縮率・配置)でエラーを減らす
画像は原稿の「重さ」に直結するため、KDPアップロードの成功率に大きく影響します。
特にスマホ写真をそのまま挿入した原稿は、ファイルサイズが一気に膨らむため要注意です。
最適な画像サイズは作品によりますが、電子書籍では過度な高解像度は不要です。
解像度を下げるというより、圧縮率を適切に調整する方が品質を保ちつつ軽量化できます。
また、WordやEPUBでは「画像の配置」も影響します。
テキストの背面・前面に配置した画像は、内部構造が複雑になり、EPUB変換エラーの原因になることがあります。
基本は「行内」に配置するのがもっとも安定します。
複数の画像をまとめて圧縮しただけでアップロードが成功した例も多いため、最初に画像の最適化を行うことは非常に効果的です。
原稿の「軽量化チェックリスト」で事前にトラブルを防ぐ
アップロード成功率を高めたい場合、原稿を軽くする視点は欠かせません。
「軽量化=品質を落とす」という意味ではなく、内部データを整理し“無駄を削ぎ落とす”作業だと考えてください。
以下のチェックリストを使うと、事前にトラブルの芽を潰せます。
・不要な画像・余白・改行を削除する
・画像は必要十分な解像度に調整する
・複雑なスタイルやテキストボックスを使わない
・見出し階層を統一して構造を明確にする
・編集履歴を完全に削除する
実務では、このチェックを行うだけでエラーが激減します。
私も長年KDP本を制作してきましたが、結局のところ「余計な情報を含めず、軽く作る」のがもっとも安定する方法です。
アップロード前に一度チェックリストを見直すだけでも、成功率は大きく向上します。
KDP側の仕様が原因の可能性:確認すべきポイント
原稿側に明らかな問題が見つからないのにアップロードできない場合、KDP側の仕様や一時的な不具合が影響している可能性もあります。
とはいえ、KDP側のエラーは頻繁に起こるものではなく、ほとんどが短時間で解消されます。
そのため、まずは「自分の原稿が原因なのか」「KDP側なのか」を切り分けることが大切です。
KDP側の要因は“待つ”ことで解決するケースもあるため、焦ってファイルを作り直しすぎないことも重要です。
ここでは、KDP側の仕様が影響する代表的なシーンと、実務でどのように判断すべきかを整理します。
特にAmazon.co.jpと他国仕様の違いは、情報を調べる際に混乱を招きやすいポイントです。
メンテナンス・一時的な不具合の可能性(公式ヘルプ要確認)
KDPは常にオンラインで動作しているため、メンテナンス時やアクセスが集中する時間帯にはアップロード処理が遅くなったり、途中で止まることがあります。
正式なエラー画面が出ないまま「アップロードに失敗しました」とだけ表示されるケースも、実はこうした一時的な遅延が原因のことがあります。
私がサポートした中でも、深夜帯や新刊リリースが多い日など、処理が重くなる時間帯にエラーを繰り返す例がありました。
時間を空けて再度試したところ、同じファイルで問題なく通った、ということも珍しくありません。
また、KDP側で障害が発生している場合でも、詳細が即時に公開されるとは限りません。
そのため、「普段通りの操作で突然エラーが増えた」「複数のファイルで同じ症状が出る」といった場合は、一時的な不具合を疑うのが妥当です。
ただし、KDPのシステム障害はあくまで例外的です。
不確かな場合は、公式ヘルプの更新情報をチェックし、しばらく時間を置いて再度試すことをおすすめします。
Amazon.co.jpと他国仕様の違い(補足が必要なときのみ)
KDPの情報を調べると、英語圏のブログや海外フォーラムの回答が大量にヒットします。
しかし、日本向け(Amazon.co.jp)と他国のKDPでは、対応範囲や仕様が微妙に異なることがあります。
特に注意すべきポイントは、以下の2つです。
・ペーパーバックの印刷基準が国ごとに異なる場合がある
・サポートされる言語・フォントの扱いが海外記事と異なることがある
たとえば、米国KDPで紹介されているPDF設定(余白・裁ち落とし設定など)が、そのまま日本向けに適用できないケースがあります。
海外の手順を参考にして原稿を作成すると、日本向けではエラーになる、といったズレは実際に起こります。
また、EPUBやDOCXにおける言語指定も、海外では英語前提の記事が多く、日本語特有の動作が十分に説明されていないことがあります。
電子書籍の縦書き・ルビの扱いなど、日本語特有の構造については必ずAmazon.co.jpの公式ガイドラインを確認すべきです。
実務的なポイントとしては、「海外の記事は参考程度にし、最終的な仕様確認は必ず日本公式ヘルプで行う」と決めておくと迷わなくなります。
KDPは国ごとに状況が変わるため、情報源が混ざらないように注意してください。
KDP原稿アップロードが通らないときの最終チェックリスト
KDP原稿がどうしてもアップロードできない場合は、原因を順番に切り分けていくことがもっとも重要です。
ここでは、実務で効果の高かった“最終確認用”の手順を整理しました。
これらを一つひとつ試すことで、複雑に見える問題でも必ずどこかに突破口が見つかります。
焦らず、シンプルなステップに分解することがトラブル解決の最短ルートです。
順番に確認すると原因が特定しやすい3ステップ
最終チェックとしては、以下の3ステップで進めるのがもっとも効率的です。
いずれも私自身の出版作業やサポート経験の中で効果を実感した順番です。
① 原稿ファイルそのものの健全性を確認する
・DOCX/EPUB/PDFの形式が正しいか
・編集履歴・不要なスタイルが残っていないか
・画像が過剰に重くなっていないか
ここで問題が見つかれば、その修正だけでアップロードが通るケースが非常に多いです。
② ファイルの“作り直し”を試す
内部構造エラーは目で見ても気づけないことが多く、ファイルを新規作成→本文を貼り付けなおすだけで改善することがあります。
特にEPUBは内部構造が複雑なため、思い切って作り直したほうが早い場合もあります。
Wordの場合は「別名保存」よりも、「新規ファイルへコピー&貼り付け(テキストのみ保持)」の方がスタイル崩れを防ぎやすいです。
③ 環境(ブラウザ・端末)を切り分ける
ファイルに問題がないように見えても、ブラウザのキャッシュや通信の状態でアップロードが止まることがあります。
Chrome → Edge / PC → スマホなど、環境を変えるだけで一発で通る例は珍しくありません。
強引に同じ方法を繰り返すより、環境を変えるほうが早く解決することが多い手順です。
エラーが続くときに確認するべき例外パターン
通常の手順で改善しないときは、次の例外パターンもチェックしてみてください。
ここは初心者が見落としやすいポイントですが、経験者ほど「実はこのパターンだった」という例も多い部分です。
● 原稿内に“隠れ要素”が残っている
Wordのコメント・脚注・テキストボックス・ヘッダーの装飾──
見た目には表示されない要素がEPUB変換を妨げることがあります。
● 画像の埋め込みが二重になっている
画像を削除したつもりでも、内部データが残っているケースがあります。
「画像の圧縮」や「最適化」を行うと改善しやすい部分です。
● ガイドラインに抵触する可能性のある記述が含まれている
詳細な表現は避けますが、センシティブな内容が多い原稿の場合、抽象的な表現に修正することで通ることがあります。
この部分は判断が難しいため、必ず最新の公式ガイドラインを参照してください。
● KDP側の処理が遅延しているだけ
本当に稀ですが、時間帯やサーバー負荷によって処理が遅れることがあります。
30〜60分置いて再試行したら通った、というケースもあります。
どの例外パターンにも共通するのは、「一度シンプルに作り直す」ことで改善しやすい点です。
複雑な原因を追うより、内部データを整理してリセットするほうが結果的に早いことが多いです。
まとめ|KDP原稿がアップロードできない原因は順番に潰せば解決できる
KDPの原稿アップロードエラーは、一見複雑に見えても、原因を分解していけば必ずどこかで解決できます。
ファイル形式・内部構造・画像・ガイドライン・環境のいずれかに必ずヒントがあります。
重要なのは、焦って同じ操作を繰り返すのではなく、症状別に確認ポイントを整理することです。
今回紹介したステップを順番に試せば、初心者でも落ち着いて原因を特定できます。
KDPの仕様は定期的にアップデートされるため、不確かな部分は必ず公式ヘルプを参照しつつ作業を進めてください。
電子書籍制作に慣れていない方でも、正しい型で原稿を作れば安定して出版まで進められます。
【著者:石黒秀樹のプロフィール】
Kindle出版サポート歴5年。
これまでに、のべ600名以上の出版をサポートし、
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