Kindle出版のコミュニティ運営&サポート歴5年。
のべ600名以上・累計10,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。

Kindle出版を業者へ依頼したい場合、まず気になるのが料金です。公開されているサービスを見ると、数万円から数十万円以上まで大きな幅があります。

ただし、「Kindle出版代行の相場は一律で○万円」と考えると比較を誤ります。原稿や表紙を自分で用意するのか、企画や執筆まで任せるのかで、業者が行う作業量がまったく違うためです。

そこでこの記事では、依頼範囲別の料金目安、料金差が生まれる仕組み、見積もりで確認したい追加費用、契約前に確認する条件までを順番に整理します。

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Kindle出版代行の料金相場は依頼範囲で数万円から数十万円以上まで変わる

目次

結論として、Kindle出版代行の料金は業者へ任せる工程が増えるほど高くなります。公開されている料金を依頼範囲ごとに整理すると、おおよそ次の3つに分かれます。

依頼範囲 確認できる料金の目安 主な作業
入稿・データ化中心 数万円程度から データ作成、KDPへの入稿など
編集・表紙込み 5万〜20万円前後の例あり 編集、校正、表紙制作、データ化など
フルサービス 30万円〜数十万円以上の例あり 企画、執筆、編集、紙版など

この金額は公的な統計にもとづく平均相場ではなく、現在公開されている料金を依頼範囲ごとに並べた目安です。金額だけを見るのではなく、その料金に何が含まれているかとセットで確認してください。

入稿・データ化中心なら数万円程度から依頼できる

原稿と表紙がすでに完成している場合は、出版に必要な一部の工程だけを依頼できます。公開されている料金には、税込18,480円や税込54,780円といった出版代行プランの例があります。

この価格帯では、完成した素材を出版できる形式へ整えたり、KDPでの登録を支援したりする内容が中心です。本をゼロから作ってもらうための料金ではない点に注意しましょう。

また、同じプランでも原稿の文字数などに条件が設定されている場合があります。基本料金が安く見えても、自分の原稿がその条件を超えれば追加料金が必要になることがあります。

編集・校正・表紙まで含めると5万〜20万円前後の例がある

原稿はあっても、そのまま出版できる状態とは限りません。文章のリライトや校正、表紙制作、本文データの調整まで任せると、依頼範囲は一段広くなります。

現在確認できるサービスには、表紙・簡易校正・データ化などを含む4万円の例があります。さらに、リライトや表紙、DTPなどを含む9万円、より広い出版支援を含む16万円という料金例もあります。

編集や表紙まで任せたい場合は、5万〜20万円前後の公開例がある価格帯として考えると整理しやすくなります。ただし、同じ金額でも含まれる作業は業者ごとに異なります。

企画・執筆・紙版まで任せると30万円〜数十万円以上になることがある

本の企画段階から依頼する場合は、出版作業の代行というより、本の制作そのものを任せる形に近づきます。ヒアリング、企画、原稿制作、編集、表紙制作を組み合わせるほど作業量が増えます。

公開料金の例には、企画10万円、編集・校正15万円〜、表紙5万円〜、KDP入稿や販売ページ対応5万円と工程ごとに設定しているサービスがあります。同じサービスでは、200ページを想定した電子書籍の料金例として約45万円が示されています。

企画やプロデュース、執筆、紙書籍、販促までを含むサービスでは、34.1万円〜71.5万円以上という公開例もあります。

数十万円のサービスと数万円の入稿代行は、依頼内容そのものが違います。「A社は3万円、B社は40万円だからA社が安い」という比較は成立しません。両社がどこまで作業するのかを先に確認してください。

代行料金はAmazonへ支払う出版料ではない

混同しやすいのが、KDPの利用料金と出版代行サービスの料金です。KDPでは、電子書籍やペーパーバックを自分で出版できます。代行を使わなければ、業者への料金は発生しません。

Amazon KDPが有料の編集や表紙制作を販売しているわけでもありません。つまり、数万円や数十万円という金額は、Amazonへ支払う出版料ではありません。

代行料金は、原稿の編集、表紙制作、データ化、KDPへの登録などを第三者へ任せるための作業費です。そのため、自分でできる工程が多いほど、依頼範囲を絞って費用を抑えられます。

料金差は業者へ任せる工程の数で決まる

料金を比較するときは、「完成した本を1冊納品してもらう」という結果だけで並べないでください。出版までのどの工程を誰が担当するのかで、必要な作業量が変わります。

まず、自分の準備状況を次のように分けると、依頼すべき範囲を判断しやすくなります。

現在の準備状況 向いている依頼方法 主に任せる工程
原稿と表紙が完成している 入稿中心の代行 データ化、KDP入稿など
原稿はあるが仕上げに不安がある 編集・表紙込みの代行 編集、校正、表紙、データ化など
企画や執筆から任せたい フルサービス 企画、執筆、編集、出版作業など

依頼前に、次の項目を自分で決めておくと、不要な工程まで含まれたプランを選びにくくなります。

  • 原稿は自分で完成させられるか
  • 文章の編集や校正が必要か
  • 表紙を自分で用意できるか
  • KDPへの入稿だけを任せたいか
  • 紙版まで作りたいか

どこまでを外注し、どこからを自分で進めるかを比べたい場合は、Kindle出版の外注費用と自分でAI出版する場合の比較も参考になります。

原稿と表紙が完成しているなら入稿中心の代行を選ぶ

完成原稿と表紙があるなら、企画や執筆まで含むサービスを選ぶ必要はありません。データ作成やKDPへの登録など、自分では対応しにくい工程だけを切り出して依頼する方法があります。

比較するときは、「Kindle出版を代行してくれるか」ではなく、自分に必要な工程が基本料金に含まれているかを確認しましょう。

仕上げに不安があるなら編集・校正・表紙込みを検討する

原稿を書き終えていても、文章の仕上げや表紙制作まで自分で行うのが難しい場合があります。編集や校正は、完成したファイルをそのまま登録する作業とは異なり、原稿を読んで修正を加える工程が加わるため、料金にも反映されます。

表紙も同様に、すでにある表紙データを受け取るだけなのか、デザインから制作するのかで作業内容が変わります。見積もりでは「表紙込み」という言葉だけで判断せず、どの状態まで仕上げてもらえるのかを確認してください。

表紙だけを別に外注する方法や料金の考え方は、Kindle出版の表紙作成を外注する方法と料金相場で詳しく確認できます。

企画や執筆から任せるならフルサービスに近づく

まだ原稿がなく、テーマ整理や構成から支援してほしい場合は、フルサービス型が候補になります。執筆や編集が加われば、その分だけ人の作業時間も増えます。

原稿がある人と、まだ何も書いていない人では適したサービスが異なります。料金を比べるときも、「原稿あり」と「原稿なし」のプランを同列に並べないようにしましょう。

原稿だけを外注する場合の依頼範囲や権利上の注意点は、Kindle出版の原稿を外注する方法で解説しています。

紙版や出版後サポートは別料金になる場合がある

電子書籍の出版代行に申し込めば、紙の本まで自動的に含まれるとは限りません。現在確認できる代行サービスにも、紙版を含むものと、電子書籍を中心とするものがあります。

出版後の修正やサポートについても同じです。契約した料金でどこまで対応してもらえるのかを、申し込み前に確認しておきましょう。

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見積もりでは基本料金だけでなく追加費用まで確認する

比較で失敗しやすいのが、最初に表示されている基本料金だけで判断することです。文字数やページ数によっては、表示価格に追加料金が加わる場合があります。

支払総額を知るには、自分の本の条件で見積もりを取ることが必要です。

文字数・ページ数・画像数の上限と超過料金を確認する

出版代行には、基本料金が適用される文字数などの条件が設定されている場合があります。実際に、4万文字を超えた場合の追加料金を明示している公開サービスもあります。

ページ数や画像数も作業量に影響します。料金表では、次の条件を確認しておきましょう。

  • 基本料金に含まれる文字数
  • ページ数による料金条件
  • 画像数による追加費用の有無
  • 上限を超えた場合の料金

画像が多い本や長い原稿では、表示価格ではなく自分の原稿条件での総額を確認してください。

修正回数と修正の範囲を確認する

納品されたデータを確認し、修正を依頼する場面は十分に考えられます。ここで確認したいのが、料金に含まれる修正の範囲です。

修正対応が含まれていても、回数や内容によっては追加費用が発生する可能性があります。契約前に「何回直せるか」だけでなく「どこまでを修正として扱うか」まで確認しましょう。

原稿の大幅な書き換えと誤字の訂正では、必要な作業量がまったく違います。認識のずれを避けるため、見積もり段階で対応範囲を文面で確認しておくと安心です。

納品データ・紙版・出版後対応が料金に含まれるか確認する

支払ったあとに何を受け取れるかも、料金表の数字だけでは分かりません。Amazonで販売開始できれば終わりなのか、制作データまで受け取れるのかで条件は変わります。

  • 完成した原稿データを受け取れるか
  • 表紙データを受け取れるか
  • 紙版の制作が含まれているか
  • 出版後の修正に対応するか
  • 追加対応に別料金が必要か

最終的には、依頼したい作業を一覧にし、その条件をそろえたうえで複数社の見積もりを比較してください。

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料金以外に権利・KDPアカウント・契約条件を確認する

依頼範囲と料金を比べたら、契約条件も確認します。安いか高いかだけでは、安心して任せられる業者かどうかは判断できません。特に著作権や印税、制作データ、KDPアカウントの扱いは、出版後まで影響します。

著作権・印税・納品データの帰属を契約前に確認する

KDPを自分で利用して出版する場合、書籍の権利は自分で保持できます。代行を使う場合も、契約によって権利関係や印税の受け取り方が変わらないかを確認しましょう。

  • 著作権や出版に関する権利を誰が持つのか
  • Amazonからの印税を誰が受け取るのか
  • 完成した原稿データを受け取れるのか
  • 制作した表紙データを受け取れるのか

「出版できればよい」ではなく、出版後に何が自分の手元へ残るかまで確認しておくことが大切です。

KDPアカウントと本人確認を誰が担当するのか確認する

KDPでは、本人確認を求められる場合があります。その際は、本人または法人の正規の代表者情報と、身分証明書の情報を一致させる必要があります。

そのため、出版代行を利用する場合でも、アカウントに関する手続きをすべて業者へ任せられる前提で考えないようにしましょう。どの作業を業者が行い、どの手続きを自分が行うのかを事前に決めておきます。

KDPはアカウント保護のため、強固で固有のパスワードなどを使用するよう案内しています。ログイン情報の取り扱いについても、契約前に確認しておきましょう。

AI生成コンテンツを使う場合は使用範囲と申告方法を確認する

業者がAIを利用する可能性がある場合は、何にAIを使うのかを確認します。KDPでは、AIが本文・画像・翻訳を実際に生成した場合、AI生成コンテンツとしての申告が必要です。

一方、人間が作ったコンテンツの校正や改善などにAIを使う場合は、AIアシストとして扱われます。原稿や表紙を業者側で制作するなら、AI生成を利用するのか、申告をどちらが行うのかまで確認しておきましょう。

売上保証ではなく作業内容・修正条件・サポート範囲で判断する

出版代行を利用しても、AmazonやKDPが本の売上を保証するわけではありません。成果を約束する表現より、実際に提供される作業内容を基準に比べましょう。

  • 契約料金に含まれる作業
  • 追加料金が発生する条件
  • 修正できる範囲
  • 出版後の対応範囲
  • 権利や納品データの扱い

高額な出版支援サービスを検討している場合の契約上の注意点は、Kindle出版の高額商材・詐欺を避けるための契約前チェックリストで確認できます。

Kindle出版代行は最安値ではなく必要な工程を任せられる業者を選ぶ

Kindle出版代行の料金は、依頼する工程によって数万円から数十万円以上まで変わります。最安値を探す前に、自分が何を任せたいのかを決めてください。

原稿と表紙が完成しているなら入稿中心、仕上げまで任せたいなら編集・表紙込み、企画や執筆から任せたいならフルサービスというように候補を絞ります。そのうえで、追加料金、権利、納品データ、KDPアカウント、AI利用、出版後対応を同じ条件で並べて比較しましょう。

必要な工程を過不足なく任せられるかを基準にすれば、金額の大小に振り回されずに依頼先を判断できます。

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【著者:石黒秀樹】

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