KENPの単価は、あらかじめ決まった固定額ではありません。月ごと、そしてマーケットプレイス(Amazonの各国ストア)ごとに変わります。

そのため「1ページあたり何円か」をインターネットで探すより、自分のKDPレポートから確認する方が正確です。

この記事では、KENP単価が変動する理由、収益の計算式、KDPレポートでの確認手順、確定データから実績単価を逆算する方法までをまとめます。

KENPの単価は固定ではなく月・マーケットプレイスごとに変わる

KENPとは、Kindle Unlimitedで実際に読まれたページ数を、共通の基準に置き換えて数えたものです。KENP収益は、この読まれたページ数に応じて支払われます。

1KENPあたりの金額はKENPレートと呼ばれ、毎月の集計結果によって金額が決まります

条件 内容 収益への影響
対象月 KENPレートは月ごとに決まる 同じページ数でも月によって金額が変わる
マーケットプレイス 日本、米国など各国ストア単位で計算される 読まれたストアによって単価が異なる
KDPセレクトへの登録 Kindle Unlimitedの対象になるのは登録した本 未登録の本ではKENP収益が発生しない

登録条件や90日間の独占販売については、KDPセレクトの登録とは?90日独占の仕組みとメリット・注意点を徹底解説で確認できます。

「1KENP=約0.5円」と固定して考えない

KENPの単価として、0.4円や0.5円といった数字を見かけることがあります。

これらは特定の時期に計算された参考値であり、現在の固定単価として収益計算に使うことはできません。

おおよその規模をイメージするために使う程度なら問題ありませんが、収益額を判断する場面では、対象月の自分のデータを見てください。

KENPとKENPCは同じ数字ではない

似た言葉としてKENPCがあります。KENPCは、本1冊分の標準化されたページ数を表す数値です。

KENPCは本が持つページ数、既読KENPは実際に読まれたページ数と考えると区別しやすくなります。

KENPCが多い本でも、そのページ数がそのまま毎回収益になるわけではありません。読者が途中で読むのをやめれば、読まれた分だけが集計されます。

収益計算に使うのは、レポートへ反映された既読KENPの方です。

本のKENPCはKDP本棚から確認できる

自分の本のKENPCは、KDPへログインし、本棚から対象の本を選んで確認します。

KENPCは、原稿のページ数をそのまま数えた値ではありません。文字数や画像などをもとに、共通の基準で換算された数値です。

そのため、Wordの見た目のページ数と一致しなくても問題ありません。

なお、KENPCは原稿を更新すると再計算されるため、改訂後に数値が変わることがあります。

KENPの収益は「既読KENP×その月のKENPレート」で計算する

KENP収益の考え方はシンプルです。その月に読まれた既読KENPへ、その月のKENPレートを掛けた金額が収益になります。

単価が先に決まっているのではなく、月の集計が終わってからレートが確定する点が、通常販売の印税と異なります。

KENPレートはグローバル基金と全体の既読ページ数から決まる

Kindle Unlimitedの収益は、KDPセレクト・グローバル基金と呼ばれる原資から分配されます。

1KENPあたりの金額は、その月の基金額を、Kindle Unlimited全体で読まれたページ数で割る形で決まります。

つまり、自分の本がどれだけ読まれたかだけでなく、全体の読まれ方によっても単価が動きます。自分側で単価を操作することはできません。

分配の仕組み全体は、Kindle Unlimitedの著者収入とは?仕組みとKDPセレクトを徹底解説で整理しています。

10,000 KENP読まれた場合の収益を計算してみる

計算の流れを確認するために、既読KENPが10,000だった月を例にします。

仮のKENPレート 既読KENP 収益の目安
1KENP=0.4円 10,000 4,000円
1KENP=0.5円 10,000 5,000円

同じ10,000 KENPでも、レートが変われば金額が変わります。

ここで使ったレートは、計算方法を確認するための仮の数字です。実際の金額は、対象月のKDPレポートで確認してください。

月途中はKDPレポートで既読KENPと推定ロイヤリティを確認する

月の途中で状況を知りたいときは、KDPのレポート画面を使います。確認する手順は次のとおりです。

  1. KDPへログインし、レポート画面を開く
  2. 対象の期間とマーケットプレイスを選ぶ
  3. 既読KENPで、どれだけ読まれたかを確認する
  4. ロイヤリティの見積りで、現時点の収益目安を確認する

レポート画面全体の見方や入金時期については、KDPで売上確認する方法とは?レポート画面の見方と入金時期を徹底解説で解説しています。

既読KENPでどれだけ読まれたか確認する

既読KENPは、Kindle Unlimitedを通じて読まれたページ数です。冊数ではなく、読まれた量が数字として表示されます。

読み進められた分だけ増えていくため、途中で読まれなくなった本は、そこで数字の伸びが止まります。

販売冊数が少なくても既読KENPが伸びている場合は、Kindle Unlimited経由で読まれていると判断できます。

ロイヤリティの見積りで現在の収益目安を確認する

金額を確認したいときは、ロイヤリティの見積りを開きます。

ここに表示されるのは、その時点での推定金額です。KENPレートが確定する前の数字のため、見積りは確定額ではありません。

日々の判断は見積りで十分ですが、記録として残す金額には向きません。

KENPの反映には24〜48時間かかる場合がある

読まれたページ数は、その場ですぐ反映されるとは限りません。反映まで24〜48時間程度かかる場合があります。

そのため、当日中に数字が動かなくても、読まれていないと決めつける必要はありません。

数字を確認するときは、直近の1〜2日ではなく、数日分の動きをまとめて見る方が判断しやすくなります。

UTC基準のため日付がずれて見える場合がある

レポートの集計はUTC(協定世界時)を基準としています。日本時間とは時差があるため、日付の区切りがずれて見えることがあります。

夜間に読まれた分が翌日側へ計上されるなど、日単位では前後する場合があります。

日ごとの数字を細かく比べるより、月単位や週単位でまとめて確認する方が実態に近くなります。

確定したKENP単価は翌月15日頃の月別ロイヤリティから確認する

KENPの実際の単価を確認するなら、月途中の見積額ではなく、確定後の月別ロイヤリティを使います。

KDP公式では、前月分のKDPセレクト・グローバル基金は翌月15日頃に発表されると案内されています。

月途中に表示される数字と、翌月に確定するロイヤリティは分けて考えましょう。

当月のKENPは翌月15日頃まで変更される可能性がある

レポートに表示された当月の既読KENPは、月が終わった瞬間に最終確定するわけではありません。

当月のKENPは翌月15日頃まで変更される可能性があります。

月末に確認した数字と、あとから確認した数字に差が出ても、それだけで異常とは判断できません。

収益を記録するときは、月末直後の数字ではなく、確定後のデータを基準にすると管理しやすくなります。

「販売&ロイヤリティ」だけではKUの確定ロイヤリティを確認できない

KDPには複数のレポートがあるため、名前だけで判断すると確認先を間違えることがあります。

「販売&ロイヤリティ」レポートには、KDPセレクト・グローバル基金によるロイヤリティは含まれません。

Kindle Unlimitedの月ごとの確定ロイヤリティを見たいときは、「月別のロイヤリティ」を開きます。

通常販売の情報と、Kindle Unlimitedの確定収益を同じレポートだけで確認しようとしないでください。

レポートごとの違いは、KDP公式の販売データとロイヤリティに関する案内でも確認できます。

確定ロイヤリティ÷既読KENPで実績単価を確認できる

対象月の確定ロイヤリティと既読KENPが分かれば、その月に実際に適用された単価を逆算できます。

計算式は、確定したKUロイヤリティ ÷ 同じ月の既読KENPです。

インターネット上で見つけた単価を当てはめるより、自分の確定データから逆算した方が実態に合います。

ただし、月途中の推定ロイヤリティを使って割り算をしても、結果は見積りにとどまります。

実績単価として扱うなら、確定後のロイヤリティを使うようにしましょう。

単価を計算するときは同じ月・同じマーケットプレイスの数字を使う

KENPレートは、月だけでなくマーケットプレイスによっても異なります。

逆算するときは、同じ月・同じマーケットプレイスのロイヤリティと既読KENPを対応させてください。

日本の既読KENPに別のマーケットプレイスのロイヤリティを組み合わせると、正しい実績単価にはなりません。

前月のロイヤリティと当月の既読KENPを組み合わせる方法も避けます。

単価を比較する場面でも、「何月の、どのマーケットプレイスか」を揃えることが前提になります。

KENPは「既読数・見積り・確定額」の3段階で確認する

KENP収益は、一つの画面や一つの単価だけで判断する必要はありません。

既読数、見積り、確定額の3段階に分けて確認すると、数字の意味を整理しやすくなります。

確認する段階 見る内容 判断できること
日々の確認 既読KENP Kindle Unlimitedでどれだけ読まれたか
月途中 ロイヤリティの見積り 現在の収益目安
翌月15日頃 月別のロイヤリティ 対象月の確定した収益

KENPの単価を知りたいときに、「1ページ○円」という固定値を探す必要はありません。

対象月のKDPレポートで収益を確認し、必要なら確定ロイヤリティを既読KENPで割って実績単価を求めます。

月途中は見積りとして把握し、確定後は同じ月・同じマーケットプレイスの数字を突き合わせてください。

この見方を押さえておけば、KENPレートが変動しても、その時点の収益を落ち着いて判断できます。

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【著者:石黒秀樹】

Kindle出版サポート歴5年。
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