Kindle出版のコミュニティ運営&サポート歴5年。
のべ600名以上・累計10,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。

Kindle出版の価格を決めるとき、「99円で販売できる?」「99円だと印税はいくら?」「0円で無料配布することもできる?」と疑問に感じる方は多いです。

結論から言うと、Amazon.co.jpではKindle電子書籍を99円から販売できますが、99円ではロイヤリティは35%になります。

また、通常の販売価格として0円を設定することはできません。

0円で配布したい場合は、KDP Selectへ登録し、「無料キャンペーン」を利用するのがAmazon公式の方法です。

この記事では、Kindle出版の99円設定、35%・70%ロイヤリティの違い、99円を使うメリット・デメリット、さらに99円より安い「0円配布」が可能なのかまでまとめて解説します。

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Kindle出版の99円設定とは?

Amazon.co.jpでは、Kindle電子書籍の35%ロイヤリティを選択する場合、税込99円から販売価格を設定できます。

2026年現在、日本のKindle電子書籍の価格帯は次のようになっています。

ロイヤリティ Amazon.co.jpで設定できる価格
35% 99円~20,000円
70% 250円~1,650円

いずれもKindle電子書籍では消費税込みの価格です。

そのため、99円は現在のAmazon.co.jpにおけるKindle電子書籍の最低価格です。

Kindle出版を99円にすると印税はいくら?

99円で販売した場合、70%ではなく35%ロイヤリティになります。

ただし、単純に「99円×35%=34.65円」がそのまま受取額になるわけではありません。

日本のKindle電子書籍価格は消費税込みなので、ロイヤリティは消費税を除いた価格をもとに計算されます。

99円の場合は、税抜価格が90円なので、

90円 × 35% = 31.5円

となります。

KDPでは日本円のロイヤリティを整数へ丸めるため、99円販売のロイヤリティは1冊あたりおおむね32円と考えると分かりやすいでしょう。

35%ロイヤリティでは配信コストは差し引かれない

35%ロイヤリティでは、電子書籍のファイルサイズに応じた配信コストは差し引かれません。

これは画像が多くファイルサイズが大きい電子書籍では、70%ロイヤリティとの比較で知っておきたいポイントです。

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250円にすれば70%印税になる?

Amazon.co.jpでは、70%ロイヤリティの価格帯は税込250円~1,650円です。

ただし、日本では価格を250円以上にするだけでは70%になりません。

日本の購入者への販売で70%ロイヤリティを受け取るには、KDP Selectへの登録も必要です。

つまり、日本向けでは主に、

  • 販売価格が税込250円~1,650円
  • KDP Selectへ登録している
  • 70%ロイヤリティのその他の条件を満たしている

ことが必要です。

70%では配信コストが差し引かれる

70%ロイヤリティでは、税抜販売価格から配信コストを差し引いた金額に70%を掛けてロイヤリティが計算されます。

そのため、画像を大量に使用した容量の大きい本では、単純に「販売価格×70%」になるわけではありません。

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99円と250円ではどのくらい収益が違う?

99円と250円では、1冊売れたときの収益に大きな差があります。

99円では35%ロイヤリティなので、1冊あたり約32円です。

一方、250円で70%条件を満たしている場合は、消費税と配信コストを差し引いた金額に70%が適用されます。

そのため、収益性だけを見るなら、99円より70%ロイヤリティ価格帯の方が圧倒的に有利です。

99円は収益最大化を目的とした価格というより、読者に手に取ってもらうハードルを下げるための価格として考える方が適しています。

Kindle本を99円にするメリット

初めての読者が購入しやすい

99円の最大のメリットは、購入時の心理的なハードルを下げられることです。

まだ名前を知られていない著者でも、「99円なら試してみよう」と判断してもらえる可能性があります。

シリーズ1冊目の入口に使える

シリーズを出版している場合、1冊目を99円にして、2冊目以降を通常価格にする方法も考えられます。

1冊目を読んで内容を気に入ってもらえれば、続刊購入につながる可能性があります。

期間限定の値下げとして使える

発売時やSNSで告知するタイミングなどに、一時的に99円へ下げる方法もあります。

ただし、KDP公式が「99円にするとランキングが上がる」「レビューが増える」と保証しているわけではありません。

99円は購入しやすくする価格施策の一つとして考えてください。

Kindle本を99円にするデメリット

1冊あたりのロイヤリティが低い

99円販売では、1冊売れてもロイヤリティは約32円です。

仮に100冊売れても、おおむね3,200円程度です。

販売冊数が増えても、単価が低いため大きな収益を作るには相当数の販売が必要になります。

安くすれば必ず売れるわけではない

99円に設定しただけで販売数が増えるわけではありません。

実際に購入されるかどうかには、

  • タイトル
  • 表紙
  • 内容紹介
  • テーマ
  • レビュー
  • 著者としての認知

など、さまざまな要素が関係します。

価格はそのうちの一要素です。

長期間99円にする必要はない

99円は販売目的によって使い分けます。

短期間の認知獲得を目的に使うのか、シリーズ1冊目として常時99円にするのかなど、目的を決めておくと判断しやすくなります。

99円より安くできる?0円販売は可能?

ここでよく出てくるのが、「99円ではなく0円にできないの?」という疑問です。

結論から言うと、KDPでは通常の販売価格として0円を設定することはできません。

Amazon.co.jpでは35%ロイヤリティの最低価格が99円なので、価格入力欄へ0円を設定して恒常的な無料本として販売することはできません。

Kindle本を0円で配布する公式の方法

通常価格を0円にはできませんが、Kindle電子書籍を期間限定で無料配布する公式機能があります。

それがKDP Selectの「無料キャンペーン」です。

KDP Selectなら90日間で最大5日無料にできる

KDP Selectへ登録したKindle電子書籍は、1回の90日間の登録期間につき、合計最大5日間無料で配布できます。

5日間は、

  • 5日連続
  • 1日ずつ分ける
  • 2日+3日など複数回に分ける

といった使い方ができます。

未使用の日数を次の90日間へ繰り越すことはできません。

無料キャンペーンにはKDP Select登録が必要

無料キャンペーンを利用するには、そのKindle電子書籍をKDP Selectへ登録している必要があります。

KDP Selectは90日単位のプログラムで、登録期間中はKindle電子書籍の主要コンテンツをKindleストアへ独占配信する必要があります。

紙版・音声版・動画など、別形式は他サービスで提供できます。

KDP Selectの無料キャンペーン設定方法

2026年現在、無料キャンペーンはKDPの「マーケティング」画面から設定します。

  1. KDPへログインする
  2. 「マーケティング」を開く
  3. 価格プロモーションから「無料キャンペーン」を選ぶ
  4. 「無料キャンペーンを作成」を選択する
  5. 対象のKindle電子書籍を選ぶ
  6. 開始日と終了日を設定する
  7. 変更を保存する

無料キャンペーンは、実施したい開始日の少なくとも前日までに設定する必要があります。

開始・終了時刻は通常、米国太平洋時間の午前0時を基準に動くため、日本時間の0時開始とは限りません。

KDP Select登録初日は無料キャンペーンを開始できない

KDP公式では、新しいKDP Select登録期間の初日には無料キャンペーンを開始できません。

最も早く開始できるのは登録期間の2日目です。

無料期間中に印税は発生する?

無料キャンペーンで0円ダウンロードされた本には、販売ロイヤリティは発生しません。

無料で100冊ダウンロードされても、その100冊について販売印税が支払われるわけではありません。

そのため無料キャンペーンは、直接収益を得る施策ではなく、

  • 本を知ってもらう
  • 著者を知ってもらう
  • シリーズ作品への入口にする
  • 他作品へ興味を持ってもらう

といった目的で使うのが基本です。

無料キャンペーンとKindle Unlimitedはどう違う?

KDP Selectへ登録すると、その電子書籍はKindle Unlimited(KU)の対象になります。

無料キャンペーンとKUは仕組みが違います。

無料キャンペーン Kindle Unlimited
読者 誰でも無料取得できる KU会員が対象
期間 90日間で最大5日 KDP Select登録中
著者報酬 無料取得分は0円 初回既読ページ数に応じて支払われる

無料キャンペーン中に配布した本そのものへ販売印税はありませんが、KDP Select登録中はKUでも読まれる可能性があります。

99円と0円はどう使い分ける?

99円と0円では目的が違います。

目的 向いている設定
少額でも販売収益を得たい 99円
販売冊数を価格施策で増やしたい 99円
短期間だけ無料で広く配りたい KDP Select無料キャンペーン
シリーズ1冊目を入口にしたい 99円または期間限定無料
長期的な販売収益を重視したい 70%ロイヤリティ価格帯を検討

99円は「低価格販売」、0円キャンペーンは「期間限定の無料配布」と分けて考えると分かりやすいです。

他ストアを0円にすればAmazonも0円になる?

他の電子書籍ストアで同じ本を無料にすると、Amazonが競合価格へ合わせてKindle本の価格を0円にする場合があります。

KDPのレポートにも「Free Price Match」という取引区分があります。

ただし、Amazonによる価格一致は著者が確実にコントロールできる無料化方法ではありません。

他ストアを無料にしたからといって、Amazonが必ず0円へ変更する保証はありません。

また、KDP Selectへ登録している電子書籍はAmazon独占配信が条件なので、KDP Select期間中に同じ電子書籍を他ストアへ配信して価格一致を狙うこともできません。

無料配布を確実に実施したいなら、KDP Selectの無料キャンペーンを利用する方が分かりやすいでしょう。

99円に価格変更する方法

Amazon.co.jp向けの販売価格を99円へ変更する場合は、KDP本棚から対象の電子書籍を開き、価格設定画面で変更します。

  1. KDP本棚を開く
  2. 対象のKindle電子書籍を選ぶ
  3. 価格設定画面を開く
  4. Amazon.co.jpの販売価格を99円にする
  5. 35%ロイヤリティを設定する
  6. 変更内容を送信する

価格変更はAmazonの商品ページへ即座に反映されるとは限りません。

キャンペーンやSNS告知と連動させる場合は、実際の商品ページで99円へ変わったことを確認してから告知すると安全です。

99円から通常価格へ戻すタイミング

「3日経ったら戻す」「レビューが10件集まったら戻す」といったKDP公式の正解はありません。

元記事では具体的な日数やレビュー数を目安としていましたが、これはAmazon公式の基準ではありません。

戻すタイミングは、

  • 99円にした目的を達成したか
  • 販売数がどう変化したか
  • 通常価格へ戻した場合の収益性
  • シリーズ全体の価格設計

などを見て判断してください。

99円でレビューを増やす目的はあり?

価格を下げることで購入者が増え、その結果としてレビューされる可能性が増えることはあります。

ただし、「99円にすればレビューが増える」と保証されるわけではありません。

また、Amazonレビューについて、報酬・返金・特典などを条件に高評価レビューを依頼することは避けてください。

価格戦略とレビュー操作は別の問題として考える必要があります。

99円ならランキングが上がりやすい?

99円にして販売数が増えれば、結果としてランキングへ影響する可能性はあります。

しかしAmazonはKindleランキングの詳細な計算式を公開していません。

そのため、

「99円にすればランキングが上がる」

「最初の3日間を99円にすれば有利」

といった方法をKDP公式ルールのように考えないでください。

99円はあくまで購入ハードルを下げる価格設定です。

Kindle出版99円設定でよくある質問

Kindle本は99円で販売できますか?

はい。

Amazon.co.jpでは、35%ロイヤリティのKindle電子書籍を税込99円から設定できます。

99円なら印税はいくらですか?

日本では税込価格から消費税を除いた金額に35%を掛けます。

99円なら税抜90円なので、ロイヤリティは約32円です。

99円でも70%印税を選べますか?

いいえ。

Amazon.co.jpの70%ロイヤリティ価格帯は税込250円~1,650円なので、99円では35%になります。

250円なら必ず70%になりますか?

いいえ。

日本で70%ロイヤリティを得るには、価格条件に加えてKDP Selectへの登録など、70%ロイヤリティの条件を満たす必要があります。

0円でKindle本を販売できますか?

通常の販売価格として0円を設定することはできません。

KDP Selectへ登録すれば、90日間の登録期間につき最大5日間、無料キャンペーンを実施できます。

無料キャンペーンでも印税はもらえますか?

無料キャンペーンでダウンロードされた本について販売ロイヤリティは発生しません。

5日間は連続で使う必要がありますか?

いいえ。

5日間連続でも、1日ずつなど複数回に分けても利用できます。

使わなかった無料日数は次の90日に繰り越せますか?

できません。

未使用の日数は次のKDP Select登録期間へ持ち越されません。

まとめ|99円と0円は目的を分けて使う

Amazon.co.jpでは、Kindle電子書籍を税込99円から販売できます。

99円では35%ロイヤリティとなり、日本の消費税を考慮すると1冊あたりのロイヤリティは約32円です。

一方、通常価格として0円を設定することはできません。

無料で配布したい場合は、KDP Selectへ登録し、90日間につき最大5日利用できる無料キャンペーンを使います。

重要なポイントをまとめると、

  • Amazon.co.jpのKindle最低価格は99円
  • 99円では35%ロイヤリティ
  • 99円販売のロイヤリティは約32円
  • 日本の70%価格帯は250円~1,650円
  • 日本で70%を得るにはKDP Select登録も必要
  • 35%では配信コストは差し引かれない
  • 70%では配信コストが差し引かれる
  • 通常価格を0円には設定できない
  • KDP Selectなら90日間につき最大5日無料配布できる
  • 無料キャンペーンのダウンロードには販売印税は発生しない

99円は「安く売る」、0円は「無料で配る」という別の価格戦略です。

短期的な認知を優先するのか、1冊あたりの収益を優先するのかを決めたうえで、自分の出版目的に合った価格を選びましょう。

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【著者:石黒秀樹】

Kindle出版サポート歴5年。
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📘最後までお読みいただき
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