Kindle出版の挿絵とは?失敗しない画質・形式・配置の基本を徹底解説
のべ600名以上・累計10,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。
Kindle出版を進めていると、「挿絵は入れたほうがいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
文章だけで完結する本もありますが、挿絵を適切に使うことで、読者の理解を助けたり、作品の雰囲気を伝えたりすることができます。
ただし、画像を増やせば読みやすくなるわけではありません。画質が低い、画像内の文字が小さい、Word上で複雑に配置するといった作り方をすると、Kindleへ変換した際にぼやけたり、レイアウトが崩れたりすることがあります。
この記事では、Kindle出版で挿絵を使う意味から、JPEG・PNGなどの画像形式、Wordでの配置、カラー・モノクロ表示への対応、ぼやけやレイアウト崩れを防ぐポイントまで解説します。
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Kindle出版で挿絵を入れる意味とは?
目次
- 1. Kindle出版で挿絵を入れる意味とは?
- 2. Kindle出版の挿絵はリフロー型と固定レイアウトで扱いが違う
- 3. Kindle出版の挿絵は「何px」より実際の読みやすさを重視する
- 4. Kindle出版の挿絵はJPEGとPNGを使い分ける
- 5. カラー挿絵はsRGBで作成する
- 6. WordでKindleの挿絵を入れる方法
- 7. 挿絵がぼやける原因と対処法
- 8. 挿絵の縦横比が崩れるときの対処法
- 9. Kindle Previewerで挿絵を必ず確認する
- 10. 挿絵を入れるときのアクセシビリティにも注意する
- 11. 挿絵でよくある失敗
- 12. Kindle出版の挿絵チェックリスト
- 13. まとめ|Kindle出版の挿絵は「画質・形式・配置」を目的に合わせて決める
Kindle本に挿絵を入れる目的は、単に本文を華やかにすることだけではありません。
文章だけでは伝えにくい情報を視覚化したり、作品の世界観を補ったりする役割があります。
文章だけでは伝わりにくい内容を補足できる
専門的な内容や構造を説明するとき、文章だけでは読者がイメージしにくい場合があります。
そこで、
- 図解
- フローチャート
- グラフ
- 操作画面
- 簡単なイラスト
などを入れると、文章を補足できます。
挿絵は「文章の代わり」ではなく、「文章だけでは伝えにくい部分を補うもの」と考えると使いやすくなります。
小説やエッセイでは世界観を伝えられる
小説やエッセイの場合は、説明目的ではなく、雰囲気や感情を伝えるために挿絵を使うこともできます。
たとえば、章の冒頭に風景や人物のイラストを入れるだけでも、その章の空気感を読者がイメージしやすくなります。
ただし、文章から自由に想像してもらうこと自体が魅力になる作品もあります。
そのため、小説やエッセイでは「挿絵が必須」と考える必要はありません。
挿絵は必要な場所にだけ入れる
挿絵を増やしすぎると、文章を読む流れが細かく途切れる場合があります。
「1章に何枚」と固定するより、
- 文章だけでは理解しづらい
- 具体例を視覚化したい
- 作品の雰囲気を強めたい
- 操作場所を見せたい
といった挿絵を入れる理由がある場所に配置することが大切です。
Kindle出版の挿絵はリフロー型と固定レイアウトで扱いが違う
挿絵を入れる前に、自分の本がリフロー型なのか固定レイアウトなのか確認しておきましょう。
文章中心の本はリフロー型が基本
一般的なビジネス書、実用書、エッセイなどはリフロー型で作られることが多くなります。
リフロー型では、読者の端末サイズや文字設定によって本文が組み直されます。
そのため、画像も紙の本のように「このページの右上へ固定」といった考え方ではなく、本文の流れの中に配置するのが基本です。
イラストそのものが主役なら固定レイアウトも検討する
絵本、マンガ、イラスト集など、ページ全体の構図を維持する必要がある本では固定レイアウトが向いている場合があります。
ただし、イラストが入っているだけで固定レイアウトにする必要はありません。
文章中心で挿絵を数枚入れる程度なら、リフロー型の方が読みやすい場合が多いでしょう。
形式の違いは、『Kindle出版の形式とは?リフロー型・固定レイアウト・対応ファイル形式を徹底解説』で詳しく解説しています。
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Kindle出版の挿絵は「何px」より実際の読みやすさを重視する
Kindleの挿絵でよくある疑問が、「何ピクセルで作ればいいのか」というものです。
しかし、リフロー型の本文画像には、すべての本へ共通する万能な縦横サイズがあるわけではありません。
端末によって表示幅が変わるため、元画像に十分な情報量があり、実際のKindle画面で鮮明に読めることの方が重要です。
文字を含む画像は特に大きく表示する
写真や単純なイラストよりも注意が必要なのが、文字・数字・細い線を含む図表です。
KDPでは、文字や数字を含む画像について、小さな画面でも判読できる大きさで表示することが重要とされています。
細かな文字が大量に入っている場合は、単純に画像の解像度を上げるより、
- 画像を2枚に分ける
- 不要な余白を削る
- 文字そのものを大きくする
- 長い説明は本文テキストへ移す
といった方法の方が効果的です。
小さい元画像を後から拡大しない
元画像が小さい場合、画像編集ソフトでピクセル数だけ増やしても、本来存在しなかった細部が復元されるわけではありません。
輪郭や文字がぼやけるため、できるだけ最初から十分な大きさで作成してください。
挿絵の具体的なサイズ・ピクセル数については、『Kindle出版の挿絵サイズとは?スマホ表示に最適な縦横ピクセル数を徹底解説』で詳しく解説しています。
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Kindle出版の挿絵はJPEGとPNGを使い分ける
画像形式は、挿絵の内容によって使い分けます。
写真やグラデーションの多い画像はJPEG
JPEGは、写真や色の変化が多い画像を比較的小さな容量で保存できます。
次のような画像に向いています。
- 写真
- 風景
- 水彩風イラスト
- グラデーションの多いイラスト
ただし、圧縮を強くしすぎると細部がにじむため、書き出したあとに画質を確認してください。
文字・線画・図表はPNGが使いやすい
PNGは、文字や細い線を比較的くっきり保持しやすいため、
- 図解
- グラフ
- スクリーンショット
- 線画
- 文字入りイラスト
などに向いています。
一方で、写真をPNGにするとファイル容量が大きくなりやすいため、すべての画像をPNGにする必要はありません。
透過画像は白背景になっても問題ないか確認する
リフロー型Kindleでは、透明領域を持つ画像は透明部分が白へ変換されます。
そのため、
- 白文字
- 白い線
- 白いアイコン
などを透明背景の上へ配置している場合、見えなくなる可能性があります。
透過が不要なら、あらかじめ背景色を付けておく方が安全です。
アニメーションGIFは使用しない
マルチフレームのアニメーションGIFはKindle電子書籍では利用できません。
動作を説明したい場合は、必要な場面を静止画像として複数枚に分けてください。
SVGを一律に避ける必要はない
SVGはベクター形式なので、拡大しても線が荒れにくい特徴があります。
KDPではコンピューター生成の図などでSVGを利用できるケースがあります。
ただし、Word中心で制作する初心者の場合はJPEG・PNGの方が扱いやすいため、無理にSVGを使う必要はありません。
カラー挿絵はsRGBで作成する
カラー画像を電子書籍へ入れる場合は、sRGBを基本にします。
印刷用のCMYK画像を使用した場合、Kindle側で画面表示用に変換されるため、制作時と色が変わる可能性があります。
電子書籍用の画像は制作段階からsRGBへ統一しておくと確認しやすくなります。
モノクロ表示でも内容が分かるようにする
現在のKindleにはカラー表示対応モデルもありますが、モノクロ表示のKindle E-readerを利用している読者もいます。
そのため、色だけで情報を区別するのは避けましょう。
たとえばグラフなら、
- 色
- 線の種類
- 記号
- ラベル
を組み合わせます。
カラー画像全般の注意点は、『Kindle出版でカラー画像を正しく扱う方法とは?初心者向けに徹底解説』で詳しく解説しています。
WordでKindleの挿絵を入れる方法
Wordでリフロー型原稿を作っている場合は、画像を自由配置するより、本文の流れの中にシンプルに配置する方が安定しやすくなります。
「挿入」から画像ファイルを追加する
Wordでは、挿絵を入れたい位置にカーソルを置き、
- 「挿入」を選択
- 「画像」を選択
- 使用する画像ファイルを指定
という方法で追加します。
Webページなどから直接コピー&ペーストを繰り返すより、元画像ファイルから挿入して管理する方が分かりやすくなります。
画像は「行内」を基本にする
文章中心のリフロー型電子書籍では、Wordの画像配置を「行内」にしておくと本文と一緒に動くため、レイアウトを管理しやすくなります。
「文字列の前面」「背面」「四角」などで自由配置すると、Word上ではきれいでも、Kindleへ変換した際に位置が変わる場合があります。
空白行で画像位置を調整しない
画像の前後へ大量のEnterを入れて位置を調整するのは避けてください。
画面サイズによって空白部分の見え方が変わり、不自然なスペースが生じる可能性があります。
Wordの画像圧縮にも注意する
元画像が鮮明なのにWordへ入れたあとだけぼやける場合は、Word側の画像圧縮設定が影響している可能性があります。
必要に応じて「ファイル内のイメージを圧縮しない」設定を確認してください。
Word原稿全体の設定は、『Kindle出版のWord設定とは?崩れない電子書籍の作り方を徹底解説』で詳しく解説しています。
挿絵がぼやける原因と対処法
Kindleで挿絵がぼやける場合、単純な「PPI不足」だけが原因とは限りません。
元画像が小さい
小さい元画像を大きく表示すると、文字や線がぼやけます。
使用予定の表示サイズに対して十分な元画像を準備してください。
JPEGを圧縮しすぎている
JPEGの圧縮率を上げすぎると、特に文字や線の周囲にノイズが発生します。
文字入りの挿絵ならPNGへの変更も検討してください。
Word側で圧縮されている
Wordへ入れる前の画像は鮮明なのに、Kindle化したあとだけ粗い場合は、Wordの自動圧縮も確認します。
画像内の文字そのものが小さい
ピクセル数が十分でも、画像内の文字を小さく作りすぎれば読めません。
解像度を上げる前に、画像そのもののレイアウトを見直すことも重要です。
挿絵の縦横比が崩れるときの対処法
画像を拡大・縮小するときに、縦横を別々に変更すると元の比率が崩れてしまいます。
人物が細長く見えたり、円が楕円になったりしている場合は、縦横比が変わっていないか確認してください。
画像編集ソフトで比率を固定した状態でサイズを調整し、Word上でも縦横比を保持して使用します。
Kindle Previewerで挿絵を必ず確認する
Wordや画像編集ソフトできれいに見えていても、それだけでは完成ではありません。
出版前にKindle Previewerなどで変換後の表示を確認してください。
スマートフォン表示を確認する
まず、小さな画面を想定して次の点を確認します。
- 画像が小さすぎない
- 画像内の文字が読める
- 画像が本文から離れすぎていない
- 横長画像が極端に縮小されていない
- 余白が大きすぎない
Kindle E-reader表示も確認する
カラー挿絵の場合は、モノクロ表示でも意味が伝わるか確認してください。
色の違いがなくなると理解できない図は、ラベルや記号などを追加します。
タブレットなど大きな画面でも確認する
小型画面では問題がなくても、大きな画面で表示すると元画像の粗さが目立つことがあります。
複数の画面サイズを想定してチェックすることが重要です。
プレビューの詳しい方法は、『Kindle出版のプレビュー確認とは?オンラインとPreviewerの使い方を徹底解説』も参考にしてください。
挿絵を入れるときのアクセシビリティにも注意する
画像そのものに意味がある場合は、画像が見えない読者にも内容を伝えられるようにする必要があります。
EPUBなどを直接制作する場合は、画像の内容を説明するalt属性を適切に設定します。
画像だけで重要情報を伝えない
重要な説明を画像の中だけに入れると、画像を確認できない環境では内容が伝わりません。
画像の前後に、
- 何を示している画像なのか
- どこを見ればよいのか
- 画像から何が分かるのか
を本文でも簡潔に説明すると親切です。
挿絵でよくある失敗
高解像度なら大きいほどいいと思う
必要以上に巨大な画像を大量に入れると、電子書籍のファイル容量が増えます。
重要なのは、必要な表示品質を確保することです。
すべての画像を同じサイズにする
写真、図解、章扉のワンポイントでは用途が違います。
すべてを同じピクセル数・同じ比率にする必要はありません。
色だけで説明する
カラー端末では理解できても、モノクロ表示では意味が消えることがあります。
色以外の情報も組み合わせましょう。
挿絵を入れすぎる
画像が多いほど高品質な本になるわけではありません。
文章の理解や世界観の表現に役立つ挿絵を選びます。
画像サイズの記事と混同する
「挿絵をどう使うか」と「挿絵を何pxで作るか」は別の問題です。
サイズそのものを決めたい場合は、『Kindle出版の挿絵サイズとは?スマホ表示に最適な縦横ピクセル数を徹底解説』を確認してください。
Kindle出版の挿絵チェックリスト
- 挿絵を入れる目的が明確になっている
- リフロー型・固定レイアウトの違いを理解している
- 小さな元画像を無理に拡大していない
- 写真と図表でJPEG・PNGを使い分けている
- 透過部分が白になっても問題ない
- カラー画像はsRGBを基本にしている
- モノクロでも内容が伝わる
- 画像内の文字をスマートフォンでも読める
- Wordでは複雑な自由配置を避けている
- 空白行で画像位置を調整していない
- Wordの画像圧縮を確認した
- 縦横比を崩していない
- 重要な内容を画像だけに依存していない
- Kindle Previewerで複数の表示を確認した
まとめ|Kindle出版の挿絵は「画質・形式・配置」を目的に合わせて決める
Kindle出版の挿絵は、文章の理解を助けたり、作品の世界観を伝えたりするために役立ちます。
ただし、挿絵を増やせば自動的に読みやすくなるわけではありません。
重要なのは、
- 必要な場所にだけ挿絵を入れる
- 写真はJPEG、図表や線画はPNGなど用途で使い分ける
- 小さな元画像を無理に拡大しない
- Wordではシンプルに配置する
- カラーだけに依存せずモノクロでも伝わるようにする
- Kindle Previewerで実際の表示を確認する
という基本を押さえることです。
挿絵は「飾るための画像」ではなく、読者へ内容や世界観をより分かりやすく届けるための要素として使うと、文章とのバランスを取りやすくなります。
具体的なピクセル数や画像サイズで迷った場合は、『Kindle出版の挿絵サイズとは?スマホ表示に最適な縦横ピクセル数を徹底解説』へ進んでください。
【著者:石黒秀樹】
Kindle出版サポート歴5年。
累計受講生600名以上。
受講生の累計出版数10,000冊以上。(2026年時点)
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