印税・収益化

KDPの手数料とは?70%と配信コストの仕組みを徹底解説

Kindle出版のコミュニティ運営&サポート歴5年。
のべ600名以上・累計5,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。

KDPの手数料は、最初に全体をつかんでおくと迷いが一気に減ります。
とくにロイヤリティの条件と配信コストの仕組みは、初心者ほど誤解しやすい部分です。
この記事では、日本向けKDPで出版する際に知っておくべき「手数料の正しい理解」を、実務の視点から整理していきます。

 

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KDPの手数料とは何か:まず全体像をつかむ

目次

 

Kindle出版 手数料は『ロイヤリティ条件+配信コスト』の二軸で理解できます。

実は「ロイヤリティ(印税率)」「配信コスト」の2つを押さえるだけで全体を理解できます。
私も初出版のときにここで混乱したのですが、構造を知れば判断の迷いがほぼ消えます。
まずは、それぞれがどんな仕組みで計算されるのかを整理していきます。

 

出版手順の全体像から整理しておきたい場合は、『KDPでの電子書籍の作り方とは?出版手順を徹底解説』で、原稿準備〜KDP入力までの流れもあわせて確認してみてください。

 

「手数料」の内訳:ロイヤリティ条件と配信コスト(日本向けKDP)

 

Kindle出版でいう「手数料」は、出版社のように固定の利用料があるわけではありません。
実際は、売上から差し引かれる **ロイヤリティ条件** と **配信コスト** が実質的な手数料として働きます。

 

ロイヤリティは「35%」と「70%」の2種類があります。
ただし、70%は“好きなときに選べる”わけではなく、価格帯や販売地域の条件を満たす必要があります。
私は初出版のとき、価格を少し外してしまい35%しか選べない状態になったことがあります。 条件を満たしていないと自動的に35%になる点は、意外と見落としがちです。

 

さらに、70%ロイヤリティを選ぶ場合は「配信コスト(データ転送費)」が差し引かれます。
これは画像の多い本ほど増えるため、見た目は華やかでも手取りが下がるケースがあります。 特に写真・画像を多用するジャンルでは、配信コストの計算が必須です。

 

公式ヘルプには計算式が掲載されていますが、実際に出版すると「思っていたより数円〜数十円差が出る」ことがあります。
これは為替やファイル容量の微妙な影響があるためで、厳密な数値は公式ヘルプ要確認です。

 

価格設定と受取額の関係(手取りの考え方を先に理解)

 

価格設定は、ロイヤリティ率と受取金額を左右する重要な要素です。
とくに70%ロイヤリティは「250〜1,250円」の価格帯が基本となるため、ここを外すと手取りが大きく変わります。

 

初心者の方がよくつまずくのが、「高く設定すると手数料が増えるのでは?」という誤解です。
実際には、手数料の仕組み(ロイヤリティ条件と配信コスト)は価格では変わりません。
手取りが変動するのは、“価格×ロイヤリティ率−配信コスト” の結果です。

 

私は制作ジャンルによって価格を細かく変えていますが、画像が多い本では同じ価格でも受取額が数円〜十数円変わることがあります。
これは配信コストの影響で、事前に理解しておくと「なぜ手取りが下がったのか?」と迷わずに済みます。

 

実際には、
・文章中心の本 → 配信コストは数円で安定
・画像多めの本 → 容量次第で差が出る
という傾向があります。

 

価格設定の段階で受取額をざっくり把握しておくと、出版後の調整もスムーズです。
迷った場合は、KDP公式の計算ツールとヘルプページを必ず確認してください。

 

ロイヤリティ制度の基本:70%/35%の違いと適用条件

Kindle出版では、同じ価格で販売していても、著者が受け取れるロイヤリティ(印税率)が「70%」と「35%」のどちらになるかで、大きく手取りが変わります。

初心者の方がつまずきやすいのは、「70%を選べば自動的に70%になる」と思い込んでしまう点です。

実際には **複数の条件を満たしたときだけ70%ロイヤリティが適用される** 仕組みで、条件を外れると自動的に35%になります。

私自身も初出版のときは、設定画面で70%を選んだのに「受取額が少ないな?」と感じてからようやく仕組みを理解しました。

ここでは、日本のAmazon.co.jp向けKDP出版で押さえておくべきロイヤリティ制度の基礎を、シンプルに整理していきます。

 

70%ロイヤリティの主な要件(価格帯・販売地域など/公式ヘルプ要確認)

70%ロイヤリティを適用できるのは、以下の条件をクリアした場合に限られます。

KDPのロイヤリティ制度は細かな条件があり、曖昧な部分は必ず日本版の公式ヘルプで確認してください。

 

まず、最も重要なのが販売価格です。

日本向けKDPの70%ロイヤリティは、原則250円〜1,250円の価格帯が要件です(公式ヘルプ要確認)。

の範囲に設定されている必要があります。

この価格帯を外すと、設定画面で70%を選んでも自動的に35%に切り替わります。

 

次に、対象となる販売地域(マーケットプレイス)です。

日本国内向けのAmazon.co.jp(JP)を含む対象地域で販売を行う必要があります。

もし日本以外の国での販売を設定する場合は、国によってロイヤリティ条件が変わるため、ここも国別に公式案内を参照してください。

 

画像を多用する原稿の場合は、データ転送にかかる「配信コスト」が差し引かれる点も見落とされやすいポイントです。

WordやEPUBの容量が大きいと、意外と配信コストが上がり、手取りが減ることがあります。

私も初期の出版で画像を詰め込みすぎ、想定以上に受取額が減った経験があります。

 

まとめると、70%を選ぶためには「価格帯」「販売対象地域」「ファイル容量」など、複数の条件を総合的に満たす必要があるということです。

条件に不安がある場合は、公式の“ロイヤリティ要件ページ”を確認するのが最も確実です。

 

35%ロイヤリティになる主なケース(条件を満たさない・他の例)

35%ロイヤリティになるケースは、そこまで複雑ではありません。

一言でいえば、**70%ロイヤリティの条件を満たしていないとき** 自動的に35%になります。

 

例えば、以下のような状況です。

・250円未満の低価格に設定した本
・9,250円を超える高価格に設定した本
・容量が大きすぎて配信コストが高額になる本
・販売地域が70%対象外の国だけになっている本
・権利やメタデータに不備があるケース(公式ヘルプ要確認)

 

また、意外と多いのが「35%でも問題ないケース」です。

実用書や短冊本などは、あえて低価格にして読者を増やす戦略もよく使われます。

私もテーマによっては、最初から35%ロイヤリティで価格を低めに設定し、読者層との相性を見ながら改善していく方法を取っています。

重要なのは、 “35%=損”ではなく、戦略に合わせて使い分ける選択肢がある
という理解です。

 

KDPセレクト参加の位置づけと注意点(電子書籍が主軸)

KDPセレクトは、電子書籍をAmazonに独占提供する代わりに、読まれたページ数に応じた追加報酬(KENP)が得られる仕組みです。

ロイヤリティとは別枠の報酬なので、セレクト参加がそのまま70%適用になるわけではありません。

この部分は、初心者が誤解しやすいため注意してください。

 

KDPセレクトのメリットとしては、
・読み放題(Kindle Unlimited)で読まれやすい
・無料キャンペーンなどの販促機能が使える
・KENP報酬の積み上げが期待できる
といった点があります。

私はセレクトに参加した作品のほうが読まれるスピードが早く、改善ポイントが見えやすかったと感じています。

 

読み放題(Kindle Unlimited)でどのように著者収入が発生するのかを具体的に知りたい場合は、『Kindle Unlimitedの著者収入とは?仕組みとKDPセレクトを徹底解説』も参考に

 

一方でデメリットもあります。

セレクトに登録した作品は、登録期間中はAmazon以外で販売できません。

また、ジャンルによっては読み放題との相性が悪く、思ったほどページが読まれないこともあります。

特に、画像中心作品のパフォーマンスは読者行動やK E N P の算定、需要次第でばらつきます。

優劣はケースバイケース(公式ヘルプ要確認)。

 

まとめると、KDPセレクトは「電子書籍を主軸とした戦略」で考えるべき機能であり、ロイヤリティとは別の判断軸です。

出版ジャンルや販売戦略に合わせて、利用するかどうかを選んでください。

 

90日独占の条件やメリット・デメリットをもう少し詳しく知りたい方は、『KDPセレクトの登録とは?90日独占の仕組みとメリット・注意点を徹底解説』もあわせて読んでみてください。

 

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配信コスト(データ転送料)の理解と最適化

Kindle出版では、70%ロイヤリティを選んだ場合に限り「配信コスト(データ転送料)」が差し引かれます。

この仕組みを理解していないと、価格を上げても手取りが増えないという状況が起こります。

特に画像を多用する本では、容量によって受取額が大きく変わるため、最初に押さえておくべき重要ポイントです。

私自身、初期には画像を詰め込みすぎて「想定より受取額が低い…」と驚いた経験があります。

ここでは、配信コストの基礎と最適化の考え方を、初心者向けにやさしく整理します。

 

配信コストが発生する仕組みと影響(画像量・ファイル容量)

配信コストとは、読者がKindle本をダウンロードするときに発生する「データ転送料」のことです。

70%ロイヤリティを選択している場合のみ、1MBあたりのコストが著者の受取額から差し引かれます。

 

ここで重要なのは、配信コストは「本の容量」で決まるという点です。

・画像が多い
・画像サイズが大きい
・解像度が高すぎる
・EPUBやWordデータが重い

こうした要因が積み重なると、容量が一気に跳ね上がり、手取りが予想より少なくなるケースがあります。

私が実務で確認した限りでも、画像中心の作品は文章中心の作品に比べて配信コストの影響が大きく、70%ロイヤリティでも実質的な手取りが下がることがありました。

 

配信コストは国・レートによって細かい仕様があるため、不確かな点は必ず公式ヘルプで確認してください。

特に、ファイル容量を軽くするだけで受取額が改善されることが多く、最初のチェック項目として強くおすすめします。

 

容量削減の実務:画像圧縮・解像度・形式最適化の基本

容量を抑えるためには、「画像まわりの最適化」が最も効果的です。

初心者のころは「とりあえず高画質で入れておけば安心」と思っていたのですが、これは配信コストの面では逆効果でした。

 

容量削減の主なポイントは次の3つです。

1)画像圧縮
画像編集ソフトやオンラインツールで圧縮するだけでも、容量は大幅に減ります。
実務では、圧縮しても見た目に大きな差がないケースがほとんどです。

 

2)解像度の最適化
Kindle端末での表示はスマホと同程度の解像度で十分です。
300dpiや過剰な高解像度は必要ありません。

 

3)形式の最適化(JPEG/PNG など)
写真はJPEG、図表・文字入り画像はPNGが基本です。
形式を誤ると容量が不必要に増えるため、適材適所の形式選びが重要です。

 

私自身、多くの制作をサポートしてきましたが、「画像を見直すだけで容量が1/3以下になった」という例はよくあります。

公式ヘルプでも、適切な形式・サイズの利用が推奨されています。

配信コストの削減にもつながるため、出版前に必ず実施しましょう。

 

文字中心本と画像多用本での配信コストの差(傾向と対策)

文字中心の本と画像中心の本では、配信コストの影響度が大きく異なります。

文字中心本は、EPUBやWordのデータが非常に軽く、ほとんど配信コストがかからないため70%ロイヤリティのメリットを最大限に受けられます。

 

一方、画像多用本は注意が必要です。

・イラスト集
・レシピ本
・写真多めのガイド本
・図解・資料型のコンテンツ

これらは容量が自然に大きくなりやすく、配信コストが手取りにそのまま影響します。

私が支援した作品でも、画像を多用した本では「70%を選んでも結果的には35%と大差ない」というケースがありました。

 

対策としては、 ・画像のサイズと解像度を適正にする
・必要以上に画像を使わない構成にする

この2点を徹底するだけでも、手取りは大幅に改善されます。

特に、画像が多いジャンルでは、最初に試算しておくと安心です。

 

まとめると、配信コストは「画像量 × ファイル容量」で決まり、文字中心本はほぼ影響がなく、画像多用本ほど最適化の重要性が高まるという理解がポイントになります。

 

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受取額の出し方:計算手順と価格戦略の考え方

Kindle出版の「手取り」を正しく理解しておくと、価格設定の迷いが一気になくなります。

特に70%ロイヤリティを選ぶ場合は、配信コストとの兼ね合いで受取額が大きく変わるため、最初に“正しい計算の流れ”を押さえておくことが大切です。

私自身も、初期は「70%なら高くなるはず」と思っていたのに、画像が多いせいで手取りが下がってしまった経験があります。

ここでは、受取額の計算フローと価格戦略の基本を、初心者向けに整理して解説します。

 

受取額の計算フロー(売上→ロイヤリティ条件→配信コスト→受取額)

KDPの受取額は、次の順番で決まります。

1)販売価格(読者が支払う金額)
2)ロイヤリティ(70% / 35% のどちらか)
3)配信コスト(70%ロイヤリティ時のみ差し引かれる)
4)最終的な著者の受取額

 

このフローを知らないと、思ったよりも手取りが低くなる理由がわからず、価格調整が難しくなります。

特に覚えておくべきポイントは、 「70%でも配信コストで手取りが減る」
という点です。

画像が多い本では、配信コストが受取額に大きく影響します。

逆に、文章中心の本では容量が軽いため、配信コストの影響はほぼありません。

 

また、「ロイヤリティがどちらになるか」は販売地域・価格帯など複数条件で決まるため、迷う点があれば公式ヘルプの最新情報を確認するのが確実です。

KDPは仕様変更もありえるため、情報源を固定しない姿勢が大切です。

 

価格帯の選び方:要件と読者反応のバランス(公式ヘルプ要確認)

価格設定は、著者が最も悩むポイントのひとつです。

高すぎると売れにくくなり、低すぎると利益が出ません。

私の経験では、テーマや読者層によって「心地よい価格帯」が変わるため、一概に“この価格が正解”とは言えません。

ただし、最低限の考え方としては次の2点が重要です。

 

1)ロイヤリティ条件(70%の価格帯)
70%を選ぶには、Amazon.co.jpの場合は一定の価格帯(公式ヘルプ参照)が必要です。
その価格帯から外れると35%になり、手取りが大きく変わります。

 

2)読者の反応(レビュー・クリック率など)
価格を上げると売れ行きが落ちる場合があるため、反応を見ながら調整するのが現実的です。
売れ行きが鈍ったタイミングで価格を微調整すると、改善するケースもあります。

 

特に、画像を多く使う本は「価格 × 容量 × ロイヤリティ」のバランスを最初から見積もっておくと、後悔がありません。

公式ヘルプの要件は必ず確認し、条件が変わっていないかチェックしてから設定してください。

 

振込の基礎知識:支払いタイミングと銀行手数料の注意(各行要確認)

受取額が決まったあとは、「いつ振り込まれるか」も知っておくと安心です。

KDPの通常の支払いスケジュールは、売上が発生した月の約2か月後です。

たとえば、1月の売上は3月に振り込まれます。

 

ただし、ここで注意したいのは銀行の手数料です。

国際送金扱いになる場合、銀行ごとに手数料が異なり、受取額が目減りすることがあります。

実際、私がサポートした著者さんでも「銀行手数料が思った以上に高かった」という声を聞くことがありました。

 

銀行手数料の詳細は各金融機関によって異なるため、 不明点は必ず利用中の銀行に直接確認する
ことをおすすめします。

振込の最低額条件や通貨の扱いなども変わる可能性があるため、公式ヘルプと合わせてチェックしておくと安心です。

 

Kindle出版では「売上が上がった=すぐお金が入る」ではなく、振込の時期・条件・銀行手数料まで含めて把握しておくと、後で慌てずに済みます。

 

アカウント登録の手順や銀行口座・税情報の具体的な設定方法については、『Kindle出版のKDPアカウント作成とは?登録手順と注意点を徹底解説』で画面イメージ付きで解説しています。

 

よくある誤解とリスク回避:規約準拠で安全運用

Kindle出版の「手数料」や「ロイヤリティ」を調べていると、どうしても“表面的な数字だけ”に意識が向きがちです。

ですが、実際のKDP運用では **規約に沿った設定ができているかどうか** のほうが長期的には重要です。

私自身、サポートする著者さんの原稿を見ていても、「これ放置すると審査で止まりそうだな」というポイントは比較的早い段階でわかります。

ここでは、特に誤解が多い部分と、リスクを避けるための考え方を整理します。

 

「70%=常に売上の7割」ではない(配信コスト・条件の存在)

70%ロイヤリティは、見た目だけ見ると「売上の7割が入る」と思いがちです。

しかし実際には、 70%ロイヤリティは“条件付き”で、さらに配信コストが差し引かれる
という仕様になっています。

この2点を見落とすと、手取り額が想定より大きく下がることがあります。

 

まず、70%ロイヤリティが適用されるには、販売価格・配信地域など複数条件があります(最新要件は必ず公式ヘルプ要確認)。

さらに、70%ロイヤリティを選んだ場合は、容量に応じた「配信コスト」が差し引かれます。

文章中心の本であれば影響はごく小さいですが、画像を多用する本では受取額に大きく影響します。

 

よくある誤解は、
「売上が増えたのに手取りが増えない」
というケースで、原因はほとんどがこの配信コストです。

数字で混乱しそうな場合は、まず“容量と価格帯”のチェックから始めると全体像がつかみやすくなります。

 

不適切な価格・カテゴリ・キーワード設定が招く問題(審査・表示面)

KDPは、メタデータ(タイトル・説明文・キーワード・カテゴリなど)の整合性も厳しく見ています。

ここが丁寧に整っていないと、審査落ちのリスクや、検索に表示されにくくなるリスクが発生します。

 

特に注意したいのは次の3つです。

1)**価格の不自然な設定**
極端に低い価格や内容と不一致な価格は、読者に誤解を与えることがあります。

2)**カテゴリの誤設定**
内容と関係の薄いカテゴリを選ぶと、審査で差し戻される可能性があります。
私もサポート案件で、カテゴリ変更だけで審査通過率が改善したケースを何度も見ています。

3)**キーワードの不適切な使用**
関係のない語句を入れると“検索操作”とみなされ、ガイドライン違反になる可能性があります。

 

これらは「意図せず」やってしまう方が多いので、公開前にメタデータをひと通り見直す習慣をつけると安全です。

迷う場合は、公式ヘルプの“メタデータの制限”の項目が最も確実です。

 

手数料やロイヤリティだけでなく、「読者にどう見せるか」という商品設計から見直したい場合は、『KDPで売れない原因とは?読者不一致を防ぐ設計と改善ポイント徹底解説』もあわせてチェックしてみてください。

 

レビュー依頼や特典付与の禁止事項(KDP規約の要点)

KDPには、レビューに関する明確な禁止事項があります。

特に重要なのが、 「レビューを条件に特典を提供する行為」は完全に禁止されている
という点です。

「レビューを書いてくれたら○○をプレゼント」という形式は規約違反です。
アカウントにペナルティが発生する可能性もあるため、絶対に避けてください。

 

また、家族・友人にレビューを依頼する行為も推奨されません。
利害関係のある人物のレビューは削除される場合があり、実務でもよく見かけます。

レビューは「自然に集まるもの」として扱うほうが長期的に安全です。

 

ルールを無視して短期的にレビューを増やそうとしても、結果的にペナルティで書籍が非表示になったり、KDPアカウントが制限される可能性があります。

安全な運用のためには、規約に沿った行動を徹底することが最も重要です。

 

ケーススタディ:手数料を踏まえた3パターンの設計例

Kindle出版では、ジャンルや構成によって「最適な価格・ロイヤリティ・容量の設計」が変わります。
私自身もこれまで数十冊以上のサポートをしてきて、**“同じロイヤリティでも受取額は全く違う”**という現実を何度も見てきました。

ここでは、よくある3パターンを取り上げ、どのように手数料を踏まえて設計すべきかを具体的に整理します。

 

文字中心の解説本:70%狙いで容量を抑えて手取り最大化

文字中心の解説本は、KDPで最も手取りが安定しやすいジャンルです。

理由は、画像をほとんど使わないため、 配信コスト(データ転送料)がほぼゼロに近くなる
からです。

 

たとえば、Wordベースのテキスト主体であれば、容量は0.5MB以内に収まります。
70%ロイヤリティを選んでも、手数料はほぼロスなしで、売価×70%に近い金額が受け取れます。

実際、私がサポートした著者さんでも、容量0.3MBの本で「想定通りの受取額だった」という声が多くあります。

注意点は、**内容に対して極端に価格が高すぎる設定をしないこと**です。
70%の価格帯(250〜1,250円)は読者の期待値が高いため、説明文で価値が伝わるように整えることが大切です。

 

画像多めの実用書:容量最適化と価格の見直しでバランス調整

料理本・ハウツー図解・テンプレ配布系の実用書は、画像が多くなりがちです。

この場合、70%ロイヤリティを選ぶと 配信コストが大きく跳ね上がり、受取額が想定より下がる
ことがあります。

 

たとえば画像20〜30枚を入れると、容量が大きいほど配信コストは増え、受取額を圧迫します。

具体の金額は市場・レートに依存するため公式ヘルプ要確認。

このタイプでよくある失敗が、
「70%のまま価格だけ低くした結果、手取り額が35%より低くなる」
というパターンです。

 

対策は以下の3つです。

1)画像の圧縮(画質を落としすぎない範囲で)
2)PNG→JPEGへの変換など、形式の最適化
3)価格を少しだけ上げ、配信コストに飲み込まれないラインを探る

実務では「画像のトーンを統一する → 容量も自然に下がる」というケースも多く、デザイン面の見直しも有効です。

 

改訂・アップデート時:説明文更新と価格再検討の流れ

書籍をアップデートするときも、手数料の考え方は重要です。

改訂で画像が増えたり、ファイル容量が大きくなった場合、以前より配信コストが高くなることがあります。
そのため、更新前後で「受取額の変化」を一度シミュレーションするのがおすすめです。

 

改訂時のポイントは次の3つです。

1)**説明文の更新**
どこを改訂したのかを明記しないと、読者が気づきにくくクリック率が落ちます。

2)**価格の見直し**
内容量が増えて価値が上がったなら、価格を100〜200円調整しても自然です。

3)**容量の確認**
ファイル容量が大きくなりすぎていないか、プレビューと容量チェックは必須です。

 

私の経験だと、改訂後は内容が強化されてレビューも安定しやすいため、長期的な収益に直結しやすい作業です。
ただし、容量増で手取りが下がり続ける状態だけは避けたいので、改訂後は必ず数値を見直してください。

 

(補足)ペーパーバックの費用構造と最低要件

ペーパーバックは、Kindle電子書籍とは費用構造がまったく異なります。
日本向けKDPでも利用できますが、電子版と比べて“印刷コストが必ず発生する”点が最大の違いです。

電子書籍を主軸にする著者が多いため、本記事では補足扱いにとどめますが、紙版を併用したい方は最低限ここだけでも押さえておくと安全です。

 

印刷コストと最低ページ数の基礎(日本向けKDPの確認事項)

ペーパーバックには、電子書籍にはない「印刷コスト」が存在します。
これは、読者に1冊売れるたびに差し引かれる実費で、ページ数・印刷方式(白黒/カラー)によって変動します。

特に初心者の方が見落としやすいのが、 最低ページ数(24ページ以上)が必須
である点です。

 

私がサポートする中でも、「電子版の内容量のまま紙版にしたらページ数が足りなかった」という相談は頻繁にあります。
表紙・奥付・空白ページなどを含め、紙版として成立するページ構成にする必要があります。

印刷コストは電子書籍の“配信コスト”とは別物で、価格設定に直接影響するため、必ず事前にKDP公式の計算ツールで確認してください。

 

電子版との違い:配信コストは不要だが印刷条件に注意

ペーパーバックは電子書籍と違い、配信コスト(転送料)はかかりません。
しかし、その代わりとして**印刷条件**が厳密に管理されています。

特に注意したいのは以下のポイントです。

* 画像は電子版より高解像度が求められる
* 背幅(スパイン)の調整が必須(ページ数に応じて変化)
* 塗り足し(3mm)が必要
* モノクロ印刷時は色味が大きく変わることがある

 

私自身、電子版のデータをそのまま紙版に使ったところ、表紙の塗り足し漏れで差し戻しになったことがあります。
電子書籍よりも“印刷物としての体裁”が厳しくチェックされるため、実務ではテンプレートを使うほうが安全です。

なお、ハードカバーは日本向けKDPでは限定的で、一般著者が扱うケースはほぼありません。

 

まとめ|「手数料=条件+容量」で受取額を設計する

Kindle出版の受取額は、単純に「売価×ロイヤリティ」では決まりません。 ロイヤリティの適用条件(70% or 35%)+ファイル容量による配信コスト
この2つで最終的な手取り額が変わります。

 

初心者の方ほど、「価格をどうするか」だけに意識が向きやすいのですが、実務では“条件”と“容量”が利益の差を大きく生む部分です。
この2点を理解しておくと、どんなジャンルでも安定した収益設計が可能になります。

 

今日からできるチェックリスト(条件確認→容量最適化→価格検討)

以下は、私が著者サポートで実際に使っているチェックリストを簡略化したものです。

**① ロイヤリティ条件の確認(公式ヘルプ要確認)**

* 価格帯は70%の条件に合っているか?
* 対象地域は問題ないか?

 

**② 容量の最適化(配信コストの抑制)**

* 不要な画像が入っていないか?
* 画像の圧縮・形式の最適化は済んでいるか?
* 容量が10MB以上なら再検討。

 

**③ 価格設定(受取額をシミュレーション)**

* 配信コストを引いたあとの手取り額は適正か?
* 読者の価値感と価格が一致しているか?
* セール時の価格調整を想定しているか?

 

この3つを押さえるだけで、出版後の「思ったより稼げなかった…」という失敗を大きく減らせます。
焦らず、ひとつずつ丁寧に確認していきましょう。

 

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【著者:石黒秀樹のプロフィール】

Kindle出版サポート歴5年。
これまでに、のべ600名以上の出版をサポートし、
サポートメンバー全体で累計5,000冊以上の出版実績があります。(2025年時点)

フル外注とAI活用により、初心者でも安心して出版できる再現性の高いステップをお伝えしています。

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