KDPで著者名は後から変更できる?正しい手順と注意点を徹底解説
のべ600名以上・累計10,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。
KDPでKindle出版を進めていると、「出版したあとに著者名を変えたい」と思うことがあります。
ペンネームを変更したい、著者名の誤字に気づいた、今後の出版名義を統一したいなど、理由はさまざまです。
しかし、KDPでは公開後の著者名を自由に変更できるわけではありません。
結論から言うと、公開済みのKindle電子書籍では、主著者名(Primary Author)は原則として変更できません。
単純な誤字であればKDPサポートへ修正を依頼できる場合がありますが、ペンネーム変更や改名など、著者名そのものを変える場合は、新しい版として出版し直すのが基本です。
この記事では、KDPで著者名を後から変更できるケース・できないケース、誤字修正、新名義への移行、Author Centralとの関係まで詳しく解説します。
ペンネームそのものの設定方法を確認したい方は、『Kindle出版でペンネームは使える?安全な設定方法と注意点を徹底解説』も参考にしてください。
▶ 規約・禁止事項・トラブル対応など安全に出版を進めたい方はこちらからチェックできます:
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KDPで著者名は後から変更できる?結論を先に解説
目次
KDPでは、書籍を公開すると一部の書誌情報がロックされます。
その中の一つが主著者名です。
Kindle電子書籍の主著者名は公開後に変更できない
Kindle電子書籍では、公開後に主著者名を自由に編集することはできません。
例えば、
- 山田太郎から田中太郎へ変更する
- 本名からペンネームへ変更する
- 旧ペンネームから新ペンネームへ変更する
- 日本語名から別の英語名へ変更する
といった変更は、既存の書籍情報を編集する方法では対応できません。
このような場合は、新しい著者名で新版を作成して出版する必要があります。
単純な誤字ならKDPサポートで修正できる場合がある
著者名そのものを変更したいのではなく、入力時の単純な誤字であれば扱いが異なります。
例えば、
- 「山田太郎」を「山田大郎」と入力してしまった
- ローマ字のつづりを1文字間違えた
- 明らかなタイプミスがある
といったケースです。
KDP公式では、公開済み書籍のタイトルまたは著者名に単純な誤字がある場合、KDPサポートへ修正を依頼できると案内しています。
ただし、これはあくまで誤字の訂正です。
ペンネームへの変更や別名義への切り替えは、誤字修正として扱われません。
ペーパーバック・ハードカバーには公開直後の例外がある
紙の書籍には、Kindle電子書籍とは異なる例外があります。
KDP公式では、ペーパーバックとハードカバーについて、初回公開から72時間以内であれば、タイトル、サブタイトル、主著者名を編集できる場合があります。
ただし、公開後72時間を過ぎるとロックされ、その後は新版の作成が必要です。
なお、日本のKDPではハードカバーの提供状況などが変更される可能性があります。
実際に操作する際は、現在のKDP画面と公式ヘルプを確認してください。
主著者とContributorsの違い
著者名変更を理解するうえで重要なのが、「Primary Author」と「Contributors」の違いです。
Primary Authorは本を代表する主著者
Primary Authorは、その本の中心となる著者です。
Amazonの商品ページや検索結果、著者ページなどで重要な情報として使用されます。
KDPでは、著者名の一貫性がAuthor Page、シリーズページ、各形式のリンクなどにも利用されます。
そのため、公開前に表記を確認しておくことが非常に重要です。
Contributorsは公開後も変更できる
Contributorsには、作品制作に関わった人を登録できます。
例えば、
- 共同著者
- 編集者
- イラストレーター
- 翻訳者
などです。
KDP公式では、主著者は公開後に変更できませんが、Contributorsについては公開後も更新できると案内しています。
ただし、Contributors欄を使って、実際には関わっていない旧名義や新名義を検索対策目的で追加するのは避けてください。
Contributorsには、実際にその本の制作へ関わった人物を登録します。
共同著者の登録については、『KDPで著者名を複数登録する方法とは?手順と注意点を徹底解説』で詳しく解説しています。
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著者名を変更したい場合の正しい対処法
著者名を変更したい場合は、まず「誤字なのか」「別名義への変更なのか」を分けて考えます。
ケース1:著者名の誤字を修正したい
単純な入力ミスであれば、KDPサポートへ問い合わせます。
問い合わせる際は、次の情報を用意しておくとスムーズです。
- 対象書籍のASINまたはISBN
- 現在表示されている著者名
- 正しい著者名
- 誤字であることが分かる説明
- 必要に応じて該当画面のスクリーンショット
例えば、問い合わせ内容は次のように簡潔で構いません。
件名:著者名の誤字修正について
KDPサポート担当者さま
公開済み書籍の著者名に入力ミスがあるため、修正可能か確認したくご連絡しました。
ASIN:○○○
現在の著者名:○○○
正しい著者名:○○○
修正理由:登録時の入力ミスです。修正可能かご確認をお願いいたします。
修正できるかどうかはKDP側の確認によって決まります。
「誤字だから必ず変更できる」とは考えず、まずサポートへ確認してください。
ケース2:ペンネームを変更したい
旧ペンネームから新しいペンネームへ変更する場合は、誤字修正ではありません。
例えば、
- 山田太郎 → 田中一郎
- TARO → Kindle作家タロウ
- 本名 → 新しいペンネーム
などです。
この場合は既刊の主著者名を書き換えるのではなく、新しい著者名で新版を出版します。
KDP公式でも、著者名をペンネームへ変更する場合など、誤字以外の変更については新しい版として再出版するよう案内しています。
ケース3:結婚や改名などで本名が変わった
法律上の氏名が変更された場合でも、既刊書籍の主著者名を自由に差し替えられるわけではありません。
新しい名前を著者名として使いたい場合は、原則として新版を作成します。
一方、KDPアカウントの本人確認情報、税務情報、銀行口座情報などは、現在の正式な氏名に合わせて更新する必要があります。
書籍に表示する著者名と、KDPアカウント上の本人情報は別です。
ペンネームを使って出版している場合でも、KDPアカウントの本人確認や税務情報には正式な氏名を登録します。
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著者名を変更して新版を出版する手順
別名義へ変更する場合は、既存書籍の著者欄を無理に変更するのではなく、新しい版を作成します。
ステップ1:今後使用する著者名を決める
まず、今後の出版で使用する名前を確定します。
例えば、
- 漢字かひらがなか
- 名字と名前の間にスペースを入れるか
- アルファベット表記にするか
- 大文字・小文字をどう統一するか
などを決めておきます。
KDPでは、著者名の一貫性がAmazon上の検索や著者ページ、シリーズ表示、書籍形式のリンクなどに利用されます。
そのため、新しい名義を決めたあとは、できるだけ同じ表記を使い続けましょう。
ステップ2:新しい版をKDPへ登録する
KDPの本棚から既刊の主著者名を書き換えるのではなく、新規タイトルを作成する要領で新版を登録します。
新しい版では、著者名欄へ新しい名義を入力します。
タイトル、表紙、本文に著者名が記載されている場合は、それらも新しい著者名と一致させてください。
特にペーパーバックでは、表紙や本文に記載された著者名とKDPへ登録した書誌情報が一致していないと、審査上の問題になる可能性があります。
ステップ3:必要に応じて旧版を出版停止する
新しい版を公開したあと、旧版をそのまま販売するか、出版停止するかを判断します。
同じ内容の本を旧名義・新名義で同時に販売すると、読者がどちらを購入すればよいか迷う可能性があります。
そのため、完全に名義を移行するのであれば、新版が公開されたことを確認したあとで旧版を出版停止する方法が分かりやすいでしょう。
ただし、旧版を出版停止しても、Amazonの商品ページが完全に消えるとは限りません。
また、過去に購入した読者は引き続き購入済みの本を利用できます。
ステップ4:旧版と新版の説明を整理する
読者の混乱を避けるため、新版の商品説明などで、必要に応じて旧版との関係を説明します。
大幅な変更を伴う新版では、KDPのルールに従って、
「以前は○○というタイトル・著者名で出版されていた」
といった情報を説明文へ記載することが必要になる場合があります。
単なる検索対策として旧著者名をキーワード欄やContributors欄へ入れるのではなく、読者に必要な情報として適切な場所へ記載しましょう。
Author Centralで旧名義と新名義はまとめられる?
名義変更時に誤解しやすいのがAmazon Author Centralです。
複数のペンネームを同じAuthor Centralアカウントで管理できる
Author Centralでは、複数のペンネームを同じアカウントから管理できます。
そのため、新しい名義で本を出版した場合でも、既存のAuthor Centralアカウントから新しいペンネームを追加して管理できます。
公開される著者ページは名義ごとに分かれる
ここが重要です。
複数のペンネームを1つのAuthor Centralアカウントで管理しても、公開されるAuthor Pageが1ページに統合されるわけではありません。
例えば、
- 旧名義:山田太郎
- 新名義:田中一郎
を同じAuthor Centralアカウントで管理しても、「山田太郎」と「田中一郎」の著者ページは原則として別々に存在します。
一方の名義で出版した本が、自動的にもう一方のAuthor Pageへ表示されるわけではありません。
Author Centralで主著者名そのものを変更できるわけではない
Author Centralでは、著者プロフィール、写真、紹介文、自分の本の登録などを管理できます。
しかし、Author Centralから既刊書籍のPrimary Authorを書き換えることはできません。
書籍の著者名変更とAuthor Centralのプロフィール管理は別の機能として考えてください。
Author Centralについて詳しくは、『Kindle出版の著者ページとは?作り方と表示改善を徹底解説』も参考になります。
新版を作るとレビュー・ランキング・販売実績はどうなる?
名義変更で新版を作る場合、既存書籍と同じ販売実績をそのまま引き継げるとは限りません。
新版は新しい商品として扱われる
著者名を変更して新版を作成すると、新しい電子書籍には新しいASINが割り当てられます。
紙書籍についても、著者名など重要な書誌情報を変更して新版を作成する場合は、新しいISBNが必要になります。
そのため、旧版とは別の商品情報として扱われます。
レビューが必ず引き継がれるとは考えない
新版を作った場合、旧版の商品レビューがそのまま新しい版へ移行する保証はありません。
Amazon側で関連する書籍として扱われる場合もありますが、著者自身がレビューを任意に移動させることはできません。
「新版を出せば旧版のレビューも自動的に引き継がれる」と考えないようにしましょう。
ランキングや販売実績も分かれる可能性がある
新しいASINで出版すれば、KDPレポート上でも旧版と新版は別タイトルとして管理されます。
旧版で積み上げた販売実績が、そのまま新ASINへコピーされるわけではありません。
そのため、名義変更は単なる文字修正ではなく、新しい商品として再スタートする可能性があることを理解しておきましょう。
KDPセレクトも新版で改めて設定する
旧版をKDPセレクトへ登録していた場合でも、新しく作成した版へ自動的にKDPセレクト設定が移行するわけではありません。
新版について改めてKDPセレクトへの参加を設定します。
KDPセレクトとKindle Unlimitedの仕組みは、『Kindle Unlimitedの著者収入とは?仕組みとKDPセレクトを徹底解説』で詳しく解説しています。
ペーパーバックの著者名変更で注意すること
紙の書籍では、電子書籍に加えてISBNとの関係も考える必要があります。
初回公開から72時間以内なら変更できる場合がある
KDP公式では、ペーパーバックまたはハードカバーについて、初回公開から72時間以内であれば主著者名を編集できる場合があると案内しています。
編集すると再審査になります。
72時間を過ぎると主著者名はロックされます。
72時間経過後の著者名変更は新版が必要
公開後72時間を過ぎた紙書籍で著者名を変更したい場合は、新版を作成します。
既存のISBNをそのまま使用して、別の著者名へ差し替えることはできません。
新しい版では、新しいISBNを使用する必要があります。
自分で取得したISBNを使用している場合は、ISBNを管理する機関側の登録情報とも一致させる必要があります。
表紙・本文・KDP登録情報を一致させる
ペーパーバックでは、KDPへ入力した書誌情報と、表紙や本文に記載されている著者名を一致させます。
例えば、
KDP登録:山田太郎
表紙:Yamada Taro
のように異なる表記になっていると、審査時に修正を求められる可能性があります。
新版を作る場合は、表紙、タイトルページ、著作権ページなども確認しましょう。
KDPで著者名を変更するときによくある間違い
既刊の編集画面から主著者だけ変更しようとする
公開済みKindle電子書籍の主著者名は編集できません。
別名義へ変更したい場合は新版を作成します。
ペンネーム変更を「誤字修正」として依頼する
KDPサポートが対応できる可能性があるのは、単純なスペルミスなどの誤字です。
意図的な名義変更を誤字として申請するのは避けましょう。
Contributors欄へ新しいペンネームを追加して代用する
Contributorsは、その作品へ実際に貢献した人物を記載する欄です。
自分の主著者名を変更する代わりとして、別名義を共同著者として追加する用途ではありません。
Author Centralを変更すれば本の著者名も変わると思う
Author Centralでプロフィールを変更しても、KDPに登録された書籍のPrimary Authorは変わりません。
書誌情報と著者プロフィールは分けて考えましょう。
新しいペンネームをKDPアカウントの本人名義にも設定する
出版時の著者名にはペンネームを使用できます。
一方、KDPアカウントの本人確認、税務情報、支払情報については、それぞれ求められる正式な情報を登録します。
ペンネームと法的な本人情報を混同しないようにしてください。
著者名を決める段階で確認しておきたいこと
公開後の主著者名変更には大きな制限があります。
そのため、出版前に著者名を確認することが最も簡単な対策です。
表記を統一する
例えば、
- 山田太郎
- 山田 太郎
- やまだ太郎
- Taro Yamada
などを作品ごとにバラバラに使用すると、Amazon上で同じ著者として正しく整理されない可能性があります。
著者ページやシリーズなどAmazonの機能も著者名の一貫性を利用するため、今後使う表記を最初に決めておきましょう。
ペンネームは出版前に決める
KDPではペンネームを使って出版できます。
ペンネームを使用しても、Amazonの商品ページに本名を表示する必要はありません。
ただし、出版後にペンネームを変更する場合は新版が必要になるため、長く使える名前かを考えておくことが大切です。
公開ボタンを押す前に最終確認する
特に次の項目を確認してください。
- 漢字の間違い
- ローマ字のスペル
- 姓と名の順番
- スペースの有無
- ほかの出版済み書籍との表記統一
- 表紙・本文・KDP設定の一致
著者名は公開後に簡単に修正できないため、原稿や表紙以上に慎重に確認してもよい項目です。
まとめ|KDPの著者名変更は誤字修正か新版作成かで判断する
KDPでは、公開済み書籍の主著者名を自由に変更することはできません。
特にKindle電子書籍では、公開後のPrimary Authorはロックされます。
著者名を変更したい場合は、次のように判断してください。
- 単純な誤字 → KDPサポートへ修正を相談する
- ペンネーム変更 → 新しい版として出版する
- 改名 → 新しい版として出版する
- 共同著者などの追加 → Contributorsを更新する
- ペーパーバック・ハードカバー公開後72時間以内 → 編集可能か確認する
- 紙版で72時間経過後 → 新版を作成する
また、Author Centralで複数のペンネームを管理することはできますが、別名義の公開Author Pageが1ページへ統合されるわけではありません。
「既刊の名前を書き換える」のではなく、「誤字なら修正依頼、名義変更なら新版」と覚えておくと判断しやすくなります。
今後の出版で同じ問題を繰り返さないためにも、新刊を公開する前に著者名、表紙、本文、KDP登録情報の表記を必ず確認しておきましょう。
【著者:石黒秀樹】
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