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Kindle出版の税務情報入力、とくにTIN(納税者番号)の扱いは、多くの初心者が最初につまずくポイントです。

私自身も初めてKDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)の設定をしたとき、「マイナンバーを入力するのか?」「米国TINと外国TINのどちらを選ぶのか?」で何度も立ち止まりました。

 

KDPの税務インタビューは米国の税制度を基準に作られているため、日本在住者には用語や選択肢が分かりにくい部分があります。

さらに、ネット上には以前の画面を前提とした解説や、「マイナンバーは入力できない」「日本にはTINがない」とする古い情報も残っており、混乱しやすい状態です。

この記事では、Amazonの税務インタビューと日本のマイナンバー制度を踏まえ、日本在住の個人著者がTIN欄をどのように考えればよいのかを初心者向けに解説します。

 

なお、KDPの画面や選択肢は変更される可能性があります。実際に入力するときは、画面に表示される案内とKDP公式ヘルプを必ず確認してください。

 

マイナンバーの扱いだけを重点的に確認したい方は、『Kindle出版とマイナンバーの関係とは?税務情報の正しい設定を徹底解説』も参考にしてください。

 

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Kindle出版のTIN入力とマイナンバー対応の結論

▶ 初心者がまず押さえておきたい「基礎からのステップ」はこちらからチェックできます:
基本・始め方 の記事一覧

目次

 

日本在住の個人著者がKDPの税務インタビューを行う場合、まず理解しておきたいのは、米国TINと外国TINは別のものだという点です。

米国TINには、米国の社会保障番号であるSSNや、個人納税者番号であるITINなどがあります。

一方、外国TINは、米国以外の国や地域の税務当局が、所得税などの税務目的で発行した納税者識別番号です。

日本在住の個人が持つ12桁のマイナンバーは、日本の税務手続でも使用される番号です。KDPの税務インタビューで居住国の納税者番号を求められた場合は、外国TINとして入力する形になります。

 

日本のマイナンバーを米国TIN欄へ入力するのではありません。

入力する場合は、税務インタビューで「外国TINを持っている」という趣旨の項目を選び、外国TINの入力欄へ登録します。

KDPの画面表記は変更される場合があるため、「米国TIN」「外国TIN」「居住国のTIN」など、それぞれの欄を取り違えないようにしてください。

 

納税者番号という言葉の意味から整理したい方は、『KDPの納税者番号(TIN)とは?日本在住著者の税務登録を徹底解説』もあわせてご覧ください。

日本在住者が押さえるべき3つのポイント

 

日本在住の個人著者が押さえておきたいポイントは、次の3つです。

  1. 日本のマイナンバーを米国TIN欄へ入力しない
  2. 入力する場合は、外国TINとして12桁のマイナンバーを使用する
  3. 税務インタビューの最後に表示される税率と作成書類を確認する

 

マイナンバーを入力しただけで、すべての収益に対する税率が自動的に0%になるわけではありません。

源泉徴収率は、居住国、収入の種類、租税条約の適用条件、税務インタビューでの回答などをもとに判定されます。

そのため、入力後はプレビュー画面や税務情報のステータスを確認し、想定外の税率や警告が表示された場合は、そのまま送信せず内容を見直すことが大切です。

TINを入力しない選択肢もあるが税率への影響に注意する

 

KDPの税務インタビューでは、TINを持っていない、または提供しないという選択肢が表示される場合があります。

TINを提供しなくても、米国人か非米国人かという税務上の区分を判定できる場合があります。

ただし、米国源泉の支払いについて租税条約による源泉徴収率の軽減を申請する場合は、米国TINまたは外国TINの提供が必要です。

 

したがって、「TINを入力しなくても出版手続きを進められる」ことと、「米国源泉収入に対する軽減税率が適用される」ことは別問題です。

日本向けの売上が中心でも、Amazon.comなど米国市場で売上が発生する可能性はあります。

税率への影響も含めて正しく登録したい場合は、KDPの画面と公式ヘルプを確認し、外国TINの欄へ適切な番号を入力して手続きを進めましょう。

TINとマイナンバーの関係を正しく理解する

 

TINは「Taxpayer Identification Number」の略で、日本語では納税者番号や納税者識別番号と訳されます。

ただし、TINは米国だけに存在する一つの共通番号を意味する言葉ではありません。

国や地域ごとに、税務目的で個人や法人を識別する番号があり、KDPではそれらを大きく「米国TIN」と「外国TIN」に分けています。

米国TINにはSSN・ITIN・EINなどがある

 

米国TINには、主に次のような種類があります。

  • SSN:米国の社会保障番号
  • ITIN:SSNを取得できない個人向けの米国納税者番号
  • EIN:事業体などに付与される雇用者識別番号

 

日本在住の個人著者が、通常のKDP出版を始めるためだけに、必ずITINを取得しなければならないわけではありません。

KDPでは、租税条約上の軽減を申請する際、米国TINを持っていない場合でも、居住国の税務当局から所得税目的で発行された外国TINを使用できると案内しています。

そのため、米国内で事業を行っているなどの特別な事情がなければ、まずは外国TINを使用する方法を確認するのが現実的です。

日本のマイナンバーは外国TINとして入力する

 

マイナンバーは、住民票を持つ日本国内の住民に付番される12桁の番号です。

社会保障だけでなく、所得税の確定申告や法定調書など、税務分野でも使用されています。

そのため、KDPの税務インタビューで、居住国の税務当局が所得税目的で発行した納税者番号を求められた場合、日本在住の個人はマイナンバーを外国TINとして入力する形になります。

 

ただし、マイナンバーは重要な個人情報です。

次の点には十分注意してください。

  • 米国TIN欄ではなく、外国TINまたは居住国TINの欄へ入力する
  • 記事、SNS、動画、スクリーンショットに番号を映さない
  • 第三者へ安易に伝えない
  • KDPの正規の税務インタビュー画面であることを確認して入力する
  • メールで番号の送信を求められても、正規の案内か確認する

 

マイナンバーカードの表裏画像をKDPへアップロードするという意味ではありません。

通常の税務インタビューでは、求められた番号欄へ12桁の番号を入力し、画面の指示に従って申告内容を確認します。

「日本はTINを発行しない国」とは一律に判断しない

 

ネット上には、「日本はTINを発行しない国なので、TINなしを選ぶ」という説明が残っていることがあります。

しかし、日本では個人にマイナンバー、法人には法人番号が付番され、税務分野でも利用されています。

そのため、日本在住でマイナンバーを持っている個人について、一律に「居住国ではTINが発行されていない」と説明するのは適切ではありません。

 

ただし、マイナンバーを持っていない事情がある方や、個人ではなく法人として登録する方などは、入力すべき番号や作成される税務書類が異なる可能性があります。

自分の状況が一般的な日本在住の個人著者に当てはまらない場合は、KDPサポートや税務の専門家へ確認してください。

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KDP税務インタビューの入力手順

 

ここからは、日本在住の個人著者を想定して、税務インタビューの基本的な流れを解説します。

KDPの画面構成や選択肢の文言は更新されることがあるため、以下は流れを理解するための目安として利用してください。

 

KDPアカウントの作成、銀行口座、税務情報まで含めた全体の流れは、『Kindle出版の登録手順とは?KDPアカウントから税務設定まで徹底解説』で確認できます。

1.KDPアカウントから税務情報インタビューを開く

 

KDPへログインし、アカウント情報または税務情報の設定画面を開きます。

すでに税務情報を提出している場合は、現在のステータスや適用税率が表示されます。

古い情報を修正する場合は、税務情報インタビューをやり直すための項目から進みます。

 

氏名、住所、居住国などに変更があった場合は、以前の税務情報が現在の状況と合わなくなっている可能性があります。

特に結婚などによる氏名変更、国外転居、個人から法人への変更があった場合は、登録内容を見直してください。

2.米国人かどうかを選択する

 

日本在住の日本人で、米国市民や米国税務上の居住者に該当しない場合は、「米国人ではない」という趣旨の回答を選択します。

ただし、米国のグリーンカードを持っている場合や、米国での滞在日数によって税務上の居住者に該当する場合は、一般的な日本在住者と回答が異なります。

該当する可能性がある方は、自己判断だけで進めず専門家へ確認してください。

3.受益者の種類を選択する

 

個人としてKDP出版を行う場合は、受益者の種類として「個人」に相当する項目を選択します。

法人名義や団体名義で出版する場合は、法人の種類に応じた選択が必要です。

個人が非米国人として税務情報を提出すると、通常は個人向けのW-8BENが作成されます。

法人などの事業体向けに使用されるW-8BEN-Eとは異なるため、プレビュー画面で書類名も確認してください。

4.正式な氏名・住所・居住国を入力する

 

氏名は、税務上の正式な氏名を入力します。

ペンネームや書籍上の著者名ではなく、税務書類や本人確認書類と整合する本名を使用してください。

住所は、現在の恒久的な居住地を入力します。

 

英語表記やローマ字入力が求められる画面では、番地、建物名、市区町村、都道府県、郵便番号をそれぞれの欄へ入力します。

例えば、

〒106-6108
東京都港区六本木6丁目10-1
六本木ヒルズ

であれば、画面の入力欄に応じて次のように分けます。

6-10-1 Roppongi
Roppongi Hills
Minato-ku
Tokyo
106-6108
Japan

画面によって住所欄の分け方が異なるため、必ず表示されている項目名を確認してください。

5.TINの種類を選択する

 

税務インタビューでは、回答内容や現在の画面によって、次のような趣旨の選択肢が表示されます。

  • 米国TINを持っている
  • 外国TINを持っている
  • 米国TINと外国TINの両方を持っている
  • どちらも持っていない

 

一般的な日本在住の個人で、米国のSSNやITINを持っておらず、12桁のマイナンバーを持っている場合は、外国TINを持っているという趣旨の項目を選びます。

米国TIN欄には入力せず、外国TIN欄へマイナンバーを入力します。

入力形式について指定がある場合は、その画面の案内に従ってください。

番号を確認し、桁数や入力間違いがないか見直しましょう。

6.租税条約に関する質問へ回答する

 

日本と米国の間には租税条約があるため、条件を満たす日本居住者は、米国源泉の一定の支払いについて法定税率より低い源泉徴収率を申請できる可能性があります。

ただし、外国TINを入力すれば無条件ですべて0%になるわけではありません。

 

税務インタビューでは、居住国、収益の種類、租税条約の適用条件などに関する質問へ回答します。

画面に表示される説明を読み、自分の状況に合う内容を選択してください。

最終的な適用税率は、回答内容をもとに画面上で表示されます。

税率や源泉徴収の仕組みは、『Kindle出版の源泉徴収とは?日本在住著者が知るべき税金ルールを徹底解説』で詳しく整理しています。

7.W-8BENの内容を確認して電子署名する

 

すべての質問に回答すると、入力内容を反映した税務書類のプレビューが表示されます。

次の項目を確認してください。

  • 氏名が正式な本名になっているか
  • 居住国が日本になっているか
  • 住所に誤りがないか
  • 外国TIN欄へ正しい番号が入っているか
  • 適用される源泉徴収率に想定外の表示がないか
  • 個人として登録したのにW-8BEN-Eになっていないか

 

問題がなければ、電子署名に同意し、画面の指示に従って正式な氏名を入力します。

入力欄には、画面上で指定された順序と表記で氏名を入力してください。

「必ず名→姓」と固定して覚えるのではなく、現在の画面に表示される署名方法に従う方が安全です。

8.提出後のステータスを確認する

 

送信後は、税務情報が正常に処理されたことを示す状態になっているか確認します。

あわせて、適用される源泉徴収率や税務書類の有効期限も確認しておきましょう。

 

氏名やTINの不一致、入力ミスなどがあると、税務書類が無効と判定され、再提出を求められることがあります。

エラーや確認メールが届いた場合は、メール内のリンクだけを信用せず、KDPへ直接ログインして税務情報の状態を確認してください。

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マイナンバーを入力するときの安全上の注意

 

マイナンバーは重要な個人情報です。

KDPの税務インタビューで外国TINとして入力することと、どの場面でも自由に共有してよいことは同じではありません。

記事や動画に実際の番号を映さない

 

税務インタビューの入力方法を画像や動画で解説する場合は、必ずマイナンバーを完全に隠してください。

一部だけをぼかすのではなく、番号全体が判別できない状態にします。

入力画面のスクリーンショットだけでなく、ブラウザの自動入力候補、ダウンロードした税務書類、マイナンバーカードなどの映り込みにも注意が必要です。

KDPの正規画面であることを確認する

 

マイナンバーを入力する前に、KDPへ正規の方法でログインし、アカウント内の税務情報画面から手続きを開始したことを確認してください。

不審なメールやメッセージから誘導されたフォームには入力しないでください。

AmazonやKDPを装ったフィッシングの可能性もあるため、メールから直接開くより、普段利用しているKDPの管理画面から確認する方が安全です。

マイナンバーカード画像をむやみに送らない

 

外国TINの入力は、通常、番号欄へ12桁の番号を登録する手続きです。

マイナンバーカードの表裏画像を、通常のメールや問い合わせフォームで送るという意味ではありません。

本人確認書類などの追加提出を求められた場合も、正規のKDPサポートからの案内か、提出先は安全かを確認してから対応してください。

よくある間違いと対処法

マイナンバーを米国TIN欄へ入力する

 

マイナンバーは米国のSSNやITINではありません。

米国TIN欄ではなく、外国TINまたは居住国TINの欄へ入力します。

すでに米国TIN欄へ入力して提出してしまった場合は、KDPの税務情報を開き、現在のステータスを確認したうえで税務インタビューをやり直してください。

マイナンバーを持っているのに「居住国はTINを発行しない」を選択する

 

日本在住で12桁のマイナンバーを持っているにもかかわらず、「居住国ではTINが発行されていない」という趣旨の項目を選ぶのは、日本の番号制度や税務での利用状況と一致しません。

日本ではマイナンバーが税務分野でも使用されています。

ただし、住民票がなくマイナンバーを付番されていないなど、個別事情がある場合は、一般的な入力例をそのまま使わずKDPサポートや専門家へ確認してください。

マイナンバーを入れれば必ず税率が0%になると思う

 

外国TINの提供は、租税条約による軽減税率を申請するための重要な要件です。

しかし、実際の税率はTINだけでなく、居住国、所得の種類、条約上の条件、税務インタビューでの回答をもとに決まります。

「マイナンバーを入力したから必ず0%」とは断定せず、提出前後に表示される税率を確認してください。

米国で売れないなら税務情報は適当でよいと思う

 

日本語の本でもAmazon.comなど海外のマーケットプレイスで購入される可能性があります。

また、KDPでは出版者の税務上の身元を確認するため、税務情報の提出が求められます。

日本向け販売が中心でも、氏名、住所、居住国、TINなどは正確に入力してください。

個人なのにW-8BEN-Eになっている

 

日本在住の個人著者が非米国人として申告する場合、通常作成されるのはW-8BENです。

W-8BEN-Eは法人などの事業体向けです。

プレビュー画面の書類名が自分の登録区分と合わない場合は、受益者の種類や個人・法人の選択を見直してください。

税務設定後は印税の振込時期も確認する

 

印税の支払い時期や、入金されない場合の確認方法は、『KDPの振込日はいつ?支払いサイクルと着金までの流れを徹底解説』で確認できます。

税務情報と銀行口座の両方を正しく設定し、KDPの支払いレポートで現在の状態を確認しましょう。

ITINを取得する必要はあるのか

 

一般的な日本在住の個人著者が、KDP出版を始めるためだけにITINを取得する必要は通常ありません。

Amazonの税務インタビューでは、租税条約による軽減を申請するときに、米国TINがない場合でも、居住国の税務当局から所得税目的で発行された外国TINを提供できます。

日本在住の個人でマイナンバーを持っている場合は、まず外国TINとして入力する方法を確認してください。

 

ただし、次のような場合はITINなどの米国TINが関係する可能性があります。

  • 米国内で事業を行っている
  • 米国の事業と実質的に関連する所得がある
  • KDP以外の米国税務手続で米国TINを求められている
  • Amazonや税務の専門家から、個別事情により取得を案内された

 

このようなケースは、一般的な日本向けKDP出版とは条件が異なります。

米国TINが必要かどうかは、IRSの案内や税務の専門家へ確認してください。

まとめ|日本在住者はマイナンバーを外国TINとして正しく入力する

 

KDPの税務インタビューで表示されるTINには、米国TINと外国TINがあります。

日本在住の個人著者が持つ12桁のマイナンバーは、日本の税務分野で使用される番号です。KDPの税務インタビューで居住国の所得税用納税者番号を求められた場合は、外国TINとして入力する形になります。

 

重要なポイントは次のとおりです。

  • マイナンバーを米国TIN欄へ入力しない
  • 外国TINまたは居住国TINの欄へ入力する
  • 日本を一律に「TINを発行しない国」と扱わない
  • 個人著者は通常W-8BENを作成する
  • TINを入力すれば必ず税率が0%になるとは断定しない
  • 提出前後に税率と税務情報のステータスを確認する
  • マイナンバーを記事、動画、SNSへ公開しない

 

KDPの画面や税務上の取り扱いは更新されることがあります。

実際に手続きを行う際は、税務インタビュー内の説明とKDP公式ヘルプを確認し、自分の状況に合わない点がある場合はKDPサポートや税務の専門家へ相談してください。

正しい欄に正しい情報を入力し、提出後の状態まで確認すれば、税務情報登録での大きなトラブルを避けやすくなります。

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【著者:石黒秀樹】

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