Kindle出版のコミュニティ運営&サポート歴5年。
のべ600名以上・累計10,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。

ChatGPTを使うと、Kindle本の企画案を出したり、章構成を組み立てたり、本文の下書きを作ったりする作業を進められます。

ただし、1冊をまとめて生成させ、そのまま出版する使い方には向いていません。

基本の流れは、人間が読者とテーマを決め、ChatGPTで企画・構成・本文を段階的に作り、最後に人間が内容を確認して仕上げるという順番です。

この記事では、ChatGPTと人間の役割分担を整理したうえで、企画から構成、原稿作成、KDPへ渡すまでの手順を説明します。

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ChatGPTでKindle出版する手順の全体像

ChatGPTが向いているのは、候補を広げる作業と、決まった条件に沿って文章を書き起こす作業です。

反対に、内容が正しいか、第三者の権利を侵害していないかという判断は人間が担当します。

工程 ChatGPTの役割 人間の役割
企画 テーマや切り口の候補を出す 読者を決め、採用する企画を選ぶ
構成 章と節の案を作る 重複・不足・脱線を修正する
原稿 節ごとの本文を下書きする 事実確認と加筆、文章調整を行う
入稿前 文章表現の改善を補助する 形式を整え、権利と申告を確認する

工程を分けて1つずつ確定させる

何もない状態から本の内容を考えると、テーマ決めや目次作成だけで手が止まりやすくなります。

ChatGPTに条件を伝えて候補を複数出させれば、ゼロから発想する負担を減らせます。

このとき、企画から本文までを一度の指示でまとめて作らせないようにします。

企画を確定させてから構成、構成を確定させてから本文というように、前の工程で決めた内容を次の指示の条件として渡すと、本全体の方向性がぶれにくくなります。

途中で修正が必要になった場合も、該当する工程だけをやり直せます。

事実確認と最終判断は人間が行う

ChatGPTの出力は、内容が常に正確とは限りません。

OpenAIも、出力を利用する前に、正確性や用途への適切性を人間が評価する必要があるとしています。

そのため、固有名詞や制度、数値が原稿に含まれる場合は、ChatGPTの回答だけで確定させない扱いにします。

引用や第三者の著作物を扱うときも、必要な権利があるかを出版する側で確認します。

「ChatGPTが書いたから正しい」と考えず、下書きを作る補助者として使うのが前提です。

ChatGPT以外のツールも含めたAI出版全体の流れは、AIでKindle本を出版する方法で確認できます。

手順1:読者と悩みを決めてから企画を広げる

企画では、テーマを自由に考えさせるより、誰に何を届ける本なのかを先に決めてからChatGPTを使います。

読者が曖昧なままだと、構成も本文も範囲が広がり、本の目的が伝わりにくくなるためです。

読者と解決する悩みを1つに絞る

最初に決めるのは、「誰が読むのか」と「その人が何に困っているのか」です。

たとえば「副業の本」とだけ決めても、読者が変われば必要な内容は変わります。

  • これから初めて副業を始める人
  • 副業を始めたものの続けられない人
  • 複数の副業から自分に合うものを選びたい人

あわせて「読み終えたあと、読者にどうなっていてほしいか」まで決めておくと、本で扱う範囲を線引きしやすくなります。

1冊ですべてを説明しようとせず、その読者が目的を達成するために必要な内容へ絞ります。

条件を伝えてテーマ候補を複数出させる

読者と悩みが決まったら、その条件をそのままChatGPTへ渡して企画候補を挙げてもらいます。

伝える条件は、対象読者、抱えている悩み、読後に目指す状態の3点が基本です。

この段階では答えを1つに絞らせず、複数の切り口を並べて比較できる状態にします。

出てきた候補が似ている場合はまとめさせ、範囲が広すぎる案は細分化させるという追加指示も使えます。

採用する企画は人間が選ぶ

候補が出そろったら、本の目的に最も合うものを人間が選びます。

見出しとして魅力的でも、想定読者の悩みから外れていれば採用しません。

次の観点で確認すると判断しやすくなります。

  • 想定読者の悩みに直接答えているか
  • 1冊で扱う範囲が広すぎないか
  • 読後に得られる結果が明確か
  • 自分が確認できない事実に依存しすぎていないか

ここを曖昧にしたまま構成へ進むと、あとから扱う内容が増えていきます。

「誰に、何を理解・実行してもらう本か」を一文で説明できる状態にしてから、次の工程へ移ります。

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手順2:構成は章から節へ分解して作らせる

企画が決まっても、すぐ本文を書かせずに章と節の構成を先に作ります。

構成を固定しておくと、重複や話題の脱線を本文作成前に見つけられます。

読者・目的・範囲を指定して章構成を作る

章構成を依頼するときは、テーマだけでなく企画段階で決めた条件も一緒に伝えます。

  • 想定する読者
  • 読者が抱えている悩み
  • 本を読む目的
  • 本の中で扱う範囲

出てきた章立ては、情報が並んでいるかではなく、読者が上から順に読んで理解できる流れかという視点で確認します。

前提知識が必要な内容が後ろに置かれていないか、同じ説明が複数の章に入っていないかも見ます。

各章を節へ分けて1節1テーマにする

章が決まったら、それぞれをさらに節へ分解します。

章のままでは扱う範囲が広く、そのまま本文を生成させると複数の論点が混ざります。

1つの章で原因、手順、注意点を扱うなら、それぞれを別の節に分ける形です。

その節で答える疑問を1つに決めておくと、本文生成の指示も具体的になります。

節単位に分けておけば、あとから一部だけを書き直すこともできます。

重複と脱線を人間が削る

ChatGPTが作った構成は、そのまま確定させずに全体を見直します。

確認するのは、同じ内容の重複と、本の目的から外れた見出しです。

章ごとには自然でも、通して読むと順番が前後している場合もあります。

情報量を増やすほど良い本になるわけではなく、不要な章があると読者に必要な内容が埋もれます。

「この見出しは読者の目的達成に必要か」を1つずつ判断し、不要なら削ります。

構成や本文の指示で使える具体的な文例は、Kindle出版のAIプロンプト集で確認できます。

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手順3:原稿は節ごとに生成して人間が仕上げる

構成が固まったら、本文の作成に進みます。

ここでも1冊分をまとめて生成させず、決めた構成に沿って節ごとに下書きを作らせます。

節単位で書かせて前後の条件を渡す

本文作成では、構成で決めた節を1つずつ完成させます。

各節で答える疑問が決まっていれば、「この節で何を説明するか」を具体的に指示できます。

そのうえで、前の節ですでに説明した内容と、次の節で扱う予定の内容も条件として伝えます。

この指示があると、同じ説明の繰り返しや、予定外の話題への脱線を防ぎやすくなります。

問題が見つかったときも、1冊全体ではなく該当する節を中心に直せます。

具体例や自分の知識を加えて内容を補う

ChatGPTが作った文章だけでは、説明が一般的で具体性が足りない場合があります。

その場合は、読者が理解しやすい具体例や、自分が実際に持っている知識・経験を加えます。

ただし、経験していないことを体験談として書いたり、確認していない情報を事実として足したりしないようにします。

ChatGPTは文章を組み立てる補助として使い、何を本に残すかは人間が決めます。

事実・引用・権利を確認する

固有名詞や制度、数値が含まれる箇所は、原稿へ残す前に別の情報源で確認します。

引用や第三者の著作物を使う場合は、必要な権利や利用条件も確認します。

KDPでは、アップロードするコンテンツについて必要な出版権を持っていることが求められます。

文章として自然に読めることと、事実や権利の面で問題がないことは別です。

読みやすさだけで判断せず、公開できる内容になっているかを見ます。

全体を通読して文体とつながりを整える

節ごとの本文がそろったら、原稿全体を通して読み直します。

個別には問題がなくても、つなげて読むと説明の順番や表現に違和感が出ることがあります。

  • 同じ内容を別の章でも繰り返していないか
  • 同じ意味の用語を別の言葉で書き分けていないか
  • 前後の章で説明が矛盾していないか
  • 読者に必要な前提説明が抜けていないか

節ごとに生成した原稿ほど、最後に「1冊の本」としてつながっているかを確認します。

該当箇所を修正し、全体の流れを整えた時点で原稿を完成とします。

原稿完成後にKDPへ渡すまでの作業

本文が書き上がっても、ChatGPT上に文章を置いたままでは入稿できません。

KDPで扱える原稿形式へ整え、AI生成に該当する場合は申告するところまでが出版準備です。

KDPが対応する原稿形式へ整える

完成した文章は、KDPへアップロードできる原稿ファイルにします。

Kindle電子書籍では、KPFやEPUBなどKDPが対応する形式を利用します。

この段階では、見出しと本文の配置を確認し、電子書籍として読める状態に整えます。

ChatGPTで文章が完成したことと、KDP用の原稿が完成したことは分けて考えます。

AI生成かAIアシストかを判断して申告する

KDPでは、生成AIの使い方によってAI生成コンテンツとAIアシストを区別しています。

判断の基準は、ChatGPTを使ったかどうかではなく、最終的に本へ載せる文章をAIが生成したかです。

ChatGPTの使い方 KDP上の扱い 申告
ChatGPTが本文を生成し、その文章を原稿に使用する AI生成 必要
AI生成の文章を人間が編集して原稿に使用する AI生成 必要
人間が書いた本文をChatGPTで校正・改善する AIアシスト 不要
ChatGPTをアイデア出しに使い、本文は人間が書く AIアシスト 不要

ChatGPTが作った本文をあとから大きく編集していても、元の文章をAIが生成していればAI生成として扱います。

反対に、人間が書いた文章をChatGPTで校正しただけならAIアシストに当たります。

判断が分かれやすいケースは、Kindle出版で生成AIを使うときの申告ルールで確認できます。

アップロードとプレビューで表示を確認する

原稿ファイルが用意できたら、KDPへアップロードして表示を確認する工程に進みます。

文章データ上は問題がなくても、電子書籍として表示したときの見え方は別に確認が必要です。

原稿を作った段階で終わりにせず、実際の表示を見てから出版へ進みます。

入稿の操作と確認方法は、Kindle出版のアップロード手順とプレビュー確認で詳しく説明しています。

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【著者:石黒秀樹】

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