Kindle出版のコミュニティ運営&サポート歴5年。
のべ600名以上・累計10,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。

GeminiはKindle本の構成づくり、本文の作成、推敲、表紙素材や挿絵の生成まで使えます。

ただし、Geminiから直接KDPへ本を出版することはできません。

Geminiは原稿と画像を作る制作ツール、KDPは完成データを登録する出版サービスです。この記事では、原稿作成と画像生成でGeminiをどう使い分け、どこからKDPの作業へ切り替えるのかを順番に説明します。

▶ 制作の具体的な進め方を知りたい方はこちらからチェックできます:
制作ノウハウ の記事一覧

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GeminiはKindle本の制作担当、KDPは出版担当

GeminiでKindle出版を進めるときは、次のように工程ごとの担当を分けて考えます。

工程 主に使うもの 行うこと
企画・構成 Gemini テーマや読者を整理し章構成を作る
本文作成・推敲 Gemini(Canvas) 章ごとの本文を作成し修正する
画像制作 Gemini 表紙素材や挿絵を生成・編集する
原稿整理 Googleドキュメントなど 出版用の原稿データとして整える
入稿・出版 KDP 原稿と表紙を登録して販売する

Geminiで原稿と画像がそろっても、その時点では出版は完了していません。ファイル形式を整え、KDPへ登録する作業が残ります。

逆に言えば、Geminiに任せる範囲は「出版用データの材料をそろえるところまで」と決めておくと、作業の切れ目が分かりやすくなります。

Canvasは、Gemini上で文書を作成し、その内容を直接編集できる機能です。特定の部分だけを選んで書き直したり、説明を追加したりできるため、章単位で原稿を育てる進め方と相性がよいです。

企画からKDP登録までを含めたAI出版全体の流れは、AIでKindle本を出版する方法と原稿・表紙・登録の全手順で確認できます。

原稿作成は「構成→章ごとの執筆→全体確認」の順に進める

Geminiで原稿を作るときは、本全体を一度に生成させず、構成を確定してから章単位で本文を作る方が管理しやすくなります。

最初にテーマ・読者・結論を伝えて章構成を作る

まず、本のテーマ、想定読者、読み終えたあとに伝えたい結論をGeminiへ伝えます。

その条件をもとに章構成を作り、内容の不足や章どうしの重複がないかを確認します。

構成が固まってから、第1章、第2章というように順に本文を作成します。

この進め方なら、途中で内容を変更したくなっても、本全体を作り直さずに対象の章だけを差し替えられます。

プロンプトの具体的な組み立て方を含む原稿作成の手順は、AIでKindle本の原稿を書く方法で詳しく確認できます。

生成した文章は重複・矛盾・事実関係を人が確認する

Geminiが自然な文章を出力しても、そのまま完成原稿として扱うのは避けてください。確認したいのは次の3点です。

  • 章単位では自然でも、一冊を通すと同じ説明が繰り返されていないか
  • 前半と後半で説明の内容が食い違っていないか
  • 数字、固有名詞、仕様などの事実情報が正しいか

文章が読みやすいことと、書かれている内容が正しいことは別です。読みやすさと事実の正確性は分けて確認します。

文章の整理や言い換えはGeminiに任せ、内容を採用するかどうかの判断は人が行うと、役割が明確になります。

完成した原稿はGoogleドキュメントへ書き出す

Canvasで作成した文書は、Googleドキュメントへ書き出せます。

Gemini上で文章を完成させたまま止めるのではなく、原稿として扱いやすい場所へ移し、見出しや本文の区切りを整えます。

ここが、AIで文章を作る工程から、出版用原稿を整える工程への切り替え地点です。

Googleドキュメントから出版データを作る具体的な手順は、GoogleドキュメントでKindle出版する方法で確認できます。

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画像生成は原稿と分けて表紙素材と挿絵に使う

Geminiは、文章による指示から新しい画像を生成できるほか、既存画像を読み込んで編集したり、複数の画像をもとに新しい画像を作ったりもできます。

ただし、原稿づくりと同時に画像を作ると、本文と関係の薄いビジュアルになりやすくなります。原稿の内容が固まってから画像制作に入る方が、指示の基準を決めやすいです。

画像の指示は本文で伝えている内容を基準に作る

Kindle本での使いどころは、表紙のメインビジュアル、章扉のイメージ画像、本文中の挿絵などです。

指示を書くときは、見た目の印象だけでなく、その画像が本文のどの内容を補うのかを決めてから言葉にします。

画像生成の利用条件や生成回数の上限は、アカウントやプランによって変わる可能性があります。固定の条件として覚えず、実際に使っているGeminiの画面で確認してください。

表紙は生成画像をそのまま使わずデザインとして仕上げる

Geminiで表紙に使える画像を作れても、それだけで表紙が完成するわけではありません。

Kindle本の表紙には、画像に加えてタイトル、サブタイトル、著者名を読みやすく配置する必要があります。サムネイル表示でも文字が判別できるかどうかも関わってきます。

そのため、Geminiでは素材となる画像を作り、文字組みは別の工程として行うと考えてください。

AIを使った表紙制作の詳しい進め方は、AIでKindle本の表紙を作る方法で確認できます。

挿絵は本文との整合性と第三者の権利を確認する

挿絵を入れる場合は、人物や物の特徴、場面が本文の説明と一致しているかを確認します。食い違っていると、読者の理解を妨げます。

また、AIで生成した画像であれば無条件に出版へ使えるとは限りません。Googleが生成物の所有権を主張しないことと、その画像が第三者の権利を侵害しないことは別の問題です。

著作権や商標、プライバシーを侵害していないかは、出版前に自分で確認します。

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原稿と画像はKDP対応形式へ整えてから入稿する

原稿と画像がそろったら、KDPで受け付けられる出版用データへ整えます。ここから先はGeminiではなくKDP側の作業です。

順番 行うこと 主に使うもの
1 構成と本文を作成する Gemini(Canvas)
2 表紙素材や挿絵を作成する Gemini
3 原稿を出版用データとして整える Googleドキュメントなど
4 原稿と表紙を登録する KDP
5 表示をプレビューで確認する KDP・Kindle Previewer

原稿はDOCX・EPUB・KPFなど対応形式へ変換する

KDPへ入稿する電子書籍の原稿は、DOCXやEPUB、KPFなどの対応形式へ整えます。

Googleドキュメントへ書き出した原稿も、最終的にはこれらの形式へつなげる必要があります。

書式が複雑なDOCXでは、変換後の見た目が元の原稿と同じになるとは限りません。見出しの階層や改ページ、画像の位置は、変換後に崩れやすい部分です。

アップロード後はプレビューで表示を確認する

原稿と表紙をKDPへ登録したら、出版を確定する前にプレビューで表示を確認します。

確認したいのは、見出しが意図した大きさで表示されているか、改ページの位置がずれていないか、画像が本文の適切な位置に入っているかです。

原稿がきれいに書けているかではなく、Kindle上で読みやすく表示されるかまで確認します。

Geminiが本文や画像を生成した場合はAI生成として申告する

KDPでは、AI生成コンテンツとAIアシストが区別されています。判断の基準になるのは、Geminiを使ったかどうかではなく、実際の本文や画像を誰が生成したかです。

Geminiの使い方 KDP上の扱い
本文そのものをGeminiが生成した AI生成
表紙画像や挿絵をGeminiが生成した AI生成
人が書いた文章をGeminiで校正した AIアシスト
人が書いた文章をGeminiで改善した AIアシスト
構成やアイデアだけをGeminiに出させた AIアシスト

Geminiに本文を書かせて本へ使った場合や、生成した画像を表紙や挿絵に使った場合はAI生成に該当します。生成後に人が手を入れて修正したとしても、実際の文章や画像をAIが作ったのであればAI生成として扱われます。

一方、本文は自分で書き、Geminiを校正や表現の改善だけに使った場合はAIアシストです。構成案やアイデアを出してもらい、文章は自分で書いた場合も同じ考え方になります。

「Geminiを一度でも使えばAI生成になる」わけではないため、どの部分を誰が生成したのかを把握したうえで登録します。判断に迷う場合の詳しい基準は、Kindle出版で生成AIを使うときの申告ルールで確認できます。

申告しても内容と権利の確認は出版者が行う

AI生成として申告すれば、それで出版前の確認がすべて済むわけではありません。

生成された文章に誤った情報が含まれていないか、画像が本文と矛盾していないか、第三者の権利を侵害していないかは、登録する側が確認します。

Geminiで原稿と画像を効率よく作り、人が内容と権利を確かめ、出版用データへ整えてKDPへ入稿する。この順番で進めると、どこまでAIに任せられるのかがはっきりします。

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【著者:石黒秀樹】

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