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以前Kindle Comic Creator(KCC)でマンガや固定レイアウトの本を作っていた場合、「今もKCCでファイルを作ればKDPへ提出できるのか」が分かりにくくなっています。

結論として、これから出版する固定レイアウト本の制作にKindle Comic Creatorは使いません。

KCCの旧手順が前提としていたMOBIの受付が終了しており、現在の固定レイアウト本はKPFか、仕様に準拠した固定レイアウトEPUBで提出します。ここでは、KCCの現在の扱い、提出形式の選び方、KPFを作る手順、MOBIで出版済みの既刊本の扱いを順に整理します。

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Kindle Comic Creatorは現在のKDP出版では使わない

新しく固定レイアウトのKindle本を作るとき、Kindle Comic Creatorは出版用ツールとして選びません。

現行のAmazon Kindleパブリッシング・ガイドラインでは、MOBI形式の取り込み制限に伴い、KCCが使用できなくなったことが示されています。

項目 現在の扱い
Kindle Comic Creator 現在のKDP出版用ツールとしては使用しない
MOBI 新規・更新アップロードの受付終了
Kindle Create 固定レイアウトをKPFで提出する方法に利用できる
固定レイアウトEPUB 仕様に準拠したファイルをKDPへ直接提出できる

検索するとKCCからMOBIを書き出す手順の解説が今も見つかりますが、それは受付終了前の情報です。現在の入稿方法とは分けて読んでください。

固定レイアウトMOBIの受付は2025年3月18日に終了した

KDPでは、固定レイアウトMOBIのサポートが2025年3月18日に終了しています。

これにより、MOBIを新しい電子書籍の原稿としてアップロードしたり、改訂版の原稿として差し替えたりする方法は使えなくなりました。

リフロー型のMOBIについては、それより早い2021年8月1日にサポートが終了しています。「固定レイアウトならまだMOBIが使える」という考え方は、現在は当てはまりません。

MOBIの扱いについては、KDP公式のMOBIサポートに関するFAQでも確認できます。

KCCが起動することと、KDPへ提出できることは別問題

以前インストールしたKCCが、手元のパソコンで起動する場合はあります。OSやバージョンによる動作状況は環境ごとに異なるため、起動可否を一律に断定することはできません。

ただし、判断の基準になるのはアプリが開くかどうかではなく、作成したファイルを出版用として現在のKDPへ提出できるかです。

KCCの旧ワークフローはMOBIの書き出しを前提にしており、そのMOBI自体が受け付けられません。「起動するからそのまま使う」という進め方は、出版直前で手戻りになる可能性があります。

旧KCCの案内ページが残っていても現行ガイドラインで判断する

紛らわしいのは、Amazon KDP内にもKCCを紹介する古いページが残っている点です。そのページだけを見ると、今も利用できるように読めてしまいます。

一方で、現行のパブリッシング・ガイドラインでは、MOBIの制限に伴いKCCが使用できなくなったことが示されています。

案内が食い違う場合は、MOBIに関するFAQやKindle Createの案内を含めた現行情報を基準に判断してください。

MOBI終了後の固定レイアウトはKPFか固定レイアウトEPUBで提出する

現在の固定レイアウト本の提出形式は、Kindle Createで書き出すKPFか、仕様に準拠した固定レイアウトEPUBの2つが基本です。

注意したいのは、この2つが「同じ作り方で最後の保存形式だけを変えるもの」ではない点です。制作経路そのものが分かれます。

制作方法 提出する形式 向いているケース
Kindle Createを使う KPF 完成したページ画像やPDFを読み込んで固定レイアウト化したい場合
EPUBを直接制作する 固定レイアウトEPUB EPUBの構造を自分で作成・調整できる場合

完成ページがあるならKindle CreateでKPFを作る

マンガのように完成したページが用意できている場合は、Kindle Createへ読み込んでKPFを書き出す方法が分かりやすい選択肢です。

Kindle CreateではPDF・PNG・JPEGを読み込み、固定レイアウトのマンガプロジェクトとして編集できます。編集後に出版用ファイルとしてエクスポートすると、KDPへアップロードするKPFファイルが作成されます。

Kindle Createの対応形式や日本語での使い方は、Kindle Createは日本語で使える?対応形式・漫画での使い方・使えないケースで確認できます。

固定レイアウトEPUBはKindle Createの書き出しでは作らない

KPFを使わず、固定レイアウトEPUBをKDPへ直接提出する方法もあります。ただし、Kindle Createの固定レイアウト作品からEPUBを書き出して提出する形ではありません。

Kindle CreateのEPUBエクスポートは、現在リフロー型で使う機能として案内されています。固定レイアウトEPUBを選ぶ場合は、EPUBを直接制作できる別の方法で、仕様に合ったファイルを準備します。

KPFとEPUB、リフロー型と固定レイアウトの違いを整理したい場合は、Kindle出版の形式とリフロー型・固定レイアウトの違いが参考になります。

JPGの直接提出はすべての固定レイアウト本に使える方法ではない

KDPのFAQには、JPGを利用する提出方法も案内されています。ただし、通常の固定レイアウト電子書籍をJPGのまま提出できるという意味ではありません。

現在の案内では、JPGによる直接提出はインディーズマンガやFliptoonに関係する方法として扱われています。一般的な固定レイアウト本を作る場合は、KPFまたは仕様に準拠したEPUBを前提に考えてください。

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Kindle CreateでKPFを作成してKDPへ提出する手順

Kindle Createを使う場合は、完成ページを読み込み、設定と表示確認をしてからKPFを書き出す流れになります。

手順 行うこと
1 PDF・PNG・JPEGの完成ページを用意する
2 Kindle Createでマンガプロジェクトを作成する
3 ページを読み込み、読む方向を設定する
4 必要に応じて見開きやガイド付きビューを設定する
5 プレビューで表示を確認する
6 KCBを保存し、出版用のKPFをエクスポートする
7 KPFをKDPへアップロードして最終確認する

完成ページをKindle Createへ読み込む

まず、固定レイアウトとして表示するページを完成させておきます。現在のKindle Createのマンガ制作では、PDF・PNG・JPEGを読み込めます。

Kindle Createで新しいプロジェクトを開始し、マンガ用のプロジェクトとしてページを取り込みます。文章をリフロー型に変換するのではなく、完成した各ページの配置をそのまま保って電子書籍化するという考え方です。

読む方向と見開きページを設定する

ページを読み込んだら、本の読む方向を設定します。Kindle Createでは「左から右」と「右から左」を選択でき、作品に合わせて指定します。日本語のマンガでは右から左になることが多い部分です。

作品によっては、見開きとして表示するページも設定できます。読む方向とページの組み合わせを書き出し前に確認することで、意図しないページ順を防ぎやすくなります。

左右ページや見開きの具体的な設定方法は、KDPで見開きページを作る方法とは?固定レイアウトの左右ページ設定で確認できます。

プレビュー後にKCBを保存してKPFを書き出す

設定が終わったら、Kindle Create内のプレビューでページの表示を確認します。あとから修正できるよう、編集用のKCBプロジェクトファイルも保存しておきます。

KCBは編集を続けるためのファイルで、KDPへ提出する出版用ファイルではありません。出版用には、プロジェクトをエクスポートしてKPFを作成します。

ガイド付きビューを設定している場合は、その情報もKPFに含まれます。

KPFをKDPへアップロードして表示を確認する

書き出したKPFを、KDPの電子書籍原稿としてアップロードします。

このとき、変換前の元画像だけを見て完了と判断しないようにしましょう。Kindleでの最終的な表示をプレビューしてから出版へ進むと、ページ順や見開きのずれに気づきやすくなります。ガイド付きビューを設定した固定レイアウトは、Kindle CreateのプレビューやKindle Previewerで確認できます。

漫画の画質設定やKDP登録を含めた出版全体の流れは、Kindle出版で漫画を出すときの固定レイアウトと画質設定で確認してください。

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MOBIで出版済みの既刊本は更新の有無で判断する

MOBIの受付が終了したからといって、過去にMOBIで出版した既刊本をすぐに作り直す必要はありません。

KDPでは、内容を更新しない既刊本について再提出の必要はないと案内されています。

内容を変更しない本はそのまま販売を続けられる

すでにMOBIで出版済みで、内容を変更する予定がない本は、そのためだけに新形式へ提出し直す必要はありません。

MOBIの受付終了は、既刊本が一斉に販売できなくなるという意味ではありません。手持ちの本をすべてKPFへ変換する作業を先に進める必要はなく、更新するかどうかで判断できます。

新規出版と改訂ではKPFかEPUBへ切り替える

一方、新しい本を出版するときや、既刊本の原稿を差し替えるときは旧MOBIを使えません。新規出版と改訂のタイミングで、KPFまたは現在受け付けられているEPUBへ移行します。

移行の判断はシンプルです。完成ページを読み込んで作るならKindle CreateでKPF、EPUBを自分で制作・調整できるなら固定レイアウトEPUBを直接提出します。

既刊本は「変更するかどうか」、新しい本は「どの現行形式で作るか」で切り分けると、KCC時代の手順に戻らずに進められます。

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【著者:石黒秀樹】

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