Kindle出版の縦書き設定とは?対応形式と正しい作り方を徹底解説
のべ600名以上・累計10,000冊以上の出版を支援してきた石黒秀樹が解説します。
Kindle出版で小説やエッセイを作るとき、「日本語の本文を縦書きにできるのか」「どのファイル形式で作ればよいのか」と迷う方も多いでしょう。
結論からいうと、KDPは日本語の縦書きに対応しています。
ただし、KDPで読み方向を「右から左」に設定するだけで、横書きの原稿が自動的に縦書きへ変換されるわけではありません。
縦書きで出版するには、原稿自体を縦書きに対応した形式で作成し、読み方向を正しく設定したうえで、Kindle Previewerなどで表示を確認する必要があります。
この記事では、Kindle出版で縦書きにするための対応形式、EPUB・Wordの違い、読み方向の設定、縦中横やルビなどの注意点を初心者向けに解説します。
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Kindle出版は日本語の縦書きに対応している
目次
- 1. Kindle出版は日本語の縦書きに対応している
- 2. Kindle縦書きの原稿作成はEPUBとDOCXが主な選択肢
- 3. Kindle Createでは日本語のリフロー型を作成できない
- 4. Kindleで縦書きにする基本手順
- 5. EPUBで縦書きを設定するときのポイント
- 6. 縦書き原稿では目次も確認する
- 7. 画像を入れる場合は小さな画面でも確認する
- 8. Kindle Previewerで縦書きを確認する
- 9. 縦書きでよくあるトラブルと対処法
- 10. ペーパーバックでも日本語の右開きに対応している
- 11. Kindle Createを使えないからといってKPFが必須ではない
- 12. Kindle縦書きの公開前チェックリスト
- 13. まとめ|日本語縦書きは原稿設定と読み方向の両方を合わせる
KDPでは、日本語の電子書籍を縦書きで出版できます。
日本語の縦書きでは、文字が上から下へ流れ、ページは基本的に右から左へ読み進めます。
KDPでも、日本語のように横書きと縦書きの両方がある言語について、コンテンツに合わせて「読み方向」を指定する仕組みがあります。
- 横書き:左から右
- 縦書き:右から左
ここで重要なのは、「読み方向」と「本文の文字方向」は別だということです。
KDPで「右から左」を選んだだけでは、本文を縦書きにすることはできません。
原稿ファイル側で縦書きとして正しく構成したうえで、KDP側の読み方向も右から左に合わせます。
縦書きと横書きのどちらを選ぶべきか迷っている場合は、『Kindle出版の縦書きと横書きとは?設定方法とジャンル別の使い分けを徹底解説』を先に確認してください。
Kindle縦書きの原稿作成はEPUBとDOCXが主な選択肢
KDPでは、電子書籍の原稿としてEPUBやDOCXなど複数の形式を受け付けています。
縦書きの日本語書籍では、主に次の2つを検討すると分かりやすいでしょう。
| 形式 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| EPUB | 縦書き・ルビ・縦中横などを細かく制御しやすい | 表示品質を重視する人 |
| DOCX | KDPへ直接アップロードできる | Word中心で制作したい人 |
KDPはEPUBを正式にサポートしており、アップロード前にKindle Previewerで検証することを推奨しています。
DOCXもリフロー型電子書籍としてアップロードできますが、KDP側で変換処理が行われるため、縦書きの場合は変換後の表示確認が特に重要です。
ファイル形式全体の違いについては、『Kindle出版の形式とは?リフロー型・固定レイアウト・対応ファイル形式を徹底解説』も参考にしてください。
縦書きを細かく調整したいならEPUBが扱いやすい
EPUBでは、CSSの「writing-mode」を利用して縦書きを指定できます。
KindleのEnhanced Typesettingでは、縦書き用の「writing-mode: vertical-rl」がサポートされています。
また、縦書き内で数字などを横向きにまとめて表示する「text-combine-upright」もサポートされています。
そのため、次のような日本語組版を細かく調整したい場合はEPUBが適しています。
- 縦書き
- 縦中横
- ルビ
- 見出しの組版
- 章ごとのスタイル
- 細かな文字方向の調整
EPUBの具体的な作り方については、『Kindle出版のEPUB形式とは?作り方と注意点を徹底解説』で詳しく解説しています。
Wordから直接アップロードする場合は変換後を確認する
Wordで原稿を作成し、DOCXファイルをKDPへ直接アップロードする方法もあります。
文章中心のDOCXファイルは、KDP側でリフロー型電子書籍へ変換されます。
そのため、Word上で見たレイアウトが、そのまま1ページ単位で固定されるわけではありません。
読者が文字サイズを変更したり、スマートフォンやタブレットなど画面サイズが変わったりすると、文章は自動的に再配置されます。
Wordを使う場合は、空白や改行を大量に入れて位置を調整するのではなく、見出し・段落などのスタイルを使って原稿を整える方が安全です。
Word原稿の基本については、『Kindle出版×Word設定とは?崩れない原稿づくりの基本と整形手順を徹底解説』も確認してください。
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Kindle Createでは日本語のリフロー型を作成できない
ここは特に注意したいポイントです。
Amazon公式ツールのKindle Createには日本語のインターフェースがありますが、2026年8月時点では、日本語のリフロー型電子書籍には対応していません。
日本語のPrint Replicaもサポート対象外です。
そのため、日本語の縦書き小説などを作るために、DOCXをKindle Createへ読み込んでKPF化する方法を前提にしない方がよいでしょう。
「Kindle Createが使える言語」と「Kindle Createでリフロー型を作成できる言語」は同じではありません。
日本語の文章主体の電子書籍なら、EPUBやDOCXなど、KDPが対応している形式を使って入稿する方法を検討してください。
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Kindleで縦書きにする基本手順
縦書き出版は、次の流れで進めると整理しやすくなります。
- 縦書きにするか横書きにするか決める
- 原稿の見出し・段落構造を整える
- EPUBまたはDOCXなど対応形式で原稿を作る
- 縦書きとして本文を設定する
- KDPで読み方向を「右から左」に設定する
- Kindle Previewerなどで表示を確認する
- 問題があれば原稿を修正して再確認する
この順番で進めることがポイントです。
最初から文字位置を細かく調整するより、まず見出しや段落など本の構造を正しく作り、そのあと縦書きの表示を整えていきましょう。
原稿作成全体の流れは、親記事の『Kindle出版の原稿の書き方とは?作成手順・Word設定・目次を徹底解説』で確認できます。
EPUBで縦書きを設定するときのポイント
基本の文字方向はvertical-rl
日本語の一般的な縦書きでは、文字列を上から下へ配置し、列を右から左へ進めます。
EPUBでは、この表示をCSSの「writing-mode: vertical-rl」で指定できます。
また、ページの進行方向も本文の方向と一致させる必要があります。
KDPにアップロードしたあとも、「右から左」の読み方向になっているか確認してください。
数字や英字は縦中横を確認する
縦書きで特に崩れやすいのが、数字やアルファベットです。
たとえば、次のような表現があります。
- 10月
- 25歳
- AI
- DX
- 2026年
短い数字やアルファベットを横向きにまとめる処理を「縦中横」といいます。
Kindleでは「text-combine-upright」がサポートされているため、EPUB側で適切に指定できます。
ただし、すべての英数字を縦中横にすれば読みやすくなるわけではありません。
長いURLやメールアドレスが大量に登場する本なら、そもそも横書きの方が適している可能性があります。
ルビも公開前に確認する
小説などでは、漢字にルビを付けることがあります。
KindleのEnhanced Typesettingではルビ関連のCSSにも対応していますが、実際の表示は必ずプレビューしてください。
特に次の部分を確認しましょう。
- ルビが対象の文字からずれていないか
- 長いルビで本文が不自然になっていないか
- 見出し内のルビが崩れていないか
縦書き原稿では目次も確認する
縦書きであっても、Kindle本には読者が章へ移動できる論理目次が重要です。
目次は見た目だけでなく、各項目から正しい章へ移動できるかを確認してください。
特に縦書きでは、目次内の数字が不自然な方向で表示されていないかにも注意します。
Amazonの日本語向け制作ガイドでも、目次の番号について縦中横を適切に使用するよう案内されています。
目次の作成方法については、『Kindle出版の目次とは?論理目次の作り方と確認方法を徹底解説』も参考にしてください。
画像を入れる場合は小さな画面でも確認する
縦書きの本文に画像を入れることもできます。
ただし、リフロー型では読者の画面サイズによって本文の配置が変化するため、画像の周囲を文字で無理に固定するような作り方は避けた方が安全です。
KDPでは、写真などの画像は小型端末でも見やすくなるよう画面幅の60%以上、文字を含む図表などは80%以上を占めるサイズが推奨されています。
特に画像内に文字がある場合は、スマートフォンで読めるか確認してください。
Kindle Previewerで縦書きを確認する
縦書き原稿を作成したら、公開前に必ずプレビューします。
KDPではKindle Previewerを使って、Kindle端末やアプリでの表示を確認できます。
Amazonも、EPUBなどの原稿はKindle Previewerで検証してからアップロードすることを推奨しています。
主に次の項目をチェックしましょう。
- 本文が縦書きになっているか
- ページ送りが右から左になっているか
- 見出しが崩れていないか
- 数字・英字の向きが自然か
- ルビが正しく表示されているか
- 目次リンクが機能するか
- 画像が小さすぎないか
- 不要な空白や改ページがないか
プレビューで問題を見つけた場合は、KDP上で無理に調整するのではなく、元のDOCXやEPUBを修正して再アップロードするのが基本です。
詳しい確認方法は、『Kindle出版のプレビュー確認とは?オンラインとPreviewerの使い方を徹底解説』で解説しています。
縦書きでよくあるトラブルと対処法
| 症状 | 確認するポイント |
|---|---|
| ページ送りが逆 | KDPの読み方向が「右から左」になっているか確認する |
| 本文が横書きになる | 原稿自体が縦書きとして設定されているか確認する |
| 数字の向きがおかしい | 縦中横の指定を確認する |
| ルビがずれる | EPUBのルビ指定とPreviewer表示を確認する |
| 目次の数字が不自然 | 目次番号の縦中横を確認する |
| 画像内の文字が読めない | 画像サイズと解像度を見直す |
「縦書きが崩れた=KDPの不具合」と決めつけず、まず原稿の文字方向・読み方向・CSS・変換後の表示を順番に確認してください。
ペーパーバックでも日本語の右開きに対応している
電子書籍だけでなく、KDPのペーパーバックでも日本語の右から左への読み方向がサポートされています。
そのため、「Kindle電子書籍は縦書き、紙版は必ず横書きにしなければならない」というわけではありません。
日本語の縦書き本文を使った右開きのペーパーバックも作成できます。
ただし、ペーパーバックでは本文だけでなく、表紙ファイルのレイアウトも読み方向と一致させる必要があります。
また、KDP公式では、日本語を含む右から左へ読むペーパーバックについて、標準カラーを利用できないなど一部の印刷オプションに制限があります。
紙版も作る場合は、電子書籍とは別に最新のペーパーバック仕様を確認してください。
Kindle Createを使えないからといってKPFが必須ではない
日本語縦書きについて、「Kindle用だからKPFにしなければならない」と考える必要はありません。
KDPでは、リフロー型電子書籍にEPUBやDOCXなどを利用できます。
特に日本語ではKindle Createのリフロー型が非対応なので、EPUBまたはDOCXからKDPへ入稿し、Kindle Previewerで確認するという流れが分かりやすいでしょう。
Kindle縦書きの公開前チェックリスト
- 本の内容が縦書きに向いている
- 原稿自体を縦書きとして作成している
- EPUBまたはDOCXなどKDP対応形式を使用している
- KDPの読み方向を「右から左」に設定している
- 数字・英字の向きを確認した
- 必要な箇所の縦中横を確認した
- ルビが正しく表示される
- 目次リンクが機能する
- 画像内の文字がスマートフォンでも読める
- Kindle Previewerで表示を確認した
まとめ|日本語縦書きは原稿設定と読み方向の両方を合わせる
Kindle出版では、日本語の縦書き電子書籍を出版できます。
ただし、KDPの読み方向を「右から左」に変更するだけで縦書きになるわけではありません。
原稿ファイル自体を縦書きとして作成し、その方向に合わせてKDPの読み方向も右から左へ設定することが基本です。
表示品質を細かく管理したい場合はEPUBを検討し、WordからDOCXを直接入稿する場合も変換後の状態を必ず確認してください。
また、Kindle Createは2026年8月時点で日本語のリフロー型に対応していないため、日本語縦書きの制作手段として前提にしないよう注意しましょう。
公開前にはKindle Previewerで、本文・ページ送り・縦中横・ルビ・目次・画像まで確認しておくと安心です。
縦書きだけでなく原稿作成全体を確認したい場合は、親記事の『Kindle出版の原稿の書き方とは?作成手順・Word設定・目次を徹底解説』もあわせて確認してください。
【著者:石黒秀樹】
Kindle出版サポート歴5年。
累計受講生600名以上。
受講生の累計出版数10,000冊以上。(2026年時点)
AIとテンプレートを活用した、 再現性の高いKindle出版の仕組みをお伝えしています。
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