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Kindle出版では、原稿を縦書きにするか横書きにするかで、読みやすさや本全体の印象が大きく変わります。

小説やエッセイなら縦書き、URL・英数字・図表を多く使う実用書なら横書きが向いていることが多く、単純な好みだけで決めるものではありません。

また、日本語のKindle本では「本文を縦書き・横書きのどちらで作るか」と「KDPで設定するページの読み方向」は別の設定です。

KDPの「読み方向」を右から左に設定しただけで、横書き原稿が自動的に縦書きになるわけではありません。

この記事では、Kindle出版における縦書きと横書きの違い、ジャンル別の選び方、KDPでの読み方向、作成時に注意したいポイントを初心者向けに解説します。

 

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Kindle出版の縦書きと横書きの違い

日本語のKindle本では、縦書きと横書きの両方が使われます。

大きな違いは、文字の並び方だけではなく、ページを読み進める方向や、英数字・URL・画像との相性です。

項目 縦書き 横書き
文字の流れ 上から下 左から右
一般的なページ送り 右から左 左から右
向いている内容 小説・エッセイ・文芸 実用書・ビジネス書・技術書
英数字・URL 多いと扱いにくい 扱いやすい
図表・スクリーンショット 配置に工夫が必要 比較的扱いやすい

どちらが優れているというものではありません。

本の内容と、読者がどのように読むかに合わせて選ぶのが基本です。

縦書きと横書きはジャンルで選ぶ

小説・エッセイ・文芸作品は縦書きが向いている

小説やエッセイなど、日本語の文章を長く読ませる本では縦書きがよく使われます。

紙の小説などでも縦書きに慣れている読者が多く、文章そのものに集中して読みやすいのがメリットです。

特に次のような本は、縦書きと相性がよいでしょう。

  • 小説
  • エッセイ
  • 随筆
  • 短歌・俳句
  • 文章中心の文芸作品

ただし、数字・アルファベット・URLなどを多く使用する場合は、縦書き特有の表示を確認する必要があります。

ビジネス書・ハウツー本は横書きが向いている

ビジネス書、ハウツー本、IT関連書籍などでは横書きが使いやすい傾向があります。

特に次のような要素が多い本は横書きがおすすめです。

  • URL
  • メールアドレス
  • 英単語
  • 数字
  • 箇条書き
  • グラフ
  • スクリーンショット

英数字をそのまま横方向に表示できるため、縦書きよりレイアウトを整理しやすくなります。

スマートフォンの操作方法などを画像付きで説明する本でも、本文と画像の対応関係を作りやすいでしょう。

画像を多く使う場合は、『Kindle出版の挿絵サイズとは?スマホ表示に最適な縦横ピクセル数を徹底解説』も参考にしてください。

文章と図解が混在する場合は主役となる内容で決める

文章と図解の両方がある場合は、「どちらが多いか」ではなく、読者が何を中心に読むのかで判断すると分かりやすくなります。

たとえば、小説の途中に数点の挿絵が入る程度なら縦書きでも問題ありません。

一方、解説本文の横に画像・表・手順などを頻繁に入れるなら、横書きの方が扱いやすくなります。

一冊の中で縦書きと横書きを複雑に混在させるより、本文の基本方向を一つ決める方が、端末ごとの表示崩れも防ぎやすくなります。

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KDPの「読み方向」は縦書き・横書きに合わせて設定する

KDPでは、日本語のように横書きと縦書きの両方を使う言語について、「読み方向」を設定します。

基本的には次のように合わせます。

  • 横書き:左から右
  • 縦書き:右から左

ただし、この設定について一つ注意があります。

KDPの読み方向は、原稿そのものを縦書き・横書きへ変換するための設定ではありません。

すでに作成したコンテンツの読み方向に合わせて、読者がページをどちらへ進めるのかを指定する設定です。

たとえば、縦書きとして作成した日本語書籍なのにKDP側を左から右にすると、ページ送りが本文と一致しない状態になる可能性があります。

原稿の方向とKDPの読み方向を必ず合わせてください。

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縦書きにする場合は原稿側でも対応が必要

縦書きのKindle本を作る場合は、KDP上の読み方向だけでなく、原稿ファイル自体が縦書きとして正しく作られている必要があります。

「KDPで右から左を選べば縦書きになる」と考えないようにしましょう。

縦書きの具体的な作り方については、別記事の『Kindle出版の縦書き設定とは?対応形式と正しい作り方を徹底解説』で詳しく解説しています。

この記事では「縦書きと横書きのどちらを選ぶか」を中心に扱い、具体的な縦書きファイルの作成方法はそちらで確認してください。

Word・EPUBなどファイル形式との関係

Kindle電子書籍では、文章中心の本ならリフロー型が一般的です。

リフロー型は、読者が文字サイズなどを変更すると、画面サイズに合わせて文章が自動的に組み直されます。

KDPでは、リフロー型電子書籍にDOCXやEPUBなどを利用できます。

そのため、紙の本のように「1ページに何文字入れるか」を固定するより、端末ごとに自然に再配置されることを前提に原稿を作ることが大切です。

リフロー型と固定レイアウトの違いについては、『Kindle出版の形式とは?リフロー型・固定レイアウト・対応ファイル形式を徹底解説』も参考にしてください。

Kindle Createは日本語リフロー型に対応していない

Amazon公式ツールの「Kindle Create」を使いたい方もいるでしょう。

ただし、2026年8月時点のKDP公式では、Kindle Createは日本語のリフロー型電子書籍をサポートしていません。

また、日本語のPrint Replicaもサポート対象外です。

Kindle Create自体の画面は日本語に対応していますが、「日本語UIがある=日本語リフロー型書籍を作成できる」という意味ではありません。

日本語書籍を作る場合は、利用するファイル形式とKDPの対応状況を事前に確認してください。

ペーパーバックでも日本語は右から左に対応している

KDPのペーパーバックでも、日本語は右から左へ読む形式に対応しています。

ただし、電子書籍とは異なり、ペーパーバックでは本文だけでなく表紙ファイルのレイアウトも読み方向と一致させる必要があります。

日本語の右開きの紙書籍を作る場合は、本文・ページ順・表紙の向きをまとめて確認してください。

また、KDP公式では、日本語を含む右から左へ読むペーパーバックについて、一部の印刷オプションに制限があります。

ペーパーバック化する場合は、電子書籍と同じ設定をそのまま流用せず、公開時点のKDP公式仕様を確認しましょう。

縦書きで注意したい数字・英字・URL

縦書きでは、日本語だけなら自然に読めても、数字やアルファベットを入れたときに見え方が変わることがあります。

たとえば、次のようなものです。

  • 2026年
  • AI
  • KDP
  • Amazon.co.jp
  • 長いURL
  • メールアドレス

短い数字や英字なら縦書きでも処理できますが、URLや長い英数字が大量に登場する本では、横書きの方が読者にとって自然な場合があります。

「日本語だから縦書き」と決めるのではなく、実際の原稿を見て判断しましょう。

横書きで注意したいポイント

横書きは扱いやすい形式ですが、すべての本に適しているわけではありません。

文芸作品などで横書きを採用すると、ターゲット読者が普段読んでいる本と印象が大きく異なる場合があります。

特に小説では、内容だけでなく「読書体験」も含めて縦書き・横書きを選ぶことが重要です。

一方、ビジネス書やノウハウ本なら、英数字・図・箇条書きとの相性を考えて横書きにすることで、情報を把握しやすくなることがあります。

公開前はKindle Previewerで必ず確認する

縦書き・横書きのどちらを選んだ場合でも、アップロードして終わりではありません。

公開前にプレビューで表示を確認してください。

特に次の項目をチェックします。

  • 本文が意図した縦書き・横書きになっているか
  • ページ送りの方向が合っているか
  • 見出しが崩れていないか
  • 数字や英字が読みにくくなっていないか
  • 画像が本文と不自然に離れていないか
  • 目次から正しい位置へ移動できるか

リフロー型では、画面サイズや読者の文字サイズ設定によって改行位置などが変わります。

「Word上で見た通り」になることを目標にするのではなく、複数の画面サイズでも読みやすいかを確認することが重要です。

確認方法については、『Kindle出版のプレビュー確認とは?オンラインとPreviewerの使い方を徹底解説』で詳しく解説しています。

縦書きと横書きで迷ったときの判断表

本の内容 おすすめ
小説 縦書き
エッセイ 縦書きを基本に検討
短歌・俳句 縦書きを基本に検討
ビジネス書 横書き
ハウツー本 横書き
IT・AI関連 横書き
URLが多い本 横書き
図表・スクリーンショットが多い本 横書きを基本に検討
文章中心で英数字が少ない本 読者層に合わせて選択

迷った場合は、同じジャンルの商業書籍やKindle本が縦書き・横書きのどちらを採用しているかを確認するのも一つの方法です。

まとめ|縦書きと横書きは本の内容から選ぶ

Kindle出版の縦書きと横書きは、見た目の好みではなく、本の内容と読者の読み方を基準に選びましょう。

基本的には、小説やエッセイなど文章中心の文芸作品なら縦書き、URL・英数字・図表を多用するビジネス書やハウツー本なら横書きが使いやすくなります。

また、日本語のKDPでは、横書きなら左から右、縦書きなら右から左というように、コンテンツに合わせて読み方向を設定します。

ただし、KDPの読み方向を変更するだけで原稿が縦書きになるわけではありません。

縦書きにする場合は、原稿ファイル自体を適切に作成したうえで、KDP側の読み方向も一致させる必要があります。

具体的な縦書き原稿の作り方は、『Kindle出版の縦書き設定とは?対応形式と正しい作り方を徹底解説』で確認してください。

最後にKindle Previewerなどで表示とページ送りを確認し、読者が自然に読み進められる状態になってから公開しましょう。

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【著者:石黒秀樹】

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